表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/116

22


 ばあちゃんが、親父に電話をかけてくれて、俺の気持ちを伝えてくれたらしく、久しぶりに耳にした親父の声は、酷く安心したような声音をしていた。


 親父が俺のことをどう思っているのかとか、母さんが俺のことを本当はどうしたいのか、とか、そんな無駄なことを考えることそのものが、ガキみたいで、俺は考えるのを止めた。


 ……だから、親父に対応した俺の声は、感情を抑えた冷たいものであったかもしれなかった。

 それでも親父は、久しぶりに俺と話せたことそのものに安心したようで、途中から、鼻声になっているのを俺も気づいていた。


 ―-親子揃って泣き虫だって事実に気づいて、少し絶望する。


 **


 母さんとの話に、当然、親父は同行しないようだった。……俺もその方が良いように思う。夫婦の関係性なんてよくわかんねえし、親同士のそれらなんてただただ気持ち悪いだけ……だったけれど、母さんは、本当に親父に会いたくないんだな、と実感したように思えてずきんと胸の奥が痛んだ。


 少し前まで当たり前だった俺の世界が歪に崩れていく様を想像するのは、……とても、怖い事柄に思えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ