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こちら学園探検部 ~別名指輪物語、正確には『ハーレム王と指を指される僕と変人女子高生達の輪による同好会の物語』~  作者: 於田縫紀
エピローグ 王の帰還 ~厳密には『ハーレム王と級友に問い詰められた僕は普通の生活に帰還したい』

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第68話 戦闘的超能力者

 新人のお買い物の後は当然、またあのレストランに来る事になる。

 そう、寿司から焼き肉からデザートまで食べ放題のすた●な太郎だ。

「こういうところに来るのは大学以来ですね。ちょっと楽しいかも」

 そう言って先生まで前のめりに色々取ってきた。

 でも二十八歳の大人の女性が幼児と混じって綿飴を作っていたり。

 その辺はどうかと個人的には思う。

 まあ食後どうなったかは僕が何か言う必要も無いだろう。

 ちなみに僕はドリンク以外何も取ってきていない。

 ただ先生自身がけっこう食べたのと佳奈美と雅が前回よりは抑えたのとで結果的には前よりましだったという程度だ。

 何とか車に乗っても吐き気を憶えないという程度には。

 それでもスーパーの買い出しは決行し、その後先生の自宅で皆で倒れた。

 床にマットと寝袋で雑魚寝するという先生宅的文化には流石に新人2人戸惑いを見せた。

 でもそれももう些細な事だ。


 翌日は探検装備を各自ディパックに収納し、先生の車で学校へと戻る。

 先生は少し仕事をするというので理化学実験準備室に残した。

 そして部員六人は学園内を西に歩いて、大学部の講義棟Bから地下道へ入る。

 本当は目指す場所へは理工学研究施設AやBから入るのが最短。

 でもあそこは日中でも鍵がかかっている。

 自由に入れる場所で目標に一番近い入口は、今入った通称DB地点だ。

「こういう暗いところに入ると、何か探検という感じです」

「早く何か出てくると面白いんだけどな」

 美菜実が物騒な事を言っている。


「ヒューム値はまだ一・〇ですよ」

「わかっている。これでもある程度の走査能力があるんだ。本日現在時において、あの地図にある地下道内に入っているのはうちの他二パーティ。その二パーティは北側の通路を攻めるつもりのようだな」

「よくわかるな。だとすればそのパーティ、残念だな。あそこは先週、雅が掃除したからな。もう化け物はいないだろう」

「化け物がいない方がむしろラッキーなんじゃないですか」

 そんな事を言いながら歩いて行く。

 そしてリングの南西角分岐を過ぎたところで。

「ヒューム値〇・九。下がっています」

 お約束の展開がやってきた。

「この様子だとEX1の扉の向こう側だな」

「私の走査能力にかけて扉までは何もいないぞ」

「ならどうする。扉の前で祈祷するか」

「取り敢えず近づいてからですね」

 全く危機感の無いまま、行き止まり部分に到着。

 正面には北西の場所と同様、点検口のような蓋がある。

 内部からひっかいているような音が聞こえるところまでがお約束だ。


「ヒューム値〇・五ですね」

 扉の前で確認する。

 つまりこの前図書館分室にいたものよりは小物という事だ。

「どうしますか。安全に処理するならここでまた祈祷しますけれど」

「その必要は無いです」

 朋美さんがそう言いきった。

「その必要は無い、って朋美」

「そういう事です」

 微妙に朋美さんの雰囲気が変わっている。

 大人しい、ちょっとおずおずとした感じから、何か戦闘的な感じがするまでに。

「皆さんは念の為五メートルは下がっていて下さい」

「大丈夫か」

「前に誰もいない方が楽なんです」


「ここはお手並み拝見と行こうぜ」

 神流先輩はそう言って真っ先に後ろに下がる。

 僕らもそれに従う。

 点検口から三メートル離れて朋美さんが立っている。

「では始めます」

 点検口のボタンが何かに押され、取っ手が自動で出てくる。

 誰も触っていないし近づいてもいない。

 つまりこれが。

「超能力、なのですか」

「まだまだです」

 朋美さんはそう答え、そして点検口が一気に開かれる。

 出てきたのは以前見たのとよく似た不定形の塊。

 ゆらゆら全体を動かしながらこっちへ出てこようと試みている。

「甘いです!SHOCK!」

 その言葉とともに何か衝撃波のようなものを感じた。。

 見ると塊の全体に無数の穴が空いている。

 そのまま塊は蒸発するように姿を消していく。


 今の事象を皆が理解するのにちょっとだけ時間がかかった。

「凄いな、その力」

「確かに強力だ。それは認めよう」

「今のは何なんですか」

 雅は無言だけれども笑顔で朋美さんの方を見ている。

「テレキネシス、つまり一番簡単な超能力です。ものを動かす事しか出来ない初歩的な能力です」

「でも、今の敵を倒したのは何なのですか」

「あれは相手の体組織の一部だけを後方へ急加速させたんです。だいたい直径一センチ位の円形範囲を〇・五秒間だけ百G程度加速させる。それを三十箇所ほどやっただけです」

 朋美さんの口調が明らかに元に戻っている。

 雰囲気も。

「これは強力かつ役に立つ能力だな。離れた場所のものを操作したりも出来るし、攻撃もこんな感じに出来るしさ」

「でも超能力としては本当に初歩の能力なんです。私はこの程度しか出来なくて」

「いやいや、十分以上なのですよ。そこの口ばかりの奴とは大違いなのです」

「悪いが私は頭脳労働専門だからな。攻撃力は一切無い。ただ空間が繋がっていればレーダー代わりには使えるぞ。例えば前方四十メートル、今と同じような化け物が接近中とかな」

「それ位なら大丈夫です。問題ありません」

 あ、また朋美さんが戦闘モードに。

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