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彼女とネコは高いところが好き  作者: 二ツ木線五
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3】スタンプラリーらしき地図 -2

 ごめん、と謝ると、男はほんっとに油断できない脊椎動物だな、と少々レベルの高い不満を漏らしながらも、

「まあでも、明日からの待ち合わせの連絡にも必要だし……」

 と、後で送ってもらうことになった。……けど、それによって分かったことが一つ。手伝うのは今日だけじゃないようだ。今日見つからないことは決定してるのだろうか。そのあたりがよく分からないけど、メルアドを教えてくれることに「ありがとう」と言っておく。


「それで、どのあたりを探そうとしてるの」

 やっぱりいなくなったと思われる場所周辺だろうか。とか思っていると、沢瑠璃さんはバカにするなと言わんばかりにニヤリと笑う。

「私が無策で探し回ってると思ったか。ちゃんと目星はつけてるのよ」

 そう言いながら、あまり物が入っていなさそうな鞄からやっと引っ張りだしたのは、一枚の大判の紙……いや。それは地図だった。沢瑠璃さんはその地図を、僕と彼女との間へばさりと広げた。……間を置いて座ったのは、こういうことだったか。


「探す場所は検討つけてるのよ。そうだな……今日は一番近いここかな」

 そう言って沢瑠璃さんは地図の一ヶ所を指さした。

 僕はその指さされた場所というより、地図そのものを見つめた。

 地図は、この街を中心にした地図だった。市販のもののようだけど、白黒でシンプルに描かれているその地図は、かなり精密なものだった。決して安価ではなさそうなその地図に、赤いマルが書き込まれている。それも、ざっと見たかぎり三十以上。そしてその半数以上に、見たこともないキャラクターのハンコが捺されている。

「……なんか、スタンプラリーみたいだね」

「スタンプラリーなんだよ」

「スタンプラリーだった!」

「冗談だよ、そんなわけないじゃない。それより、今日はここに行くぞ」


 彼女の指さしたものは、ここから一番近くとおぼしき空白の赤マルだった。

 ぱっと見たかぎりで予想はしていたけど、つまりハンコの意味するのはやはりすでに彼女が探し終えた場所なのだろう。……とすると、彼女はこれまで独りでこれだけの場所を? そしてそれでなおまだ見つからない? だとするなら、これはかなりの難作業だ。

「スタンプラリーだった!」

このセリフを言わせたいのがすべての回です。

あー、気持ちよかった。

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