薬草摘み競争
キープさんは250cmガタイもそれに合わせて大きい。
イメージ的にはキ@肉@ンのサ@シャイ@マンの煤けた石色
(どんな色だよ)コケも生えてた。
現在、正面顔は”へのへのもへじ”
◆キープさん
魔石を採ると言っても、解体はしなくて良いみたいだ、魔獣である、うりぼう達は光の粒になったかと思ったら半分は我々に吸収され、半分はその場で収束して手のひらに収まるほどの大きさの魔石に変わったのだ。
異世界と言ってもゲームっぽい方の世界観なのかな?リアルに寄せてる世界観だとゲームによってはダークでシビアになって来るからなぁ・・・転生神とのやり取りを覚えて無いのは痛いと言うか残念と言うか・・・
ナニを揉めているのだろうか?弟子達とマリエが何か言い合ってる?
「ゴーレム・・・「キープさん!」・・・ゴーレ「キープさん!!」・・・ゴ「キープさん!!!」
「あ・あぁ・・そのキープ3(さん)?の凄いのは認めるけど、(弟子達が折れてしまった。マリエの派手なガッツポーズが痛々しい。)最後の一体は僕らが仕留めたんだ!!」」どうやら、魔石の取り分で揉めてるらしい。
僕はマリエの袖を引っ張って・・・身体に隠すと(彼らの言い分は最もだから渡すように)と説得してみた。(だって・・・野太くて低い声をサマンさんったら私の声だって言うんですよ?ホラ、前に言ってたイシャリョウって言う奴です!)と、引かない。(それは・・・声を出した僕に責任が有るし、マリエのおかげでこれからはキープ3(さん)って呼んでくれそうだから・・・それで良いじゃん?)と説明したら何故か尊敬の眼差しで頭をコクコクやってる。 どうやら分かってくれたようだ。
◆マリエ
キープさんは欲が無い。衣食住で困らないからかな?それとも超越者の余裕なのかな?伝説の言う事は良く判らない。でも、そういう欲の無い所が尊敬出来る。まだ、魔法のイロハも教わっていないけど、それは私がキープさんから教えを受けるに値しないからだと思ってる。
帰ったらへのへのもへじの顔をも少しイケメンに描き直してあげようかな?
「採って欲しい薬草は3種類。知ってる薬草はドンドン摘んで良いからね?一番多く採って来た人に、さっきマリエから謝罪の気持ちだと貰った魔石を進呈するよ?」「では、よーいドン!」
サマンさんを中心に一斉に散らばって草摘みに勤しむ。私はキープさんの後からついて行く。
「キープさん、キープさんこんな感じの草とかコレとか、アレね・・・」一度採って見せたら早いはやい。少し取り残しが有るので私が採っておく。次々に場所を移動しながら採取して行くんだけど・・・どこに行っても少し取り残しが有るの・・・なんで?
◆キープさん&マリエ&サマン一行
キープさんについて採取してたんだけど、生理現象には敵わない。風向きを調べて、こっそり茂みをかき分けて・・・はぁふぅ~スッキリ快感♪そそくさと身嗜みを整えてながら茂みから立ち上がったらナニかと目がバッチリ合った。
「うひゃぁ」「ウガッウゲッー!!」同時に叫び声が上がったと思う。
私は一目散に逃げた。アレは・・・確かゴブリンかな?ソロで薬草採取をしてた時に何度か遭遇して毎度逃げ帰った経験しかなかったが・・・コッチで良かったかな?何処走ってんだろう?なんかドンドン離れてく・・・そんな気がした。その時、目の前に大きな影が現れた。
ドン!激しくぶつかったようだが(大丈夫か?)返事はない。どうやら気を失っているようだ。僕の胸に飛び込んで来たマリエを抱きとめて走って来た方を睨んだ。
小さい気配が一つ、二つ、三つ・・・それより大きいのが一つ・・・だが、僕の気を引いたのはその後ろからもっと大きな気配・・・嫌な予感がする。
サマン達と合流して引き上げた方が良いだろう。僕は追跡者から迂回するように藪や叢を踏み潰して駆け抜ける。
ドンドンバキッドンドンドン・・・物凄い地響きがこちらへ向かって来てる。サマンと弟子達は手を休めてキョロキョロと音の主を探すとキープ3が木々をなぎ倒しながらこちらへ向かって来る。
その後ろの方から獣の断末魔のような叫び声も聞こえる・・・サマンの行動は素早かった。
「逃げますよ?」言うなり駆け出す。弟子達も一拍遅れて走り出す。背負い籠一杯に薬草を詰めてもその速度は十分に早かった。
僕はサマン達が逃げ出したのを見て、足を止めた。マリエを預けようと思ったが当てが外れたからだ。仕方なく、踵を返してそいつを睨みつけた。
お読みいただきありがとうございます 楽しんでいただけたら幸いです。