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こちら学園探検部 ~別名指輪物語、正確には『ハーレム王と指を指される僕と変人女子高生達の輪による同好会の物語』~  作者: 於田縫紀
第2部 二つの塔 第2章 基礎力向上実践合宿

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第23話 先輩の失敗

今回は40話、合宿終了までのお話になります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 月曜日の放課後。

「まず、諸君達に謝らなければいけない事がある」

 神流先輩はそう切りだした。

 本日の理化学実験準備室はいつもと違う雰囲気になっている。

 何故そうなっているか。

 実は明らかな原因があるのだが、それは後でとしよう。


「新入生がいきなり3人も来てくれた。となれば次は合宿だ。お互いの友好を深めると同時に探検力を養うには最適な行事だろう。そう思ってだ」

 佳奈美と雅がもっともらしく頷く。

「それでだ。まずは楽しさ優先で、しかも近場で。費用等を考えたら当然の発想だと諸君も思ってくれるだろう。そう思って千葉県内のとあるキャンプ場で合宿する計画をたてた。

 土曜日に皆が帰ってから、この部屋でパソコンを使ってだ」

 やりたい事というのはそれだったのか。

 そう僕は思う。

 うん、ここまではなかなかいい先輩だなという話だ。


「約1時間後、私としては完璧な合宿計画を立案することに成功した。計画書を書いて、担当の小暮先生にメールで送った。公認同好会の活動は担当教師の承認が必要だからな。合宿だから寮員不在届も書いて貰う必要がある。

 そうしたらこうなった訳だ」

 そう言って神流先輩はため息をついた。

 代わりに隣に座っているにこにこ顔の若い女性教師が後を引き継ぐ。

「それでは後を引き継ぎますね。

 まずは自己紹介。学内探検部顧問で、普段は理科系教科を担当しております小暮彩香と申します。まあ皆さん授業でお馴染みですね」

 そう、彼女の存在が理化学実験準備室の雰囲気を一変させている原因だった。


「まずは神流さんの計画書を見せていただいた感想から。

 甘い、甘すぎます。いくら最初の親睦目的の合宿と言えど、合宿するからには基礎力を向上させる必要があるのです。

 最低でも基礎体力の向上と、最低限のザイルワーク位はマスターしませんと。そうでなくては合宿をやる意味はありません。

 勿論ジムで都会派クライミングなんて邪道ですわ。自然の中で鍛えてこそ実践に結びつくんです。この季節ですと沢登りなんて最高ですね」


 そう、見かけは小柄でおとなしそうで可愛い感じのこの先生。

 実は凶暴なまでの肉体派。

 僕らの授業でも既にやらている。

「提案ですが、私と腕相撲をしましょう。誰か一人でも勝つことが出来たら。その際は今期の中間テストと期末テストは楽勝モードの問題にします」

 この甘言にうちのクラスでも何人も挑戦した。

 全員あっさり敗退した。

 囲い込みのような反則技を使った某男子生徒さえもだ。

 ちなみに僕はチャレンジしなかった。

 面倒な事は避ける主義なのだ。


「そんな訳で合宿のお知らせです。期間は四月二十七日土曜日から四月二十八日日曜日。雨天順延。場所は奥多摩。交通機関は私の車。宿泊はテント予定です。

 装備一式は私の責任で調達してきます。汚れてもいい服装と着替えだけは最低三回分持ってきて下さい。予算は五千円で充分。以上です。

 それじゃ、私はこれで失礼します。後は神流さん、宜しく」

 言うだけ言って小暮先生は部屋を出て行く。

 扉が閉まった後、神流先輩は大きくため息をついた。

「まあ合宿の必要事項については後で書いて渡そう」

「ありがとうございます」

 ここは素直に礼を言っておこう。

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