帰宅準備
あれからも様々な品物を売り買いしたお陰で、外洋船が数隻買えるくらいのお金になりました。これは、本格的に外洋船を買ってしまおうか。
「姫様。船を買ってはいけませんよ。」
むむ。考えが読まれていたようです。まあ、今後、今の外洋船なんか目じゃないような大きな蒸気船を作って見せます!
あ、あと、ラム酒を作ってる工房ですが"冒険家コロンブス"が、サトウキビを西インド諸島に持ち込んだことが切っ掛けとなって、ラム酒が作られるようになったので、『コロンブス』と命名致しました。
そして、ラム酒の売れ行きですが...20樽分しか作ってなかったので、発売日のうちにあっという間に売れてしまい、予約待ちという事態に陥り、樽も150樽に増やして、慌てて追加分を作ってます。
『ラムレーズン味のアイスまで、先は長そうですね...はぁ.....』
ラム酒に弄ばれてる間に、タグボートと艀が出来たようで、船大工の工房の裏にある海に面した桟橋に向かうと、そこには、設計図通りに出来たタグボートと艀がありました。
「どうだい。図面通りに仕上がっただろ?」
船大工の親方さんも満足そうです。早速、中も拝見させて頂くと、これもまた、図面通りに出来ていて、寸分の狂い無く仕上がっています。蒸気エンジンも上手く仕上がったようで、流石、熟練職人が集まる工房だと感じずにはいられませんでした。
「完璧です。怖いくらい正確に出来ています。」
「そりゃそうだ!俺達全員が、無我夢中で作ってたしな!それに、こんな職人魂を熱くする仕事も、久し振りだったからな!」
「では、燃え尽きない程度に頑張って貰わないといけませんね。」
そう言って、新たな図面を渡すとそれを受け取り、見た親方はどわっ!と笑い始め、一頻り笑い。
「こりゃ、確かにうちの者が灰になってしまいそうなくらい魅力的な図面だわな!」
「では、お願いしますね。特に急いではいませんので、タグボートと艀の方を優先してもらいたいです。取り敢えず、タグボートと艀は急いで作ってもらいたいです。製造計画はこの通り、進めてもらうと助かります。」
「わかった。じゃあ、この通り、進められるよう頑張るとするかな。」
製造計画の書類を確認した親方は問題ないと頷き返事をしたので、何とか今後の計画も予定通り進むかなと思い、新たな図面の船について、少し話し合ったあと、工房を出て、宿に戻り。
「シルビア。帰る準備が出来たら帰ろうと思うのだけれど、準備にどれくらいかかりそう?」
「そうですね。明後日には宿を出れると思います。」
「では、明後日に出発する予定にしましょう。帰りは例のタグボートで帰りましょうか。あ、あと、ラム酒も少しお父様にも、持って帰りましょうか。」
「畏まりました。準備しておきます。」
そう言えば、キルトに来てからお父様に一度も手紙を出していませんでしたね...帰ったらお父様に直ぐ会いに行きましょうか。




