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思い込みの恋(全年齢版)  作者: 秋月朔夕


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 彼女を好きになってからどうやったら告白が成功するのかずっと考えてきた。




(きっと普通に告っただけじゃ上手くいかないよな)



 マネージャーの呼び出しの件を除いて、俺は一花に繋がるような行動を避けていた。

 というのも下手に関わってまたマネージャーの時のように自称『ファンクラブ』の連中が一花を虐めないか心配したからだ。

 大半の奴らは俺の一挙一同を見てはきゃあきゃあと騒ぎ立ててくるだけだから、鬱陶しいが害はない。そのくらいなら慣れている。一花には申し訳ないがそこは慣れて貰うとしよう。


 問題はことあるごとに俺と少しでも関わった異性を呼び出すような過激な奴らが居たことだ。

 既にそいつらの弱みを握って俺自らが『警告』している。俺が熱心に『お話』してやったのだ。慌てて何人かは留学や転校をして逃げていった。


 予想外だったのは、マネージャーまで親の都合で転校してしまった。ファンクラブの奴らに呼び出された件の直後だったせいで、イジメが原因だったのではと噂されている。

 しかも現場には一花も居た為に、彼女もイジメに加担したのではないかという誤解が生じたのだ。

 そんな馬鹿な話すぐに握り潰してやったが、そのせいで彼女は孤立してしまった。



 もともと自分の意見をハッキリと言ってしまう一花は、あまりクラスでは馴染めていない。

 浮いているとまではいかないが、特別誰とも親しくはしている様子はないし、昼休みの食事も特定のグループと食べずに、一人で落ち着いた場所で弁当を食べている。

 とはいっても話し掛けられたらそれなりに雑談はするし、クラスの打ち上げだって参加している。

 本当はクラスメイトと仲良くなりたいのだろうと思ったし、なにかキッカケがあれば彼女だって友人を作ることだって出来ただろう。

 しかし真実性の欠片もないあのふざけた噂のせいで、一花の周りの奴らは彼女を避けるようになった。



 俺が面倒な奴らを放置してしまった為に一花が孤立してしまった。

 だからこそ俺は周囲の人間関係をキッチリと精算し、一花に危害を加えそうな人間を排除したい。


 いや、そんなことを言って本当は彼女に告白を受け入れて貰えないかもしれないことが怖くて先延ばしにしているだけなのかもしれない。




(だって初恋なんだから仕方ないじゃないか)



 好きで好きで四六時中彼女のことを考えている。

 なんなら夢の中に現れた彼女を躊躇なく抱いたし、ぶっちゃけ一花のことを想像して抜いたことだってある。

 きっと彼女がそのことを知ったら間違いなく軽蔑されるだろう。それはそれでそそるモノがあるが、出来れば俺を受け入れて貰いたいからこのことは内緒にしておこう。




(早く触れてみたいなぁ)



 あの真っ白な肌は触ったらどんな質感なんだろう。

 あの小さな唇はどんな味がするのだろう。

 想像するだけで打ち震えてしまいそうになる。



(まずは絶対に告白を成功させる必要があるな)



 恐らくだが正面から告白しても面倒だと思われて受け入れて貰えないと思う。

 こういう時こそ俺の顔を好きになってくれたら手っ取り早いが、もしそうであれば彼女のことを意識しなかったから人生はままならないものだ。

 

 どうしたら効率良く告白を受け入れて貰えるか。

 そんなせこいことばかり考えている。


 彼女の気持ちよりも既成事実を作ることばかり優先して作戦を練っていた。





 そんなんだから近い未来、一花は自称ファンクラブの奴らに連れ去られてしまうのだ。


 



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