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転生は普通のことだった!~3度目の人生、転生チートしてもそんなに巧くいくわけじゃないのよ~  作者: 牛一/冬星明
第一部.幼少チートで優雅な(?)ウハウハ編、どこがウハウハなのですか?
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26.俺って駄目っ子。

草原の丘にある謎の遺跡はもうすぐ完成します。

「そろそろ、お茶にされませんか」

何故か、お茶会のメンバーが遺跡の見学会、危ないだろう。

そう思うかもしれないがそうでもない。

遺跡の門を作成すると同時にギルド出向所と宿営宿、食堂なの建設もはじまり、ギルド職員方々、大工職人と一緒に護衛されてやってきたのだ。

「あの大きなキューブブロックがふわっと浮いて積み上がってゆくのは壮観ですわ」

メンバーがいるのがまだ積み上がっていないキューブブロックの上で敷物を引いて見学を続けている。

下は建設ラッシュで色々と危ないからね。

「ねぇ、どうして中央だけ盛り上がっているのかしら」

7女ちゃんが遺跡の中央にあるもっこりと盛り上がった方を指さしてゆく。

「行ってみますか」

「「「「「「もちろん」」」」」」

丘の上を平らにすると、どうしても余剰の土が出てきてしまう。

それを集めたのが中央のドームだ。

普段はあの上をクエストの拠点にして、お昼を食べています。

壁ができるまで周りより一段高いので見晴らしが最高だった。高さは6mくらいで今では壁しか見えません。

「意外と大きいですね」

「それほどでもないですよ」

「登るのぉ?」

「いいえ、こっちです」

ドームには四方向に人のみ通れる程度の穴があるのです。

「階段を上がってから降りるって意味があるの?」

あります。

滅多に降らないですが、雨が内部に入らないようにする為です。

「わぁ、広い」

階段の先は300名くらいが収容できるドーム型の天井の広場があり、余った土で作った防空壕なのです。おそらくミサイル攻撃にも耐えられるハズです。

たぶん。

この出入り口にギルド出向所、宿営宿、食堂、領軍の事務所ができる予定なのです。

「なるほど、どうして主要施設を中央に集めているかの謎が解けました」

「避難所を用意するとか、中々じゃない。褒めて上げるわ」

ドームの中を出てドームの屋上へ移動します。

「ここは長椅子や草花を植えて公園にする予定でしたね」

最初の設計図に大まかな区分と道や公園や井戸などを書き加えたのはお茶会のメンバーですから知っていて当然です。

いずれは壁の偽装や櫓を付け加えてゆくことになって事になります。

それは俺の仕事じゃありません。

まぁ、外壁の高さ8m、厚さ4m、空堀の深さ4m、幅8mで守られた2km平方の遺跡ですから好きなように追加して下さい。

元々、俺のモンじゃないし。


「おい、遊んでいるなら手伝え」

下兄が俺を見つけてそんな声を掛けます。

休憩中ですよ。

最近のクエストは討伐クエストではなく、護衛クエストです。

お茶会のお姉さんのパーティーで知り合ったメンバーが手を振っています。

下兄が俺を睨み付けると、逆に姉さんに怒られています。

ざま~みろ。

護衛クエストは丘周辺の魔物を駆除して作業者の安全を確保することです。

狩ってきた魔物素材はギルド職員が仮査定して買い取ってくれますから楽チンですね。

買い取った魔物素材は運搬を担当している者が空になった荷馬車で持ち帰ってくれます。

みんな、背負子に自分より大きな魔物を背負っています。

「ふ~ん、あれがあんたのお兄さんか。中々いい体付きね」

2歳年上のまだ8歳、食事に肉が増えた為が急成長中で身長も伸び、筋肉も付き始めています。初等科の最上級生(10歳)140cmくらいと変わらない。背中に背負っている荷物の重さは200kgぐらいあるよね。

姉さんと姉友ちゃん、共に7歳。身長は124cmくらいでほっそりしているけど、60kgはある魔物を背負っています。

見習い神官ちゃんは仲間だ。身長110cmくらいで7歳にしては小柄です。背負っている量は30kgくらいで、俺と同じくらいの量しか背負えません。

あれっ、俺って駄目じゃん。

俺、120cmあるよね。

でも、持てる荷物は30kgくらいが限界です。

そりゃ、肉体強化の魔法を使えば別ですけど、ズルなしだと見習い神官ちゃんと同じかよ。

ベンさん達は軽く500kgを運んでいます。

以前、1トンはあるギガウルフを二人で運んでいる姿はシュールだったな。

元乙女の花園のアーチャーの姐さんも200kgは持っています。その妹ズも100kgずつは運んでいるよ。

最初は辛そうだったけど、最近は割と平気そうです。

確か赤毛のお姉さんも50kgくらいは平気で持っていたな!

この異世界の人達の体力おかしいよ。

地球標準で6歳児が30kgも持てる方がおかしいんだ。

悲壮そうな顔をする俺をお茶会のお姉さんが覗き込む。

じっと見つめて顔を逸らした。

何キロ持てるか、聞いたら負けだ。

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