93/116
16
繰り返し繰り返し見る夢があり、
そんな夜を何度続けただろう。
俺は、いつか見た、銀河の宇宙の中をずっとずっと彷徨っていて、どこを見渡しても、其処は、星に呑まれたようにただただ、呑み込まれそうに星の渦だ。
俺は、ただそこで、ただただひたすらに、何かを探そうとしている。
焦った気持ちはそこにはないが、
ただただ、溶けるような空虚さと空間が入り混じる中を
俺は、ただただ、気の向くまま、意識の赴くままに足を進める。
そうして、ここでいつもの夢の終わり。
白い空間に呑まれそうになる
円状のそれは、いつの間にか俺の目の前に現れ、ただただ円を大きくしながら、俺をじわじわと呑み込んでいく。
そこに何も恐怖はなく、ただただ、呑み込まれようとする夢。
そこで、終る夢。




