表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/116

12


 唐突に、夕焼けの中、俺を羽交い絞めにして、苦しそうに謝る親父が、俺の親父ではないように思えてしまった俺は、唐突に、自分がここに居てはよくない存在なのではないかと思えてしまった。


 —―俺は、親父にとって、迷惑な存在なのではないか……母さんにとっては俺は迷惑な存在だった。だから、母さんは置いて行ったんだ。……親父も、もしかしたら……



 その予感は、思った以上に俺の中で、重たい鉛のように沈んで、俺は、上手く自分をどのように保って良いのか解らなくなった。


 —―言い方がおかしいかもしれないけれど、……俺は、唐突に、俺が今まで色々な人に向けていた自然な対応を、どうすればよいのか解らなくなったんだ。


 どんな顔をしてどのような表情を他人に見せて、どのように()()()()良いのか、唐突に解らなくなった。


 ……それは、そのような俺の中の変化は、本当に、唐突に、突然に俺の中でおきた。俺は、その日から、周りが解らなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ