現実逃避と私
翌日学校を休んだ
翌日も、そのまた翌日も
ついにしびれを切らして担任が家に来ることになった
理科を専門科目とする小太りの気持ちの悪いやつだ
依怙贔屓ばかりする担任。わたしの容姿を見て、嫌悪感が顔に出るのが良くわかる。
【瘡蓋さん、どうしたの?】
の声かけになにも反応しなかった。
学校に行きたくない本当の理由も話さなかった。
また、苛められるからだ
エリカは容姿端麗でお金持ち。所謂お嬢様である。
一方でわたしは母子家庭で不細工だ。生まれたときから人生は決まってるんだと将来を悲観してしまう。
先生からは何でも相談してねといわれても、相談したあとに辛い思いをするのなら、何も言わない方がいいと心に決めて、何も打ち明けなかった。それが良かったかどうかはこの後わかることになる。
担任はわたしのかさぶたを見て何か言いたそうな顔をしていたが、何も言わなかった。察したんだろうか。
担任が帰ったあと、私はインターネットにのめり込んだ。
現実逃避したかった。
学校裏サイトを見つけた私は、憂さ晴らしに苛めたやつの悪口を書くことにした。わたしが唯一できそうなこと。鬱憤をどこでもいいから吐き出したいと思ったからだ。
あとから考えると、このサイトへの書き込みが、今後私を泥沼に引きずりこむ引き金になることなるなど、全く予測していなかった。