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束の間の安堵
買い物を終えて帰宅途中。
誰かから見つめられている視線を感じる。
足早に自宅に向かうが、足音に連動して後ろから誰かが近づいてきている。
変質者だ!
よりによって、母がいないときに何で?
怖くなって走って逃げるも、後ろから黒いマスク、サングラスをして顔全体を黒い覆面で覆った黒服の男が追いかけてくる。
自宅に向かったら、自宅を特定されてもっとひどい目に遭うかもしれない。身の危険を感じ、迂回して家に帰ろう。
しかし、その迂回路は街灯もひと気もない。
怖い。
全力で逃げ出すが、後ろからも必死で追いかけてくる足音が聞こえる。
本当に恐ろしいときは声が出ない。
なんとか黒服を巻いて自宅に到着出来た。
即座に玄関のドアの鍵を掛ける。
安堵とともに涙が出てきた。お母さんが帰ってくるまで自室に鍵をかけて籠ることにした。
でも、その安全も長くは続かなかった
「ピンポーン! ピンポンピンポン!」
「ピンポーン! ピンポンピンポン!」




