2人目との出会い
「あら、貴方達が私のお相手などできるのかしら?」
シエラは強気な発言をナンパしてきたガラの悪い奴らに向ける。
「これはこれは、随分と強気じゃねえか。それくらいの女の方がそそられるってものだ。」
舌なめずりしながらシエラの顎を掴んでじっくり見ているゴロツキに明らかにイラついた様子を見せるハーレイ。
「貴様何を…」
ハーレイが飛び出ようとしたところを手で押えて静止させるシエラ。
「ほらほら、嬢ちゃんは俺達と遊びたいってさ。付き添いはどっかへ行きな。」
シッシッと手振りをしてハーレイを遠ざけようとするゴロツキ達。
「君たち何をしているんだ?」
騒ぎになっていたところに誰かが声をかけて近づいてくる。
「なんだ?ガラの悪い奴らがこの様なお嬢さんをナンパするなんて身の程知らずだな。」
その男性はシエラとゴロツキ達を見比べてシエラを掴んでいる手を抑える。
「テメェ邪魔すんじゃ…イテテテテ!」
ゴロツキは掴まれた腕に力を入れて振りほどこうとするもかなりの力で抑えられているのか掴まれた腕を抑えながらシエラから手を離す。
「この様な綺麗な女性に乱暴をするなんて女性の扱いがわかってない奴らだな。今後は大人しくしていることだな。」
掴んでいたゴロツキの手を離してゴロツキ達にどこかへ去れと目で訴える男性。
その目を見てこれ以上相手しない方がいいと思ったゴロツキ達はその場からそそくさと逃げ去っていく。
「さて、綺麗なお嬢さん。大丈夫ですか?」
ゴロツキたちが去っていくのを確認してからシエラに声をかける助けてくれた男性。
「えぇ、困っていたところだったのですけど助かりました。ありがとうございます。私はシエラです。家名もあるのですがこっそり出てきたので騒ぎを起こしたと知られたら怒られてしまうので名前だけでお許しください。貴方様のお名前は?」
シエラは丁寧なお辞儀をしながら名前を名乗り相手の名前を確認する。
そもそもシエラは相手の名前を知っているのだから確認するまでもないのだが名前を聞かないとフラグが立たない可能性があるためしっかりと確認する。
「これは名乗らず失礼いたしました。私はユーリ・クラウスです。」
ユーリはシエラの名乗りを聞いて丁寧に名乗り返す。
「ユーリ様ですか、今日の事は忘れはいたしません。大々的に話はできませんがまたどこかでお会いできましたらその時には今回のお礼をさせていただきます。それでは失礼致します。」
シエラはユーリの名乗りまで確実に聞いてそそくさとその場を離れることにした。
ハーレイもシエラの後を追ってその場を後にする。
「シエラか…随分面白いお嬢さんだな。また会えると良いな。」
ユーリはシエラの事を確実に印象に残してその場を去っていく。
「ユーリはどこかへ行ったわね。ハーレイご苦労様。よく我慢してくれたわね。お陰でちゃんとユーリとのフラグを立てることに成功したわ。」
シエラは物陰に隠れてユーリが去っていくのを確認してからハーレイにお礼を言う。
「お嬢様…さっきの奴らは頼んだ者ではありませんでした。依頼する時に絶対に触れるなと忠告しておいたのですが先程の奴らは気にする様子がなかったので本当にその場にいたガラの悪い奴らたったのでしょう。手配が上手くいっておらず申し訳ございませんでした。」
ハーレイは自分が依頼した奴らではなかったことで怖い思いをさせてしまったことに関してシエラに深々と謝罪する。
「良いのよハーレイ。あれで正解だったの。恐らくゲームの強制力の様なものが働いたのよ。だからあのガラの悪いもの達があの場にいて私に声を掛けてきたのは必要な事だったのよ。」
シエラはあれで正解だと言いつつも触られた時の力強さに恐怖を覚えていたようで震えていた。
その様子を見てハーレイは力不足だと心の中で嘆いて見せる。




