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アザと瘡蓋
マリコは、静かに、そして力強くエリカにこう言った。
『あなたはわたしの大事な親友ヨシエを殺した。
さらには瘡蓋まで追い込もうとしている。
私もあなたに殺されかけた。あなたは本当に何者なの?』
マリコは、みずから制服を脱ぎ始め、渾身の力でこう叫んだ。
『あなたは、わたしをここまで追い込んだ!』
マリコのアザだらけのからだがさらされた。
『ヒ!』
『きゃあ!』
無惨なマリコが皆に晒されている。
いや、自分から曝しているのだ。
『ここまであなたを駆り立てるものは何なの?』
わたし自身も勇気を振り絞ってスカートを脱いだ。
『わたしも、運動会からずっとこんな傷...治りかけたらピンセットで剥がされての繰り返し。膿んでいて痛くて夜は眠れない』
あたりの雰囲気が一変している。
傷ついたマリコとわたしを皆が囲んでいる。
笑うものや面白がる見物人など誰もいなかった。
不憫に思ってか、近くの女子がタオルをかけてくれた。
あたたかみを感じた。




