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こちら学園探検部 ~別名指輪物語、正確には『ハーレム王と指を指される僕と変人女子高生達の輪による同好会の物語』~  作者: 於田縫紀
エピローグ 王の帰還 ~厳密には『ハーレム王と級友に問い詰められた僕は普通の生活に帰還したい』

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第66話 取り敢えず平和な放課後

第70話分までで無事完結です。

お読みいただきありがとうございました。

 あの悪夢の夜の事は思い出したくない。

 ただ一言言うならばだ。

 取り敢えず身体的物理的な貞操は守れた。

 その代わり僕の心がズタボロになった。

 以上だ。

 それで勘弁してくれ。


 さてGWが終わって三日目の五月九日木曜日放課後。

 雅がちょっと遅れてくるというので僕と佳奈美でお茶用意をしている。

 例によって大型の三角フラスコでだ。

 このフラスコ内のお湯がコポコポ沸騰する音ももう心地よく感じる。

 我ながら色々慣れてしまったなと思うがしょうがない。

 ちなみに部屋内にいるのは四人、雅がまだ来ていないのにだ。

 まあ一人増えたのは誰か、想像はつくだろう。

 小暮先生だ。

 職員室の作業環境をそのままこっちに持ってきてしまった。


 もともとこの部屋は小暮先生の管理下にある。

 部屋を持っている先生は職員室ではなく自分の部屋で作業する事も珍しくない。

 ただついこの前まで職員室で作業していたのに。

 そう思うとちょっと何か感じなくもない。

 部屋レイアウト改造を手伝わされた方としては色々言いたくもなるのだ。

 実際は誰も文句を言えないのだけれども。

 そして先生は何をしているかというと……

「なかなかいい中古テントの出物は無いですねえ。山岳用の大きいので、できれば四シーズン対応型が欲しいのですけれど。個人的にはエ●パースのジャンボがあればベストなんですけれどね」

 という感じだ。

 なるほど、これでは家に装備が増えるのも当たり前だな。

 まあそれはともかく。


「紅茶、入りましたですよ」

 と佳奈美が今いる面子に紅茶を配る。

「ありがとう。それで次の探検目標は決まったか?」

 これは勿論神流先輩だ。

「取り敢えずは南西に延びる方の地下道の探査ですね。何処もその先を公開していませんから。雅が戦力になるし、大丈夫ではないかと思います」

 僕はそう答えておく。

「まあ妥当な線だな。存分にやるがいい」

 そこでちょっと僕が気になった事を質問してみる。

「参考までに聞きますが、あそこの地下道がコンクリでないのも先輩の仕業じゃ無いですよね」

「黙秘権を行使すると言いたいところだがな。実際あれは私の仕業じゃない」

「先輩と同じように誰か壊した人がいる可能性はあるんですね」

「可能性は否定しないさ。無限の可能性の中から調査で真実を探すのが探検だ」

 まあ、雅がいない事を除いては平常運転だ。

「うーん、やっぱり主流は四~五人用テントの複数運用ですよね。それはわかっているんです。でもテン場で集会にはやっぱり小さいんですよ。パーティ全員が入れる大きさが欲しいんです」

 先生が画面に向かって独り言。

 先生(こっち)も含めて平常運転だ。


 トントントン。

 理化学実験準備室の扉がノックされた。

「入ってます」

 先輩、それはもういいから。

「どうぞ」

 先生の真っ当な返事で扉が開く。

 扉の向こうには雅と、もう一人女子がいた。


「入会希望者、一人連れてきました」

 えっ!

 雅の後にいる大人しそうな長めのおかっぱの女子には見覚えがある。

 名前は忘れたが僕と同じB組の生徒だ。

「一年B組の坂口朋美と申します。宜しくお願いします」

 続いて先輩が自己紹介。

「私は部長の神流律化。まあ雅に聞いているかもしれないけれどちょい特殊な能力持ちだ。まあ簡単に言うと魔女なんだけどな。どうぞ宜しく」

「私は松戸佳奈美、一年A組なのですよ。どうぞ宜しくお願いするのです」

 次は僕か。

「同じB組の柏朗人。宜しく」


 そんな訳で取り敢えず朋美さんは雅と佳奈美の間に座って貰う。

 ビーカーで紅茶を飲みながら今日までの活動を説明。

 あ、その前にちょっと注意をしておこう。

「そのクエン酸はレモン代わりだけれどさ。耳かき一杯分でもかなり味が変わるから。入れすぎないようにした方がいいよ」

「大丈夫、朗人ではないのです」

 あっさり佳奈美にそう返される。

 まあいいけれど。

「さて、それでは今日までの活動の説明なのですよ」

 佳奈美がそう言ったところでプリンタが微妙な振動音を放ちながら紙を三枚出力した。

「ほれ。学内と地下道の地図。あと今までの行程記録だ」

 見ると今までの探検の開始・終了時刻から何か目標を通った時の時間、化け物と出会った時間まで記載されている。

 きっと雅の記録したノートを写して入力したのだろう。

 相変わらず先輩も微妙にマメで親切だ。

 でも新人にいきなり化け物遭遇とかそんな話をしてもいいのだろうか。

 ただそれを口に出すとそれはそれで意味がない。

 うーん、ちょっと悩んだところで佳奈美が僕の方を振り返って言った。

「大丈夫、何も問題無いのですよ。きっと坂口さんは雅にひととおり聞いて、それでここに来たのだと思うのです」

「私の事も名前で呼んで下さい。朋美、で」

「それではよろしくなのですよ、朋美さん」

 と和やかな雰囲気になったところで。


 ドンドン、ドンドン。

 微妙に荒い感じで理化学実験準備室の扉がノックされた。

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