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彼女とネコは高いところが好き  作者: 二ツ木線五
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16】イマイチなサッカー部員からの提案 -2

 それらを総合すると進捗度合いは大きくなかったけど、進んでいることも事実なのだから焦らず行こう。

 そんな気合いも少し込めた背伸びだったのだけれど。

 ふと何か、ピンときたものがあって、伸びの態勢のままくりっと上半身をひねってみる。すると、肩のあたりに小さく風の当たった感触があって、ふと振り向くとそこにきょとんとした顔つきの理塚くんがいた。


「……おはよう理塚くん。何してんの」

「……肩を叩こうとしたオレの手を、お前が振り向きもせずにかわした」

 たしかに彼の手は空振りした形で止まっていた。

「お前は頭の後ろにも目があるのか?」

「やめてよ、君じゃあるまいし」

「オレにも無ぇよ!」

「だいいち、仮にあったとしても身体の関節の背面側への駆動域が広くなければ、それは生物の進化として欠陥だと思うんだ」

「む、それはたしかに……なんて言うわけないだろ! やめろ、冗談を進化論で返すな! まあ、とにかくおはよう」

「おはよう、理塚くん」


 理塚くんとは実家の方向が似ているので、帰りはともかくとして行きしなはこうやって出会うことがある。もっとも、彼の所属するサッカー部には朝練もあるらしく、そのときは出会うことがない。ただその朝練も毎日するわけではないらしく、結構気分によるところが多いらしい。頻繁に行った結果疲れてやらなくなるよりも長続きする手段をとった結果なのだそうだけど、週に一回程度の朝練になんの効果があるのだろうか。聞けば、大会には出てるけど三回戦目で勝ったり負けたりで、出場チームが八チームなら優勝だけど、その規模の優勝で強いかと言われるとイマイチだし、それ以上の規模になるとやはり強いとも言えない。けれど弱いという位置づけでも決してなく、強くも弱くもないという実に中途半端な

「……お前、途中から口に出してるの気づいてるか?」

 僕は理塚くんへぱっと笑いかけた。

「大丈夫! 理塚くんはサッカー上手だよ! ポジションはアタッカーだったっけ?」

「チームが中途半端なのは否定してないし、アタッカーてポジションはないからたいしてフォローになってないわ! サッカー理解したうえで批判しろ!」

「批判じゃないよ、独り言だよ」

「たしかに独り言だけど!」

「それに、強い弱いより、弱くないということは大事だと思うんだ、生物界では」

「サッカーは生物界じゃなくスポーツ界だ!」

 ったく、まあべつにオレもサッカーに賭けてるわけじゃないけどさ、と呟く理塚くんと学校への道を歩く。


「今日は朝練ないんだね」

「ああ、強くも弱くもないチームだからな」

 理塚くんはちょっと根に持ってるらしかった。

「ところで、猫は見つかったのか?」

「おでんね。大丈夫、沢瑠璃さんには言わないよ」

「……そりゃどうも。で、どうなんだ?」

「うーん……正直、イマイチなんだよね。見かけてはいるんだけど捕まえられないんだ。飼い主の沢瑠璃さんからさえ逃げちゃうから、難しいよ」

 すると、理塚くんは少し難しそうな顔をして押し黙ったあと、なんというか、僕を調べるような探りを入れるような、なんとも言えない表情を向けてきた。

このあたりで物語に必要なキーをちょいちょいと出してるのですが、はじめに書き始める前のあらすじをきっちりさせてなかったので、ちょっと苦しみながら書いてます。

小説って、難しいですね^_^;

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