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61.宮沢賢治(1)

 ずんずんと大股で進み、やがて見えてきた、一軒家。田舎過ぎて、隣家なんて無い。見えるのは山と、ばあちゃんが大事に育てている畑の野菜たち。俺の背丈ほどもあるトウモロコシ畑が広がっていて、奥の方に、へちまの弦と葉で覆われた竹で組んだ緑のカーテン、すだれ、奥の山からの湧き水で浸している、真っ赤なトマトやきゅうり、すいかが桶に入って放置されていて、ぷかぷか浮いていた。


 ここには、静かな空気だけがある。もう薄闇になりかけている空は、逢魔が時ってそんな時間帯。妖怪や幽霊が現れそうな怪しい不吉な時間帯とされるけれど、俺の目にはただ、怪しく美しいまるで生きているような雲と光の縺れ合いが静かに青紫に染まっていく様子がただただ美しいと思うだけだ。


 家の縁側の障子は空きっぱなし。玄関も空きっぱなし。防犯意識なんてからっきしだ。


 軒先につるされた風鈴がちりりと涼やかな音を鳴らし、縁側で丸まっていた、猫のふく(オス)が、にゃあと鳴いた。


 

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