コミュニケーション
兎に角、これから先、お世話になる侍女達なのだから、名前を聞かないと。
「あの、それぞれお名前を教えて頂けませんでしょうか?」
「マ、マリーですっ!」
「シ、シルビアです....」
二人とも完全に怯えてしまってる...
どうしよう。この後、どう話を繋ごうか。『怖くないから安心して下さい』なんて言っても、信じてもらえなさそうだし....ん〜...あ!そうだ!
「マリーとシルビアですね。よろしくお願い致します。ところで、お二人共、魔法は使えますか?」
そう。この世界には魔法が存在するのだ。簡単な魔法であれば、誰でも使える上、この国では魔法を学ぶ者や研究する者も多く、必然的に使える魔法の水準が高い。ここから話を繋いで、魔法を教えて貰おうという作戦なのです!
「は、はい。最低限の魔法と簡単な結界魔法くらいであれば。」
「私も同じくらいです......」
「結界魔法ですか?もし、よろしければ、使い方を教えて頂けませんでしょうか?知識としてはあるのですが、使い方は知らないのです。」
何とか話が出来ました。ここから何とか、信頼関係を築いていかなければなりません。
その為の第一歩が、結界魔法の習得と言うのは、我ながら名案です!
「畏れ多いです!私共より、しっかりとした先生をご用意致しますので!」
名案では無かったようです...
さて、どうしたら良いのでしょうか...