どうして山沿いに家を建てるのかが判らない
2023年8月6日
どうして山沿いに家を建てるのかが判らない
福岡で甚大な災害が発生した。今でも復興の作業が続けられているが、「故郷の地形が変わった」と言われる程の土木事業だったとか。
人工林の山が崩れて小川を堰き止めるものだから被害は大きくなり、倒木が流れて来て橋に引っかかり、それで橋が崩壊する、水が住宅地へと押し寄せることに繋がる。
山の土は赤土なのはご存じだとは思う、この赤土には栄養が無いから木々は表土……(大凡が四十センチほどか、)にだけ根を張る。赤土には殆ど根を張らないのだ。
浅い表土にだけ木々は根を伸ばすのはいいとして、問題は多くの水を含んだ表土はとても柔らかくなる、ここまでは理解出来ると思う。
次は五十年を過ぎた杉の木は大きく成長している、これも理解出来ようか。山の斜面に伸びた大きな杉、重力には逆らえず麓へ倒れようとするだろう。そこに踏ん張りの利かない表土であれば……ある時点で倒れてしまう。
これが連鎖するものだから山崩れへとなってしまい、沢へ崩れ落ちて災害へと繋がる。風倒木が放置されるのも問題だ。
大正になって木材の必要性から山が切り拓かれて、杉・桧の苗木が植えられた。が、木材価格は輸入材が安いからと輸入に頼り国内林は放置されてしまう。
本題は江戸時代まで遡るだろう。
豊臣秀吉が検地を行って税金を掛ける。農民としては出来るだけ耕地を広げて自分たちの食い扶持も確保したい。
ならば、拓けた土地は田畑にして税金を納めるしか方法はなかった。自家用の食べ物はそれこそ山沿いの日の当らない土地を開いて家を建てて横に小さな畑を作るしかなく、野菜を洗う水場も欲しいから川沿いにも家を建てた。家の周りの木々は薪にすれば日も当ろうか。
山沿いでなくて拓いた広い土地に集落を造ればどうだろうか、秀吉からすれば「田畑に向いた土地に家を建てるな!」と言うはず。田んぼが最優先だったのだ。
ならば自ずと家は不便な山沿いに建てられることになって現在に到る。加えて人工林の普及で山崩れが多くなってきた。
雨の多さもさりながら、建てた家の場所に人工林が崩れて来るものだから……堪らない。
今度は田んぼを埋め立てて家を建てるから、自ずと浸水に遭ってしまうのだ。




