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 ——親父は、……俺が、自分より先にいくんじゃないか……そう心配している節がある。……絶対に口にはしないが……時々、異様な程、親父は勘が鋭くて、……俺が不安定になる度に声を掛けてくる……恐らく、気づいているんだろう。



 ……薄々、気づかれているように思うが、……今の、俺の若すぎる母さんは、俺を産んだ母さんじゃない。……親父とは、……今よりは、昔の方がずっと仲は良かったのかもしれない、


 俺がまだ小学生の頃、……元々、あまり夫婦仲が上手くいっていなかったんだろう。……母さんは、俺を捨てて家を出た。その時のいざこざで、……未だに俺は親父と上手くコミュニケーションがとれない。


 ……それから……、俺は頭に浮かべたものをこらえきれなくなり、また、蹲る。


 ——最近、平気になってきたんだったんだがな……


 ……最近、色々、ありすぎて、……また、ぶり返してきてしまった……。


 ……そう、俺は、彼女を――



 未だに忘れられない、彼女を――



 ……俺が……命を奪ってしまったも同然の彼女を――



 面影を、面影ばかりを……追って……



 未だに、深い色の海を俺は、直視することが出来ない


 あの日のことばかり、フラッシュバックするように、


 俺の頭を支配するから

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