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転生は普通のことだった!~3度目の人生、転生チートしてもそんなに巧くいくわけじゃないのよ~  作者: 牛一/冬星明
第一部.幼少チートで優雅な(?)ウハウハ編、どこがウハウハなのですか?
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第10話までの人物紹介

主人公:アルフィン・パウパー(岩木正文、〔賢者〕ティル・ラディイル)

魔術士:リーライハン・ビルム、魔法省人材発掘課に所属する魔法士。

文官さん:ティンク・フォン・リトルス(ミリフォ)男爵夫人。

母さん:エミット・パウパー

親父:シュド・パウパー

上兄:ウェアニー・パウパー

下兄:シュタニー・パウパー

姉:アネィサー・パウパー

マリア:マテュティナ・ツー・レムス、人気作家


□詳細とその他の設定

〔ネタばれあり、読む場合はご注意を。読まなくても問題ありません〕


◎主人公:アルフィ・パウパー、4歳1月生まれ、城壁市エクシティウムの下町に生まれた子供。貧しいながらも靴屋を営む父と若い母から生まれてきた。前世の記憶を持つことから特別支援を受けて前世の記憶を固定する。前世の記憶、岩木正文とそのさらに前世の賢者ティル・ラディイルの知識を引き継ぐことになり、魔法と知恵を駆使して生きてゆく。


●ティル・ラディイル:賢者、魔王軍の侵攻に村を追われ、難民となった彼の家族は魔王軍から逃れて王都を目指した。そこで出会ったのが導師アーバンであった。ティルはアーバンの弟子となり、魔法使いの道を進む。魔王軍の侵攻は10年以上も続き、100以上あった王国も20を数えるまで減り、人族の人口も侵攻が始まる10分の一まで減っていた。10年の歳月を経て、人族は魔王軍へ反抗を開始する。神々の恩恵、7つの聖具を揃えた人族は魔王軍を次々と滅ぼしていった。その中に導師となったティルの姿もあった。

30歳を超えたティルは簡素化した極大魔法、業火『大焦熱爆炎(マグナ・アブルート・アルティマ・フラナム)』、凍結『絶対零凍縛(ナム・リゲスクルム・インデゥティ・グレイシャー)』、雷撃『悪滅閃光雷(コントラ・デムス・テネブリース・フレス・ニックス)』を完成し、魔王軍を壊滅的なダメージを与え、魔王城にて魔王を討伐する。

しかし、魔王に止めを刺すわずかな瞬間、賢者を守っていた魔装甲が破られ、賢者は瀕しダメージを受け、王都に帰還することなく没した。

最後に残した言葉は「この後はウハウハな人生になるハズだったのに」だった為に、「ウハウハな人生を目前に人族の為に散った勇敢な賢者に捧ぐ」と墓標に書かれたことを知らずに32歳の人生を終わった。


岩木正文いわき まさふみ、賢者の記憶を持って生まれた正文は幼少の頃より聡明な子供であった。父はAI関連の社長をやっており、相応の資産を保有していたが、海外出張のおりに飛行機事故でなくなり、父の部下であり、同じ創業者である仲間に会社資産のほとんどを奪われた。しかし、自宅と銀行預金まで奪われることもなく、少しばかりの資産を保有していた。5歳のなった正文は母の口座を使い、株式や先物で大儲けし、父が持っていた総資産を超える財産を蓄えることに成功する。

奇妙な知識を持つ子供を不気味に思った母は、多額の現金を持って失踪した。正文は一人で家に残ることになったのである。

正文はまもなく消えるであろう賢者の知識を可能な限り、正文に残そうとした。

正文が後に「妄想ノート」と呼ぶレポートは、プリントアウトされたフォルダーは部屋の戸棚を埋め尽くしている。

そして、正文は魔法のないこの世界で魔法の可能性を探り続けたのである。うっすらと消えゆく前世の記憶を辿るようにオーパーツを買い漁り、そのオーパーツに残る魔力を探し続けた。10歳になった正文はオカルト好きの高校の京子と知り合う。京子の父は考古学者で様々なオーパーツを所持していた。様々なオーパーツを求める正文と意気投合し、二人で魔法の秘密を探る冒険を始めた。しかし、4年後の京子は変わっていた。大学生になった京子はすでに思春期を過ぎ、お洒落や恋に憧れていたのである。オカルトマニア、いいえ、オカルト狂人の子供への興味を失っていたのである。タダで旅行ができ、助手として多額のアルバイト代が入るという打ち出の小槌のように考えるようになっていた。

ある日、偶然にデパート一角のオープンカフェで友達と話している京子を見つけ、正文は迂闊に近づいてしまった。京子の口から正文の罵詈雑言、正文の変人ぶりを友達に説明しているのだ。

世界でただ一人、真実の告白を信じてくれていると心から信じた女性からの拒絶であった。裏切りであった。世界のすべてを憎み尽くした。世界でただ一人の孤独を味わった。すべての記憶を闇に葬り、孤独を埋める為に様々蔵書を読み漁った。

文学、歴史、研究本、古典にビジネス、心理学、経済学、果てはノベラーからゲーム本、漫画まで読み漁った。

高校など行く必要も感じず、大検を取って大学へ進学した。

映画にゲーム、登山にダイビング、やり尽くしたが、正文の心を埋めるものは何もなかった。適当な物産を扱う商社に入社し、拠点を東京に移して適当に仕事を熟しながら昇進していった。気が付けば、40歳。大手商社で課長職になっていた。

怒りもするが、部下の世話身もよく、気の利いた課長と評判もいい。しかし、正文の心を射止める女性は現れない。

ある日、同じ集合住宅に住む部下の奥さんから相談を受けた。夫が浮気をし、その女性が話に来るというのだ。言われるままに相談の席に付く。相手は女子高生、しかも妊娠している。視界が狭く、頭に血が昇って他のことに耳を傾けない。思春期特集の恋愛依存症であった。女子高生の冷静を引き出す為に部下の醜い部分を強調する。女子高生の寄り添う相手を自分にすり替え、女子高生と部下を引き剥がすことに成功した。

商社で鍛えた交渉術の玉モノであった。ただ、横で聞いていた部下の妻が夫に失望し、絶望し、未来を生きることに希望を見出せないまで追い詰めていたことを失念していた。

部下の妻は夫を殺して、自分も死ぬという軽率な行為、止めようと入った正文は事故で首の頸動脈を切られてしまう。大量の出血によるショック死であった。


◎魔術士:リーライハン・ビルム、25歳、20年前に地球から転生してきた。魔法省人材発掘課に所属する魔法士である。地球を前世とする転生者であり、彼は幼い頃からの努力により魔法の才能を開花させて魔法士となる。魔法省に勤め、同じ転生者に話し掛けて、転生者の情報を集め、後の人生選択を迫ってくる。光の魔法『意志疎通』は人族やその他の部族と会話する魔法であるが、赤ん坊でしゃべれない前世の記憶を持つ転生者とも会話を可能にする。魔導士ではあるが、あまり優秀とされていないので北地区の地方市に回されている。


◎文官さん:ティンク・フォン・リトルス(ミリフォ)男爵夫人、26歳。カイガル・フォン・リトルス男爵は元小領主ヴァルブ・アディ・リトルス男爵の次男であったが、長男が家督を継いだので、法官貴族ファンに降格した。ティンク・フォン・ミリフォはフレール・ミリフォという町で宿屋を営む娘であり、カイガルと結婚し、地元の行政府で働いている。可愛い子供を一人授かっており、実家の宿屋に預けて出勤している。


◎母さん:エミット・パウパー、19歳、下町の第12区に住む貧乏な家の3女であり、第6区に靴屋を開いた主人が未婚なので、口減らしに娘を嫁にしないかと誘った。気立てよく、働き者で笑顔を絶やさない。アルフィンは母を「我が聖女」と呼んでいます。13歳で結婚し、14歳で長男、15歳で次男、16歳で長女、17歳で3男アルを生む。


◎親父:シュド・パウパー、50歳、父は名も知らず、母は家もない川下暮らしで日々の金を稼ぐ暮らしでシュドを生んだ。貧しい暮らしが流行り病でぽくりと行った。喰うや喰わずの日々でシュドは遂にスリを働いた。馴れないことで敢え無く捕まったのが靴屋のグイアンであった。グイアンはジュドを引き取って飯を食わせてくれた。ジュドはその恩に無言いようと手伝えることは何でもした。グイアンの所には弟子は何人書いた。ジュド弟子以下、タダの下働きであった。20歳になったジュドは靴を作らされ、正式に弟子入りした。遅い遅い弟子入りであった。弟子入りの修行は10年、恩返しが5年と言われる。シュドは15年務めて、さらに金を貯める為に5年働いて、第6区の小さな家を借りて靴屋を始めた。2年後に42歳で嫁を取って、今では3男1女の亭主となっている。パウパー(貧しい)はジュドが住んでいた地帯の名でグイアンが付けた。


◎上兄:ウェアニー・パウパー、長男、7歳4月生まれ、いつも偉そうにする兄、学校に行くと文字が読めないと虐められて、3男アルに文字を教わる。


◎下兄:シュタニー・パウパー、次男、6歳5月生まれ、冒険者になりたがる。兄が手伝いを始めるとちゃんばらの相手を3男アルに変える。


◎姉:アネィサー・パウパー、長女、5歳2月生まれ、世話焼き、イタズラ好き、強気、負けん気、弟好き。

3男アルにいつもべったりの怖いお姉さんです。


◎マリア:マテュティナ・ツー・レムス子爵の令嬢、25歳、友人に転生人がおり、その話を聞いて日本マニアになった少女で、特に『マリかの』のファンになり、遂に自分も王国で『マリア』の名で出版するベストセラー作家になる。(同じ従妹の子爵と結婚)王都でNo2の勢力を誇るオイレン・ツー・レムス侯爵のいとこの孫(従姪孫、じゅうてっそん)に当たる一族で、マテュティナの娘(長女2歳)はオイレンの曾孫と婚約中である。


※魔法省が認定する魔法使いのランク:魔法省は魔力や知識量、国家の貢献度に応じてその名称を与える。一般的に上のランクが有能な魔法使いと考えているが、冒険者や他国では使用が統一されている訳ではない。魔法使いはこれらの総称である。魔法省の一部では、師以上を優秀な人材と考えている。また、冒険者の間では、魔道士以上の魔法使いを仲間にしないとドラゴンと戦えないと呟かれる。

〔魔法士、魔術士、魔道士、魔法師、魔術師、魔道師、賢者、大賢者〕


□世界の名称とその他

◎暦:アルフィンが生まれた年はアニミー歴(新生歴)5138年、アルゴ王国歴1838年です。偶数年は調整日が1日加算され、100年で割り切れる年は加算されない。さらに新生歴が400で割れる年は加算され、後は観測で微調整される。暦は創造神アニミーの名をとってアニミー歴とか、新生歴と言う。


◎爵位:王族の直系一族〔エスク〕、準王族の一族〔ツー〕、領主の一族〔アディ〕、土地なし法官貴族〔フォン〕


◎エクシティウム:人口3万人。領軍300名、貴族500名と従者1500名、冒険者100名程度(最大兵力は2300名と臨時徴集3000名程度)。城壁市エクシティウムが置かれているエクシティウム地方は西に高い山が連なる地形に位置する。緯度も高く、比較的寒冷地となるが、一年中偏西風が吹くこの層に位置している為に、高い山を越えてきたフェーン現象で冬でも雪が降るような寒さにならない。(年に2・3度ほど低気圧が東南から稀に上ってくると、大雨や大雪に見舞われることがある。)緑が深い為に東には広大な魔の森林が存在し、大漁の魔物が徘徊する。北の山は西ほど高くなく、北の山を越えると広い盆地が広がっており、動物・魔物達の楽園となっている。南もまた魔物が多く徘徊する土地であり、魔物楽園に城壁市を築いたと言った方が早い。西には寄り親となるフランク城壁市があり、エクシティウムもその派閥に所属している。東にはオリエント地方が広がり、古くから栄え、高度な文明と貿易で栄えている。城壁市の北から西に流れるセプテム川は大陸最大の河川であり、緩やかな川の流れは、偏西風を使って帆船で川を遡ることができる。ただ、魔物が多い地区なので開発は遅れ、300年前にできた城壁市エクシティウムは、1000人の開拓民によって建てられた「アルゴ王国最後の城壁市」と言われる所以である。100年に一度ほど、『大活性期スピンータン』と呼ばれる魔物の大量発生する現象が起こる。王国中で起こる為に援軍を期待できない。城壁市は周辺の衛星小領主民を城壁に囲い、その苦難の年を超える。(北のセプテム地方の東方区には、魔物の徘徊が激しく小領主がほとんど存在しない)

※.異世界転生には周期があり、地球アースは100年単位で地球異世界人が増える接近時期の『最近期』と、まったく来ない離脱時期の『最遠期』を繰り返している。アルフィンが来たのは『最近期』が終わる頃であり、『最近期』が終わてから10年後くらいに『大活性期スピンータン』を迎えると言われる。また、『最近期(20年くらい)』の始めと終わりに日本人の転生者が増えるという現象もある。





◎世界アニミー:アルフィンが誕生した世界。創造神アニミーが由来。神々と悪魔と神々の眷属と魔族と人族が混在する世界。世界中に魔物が溢れ、その合間に人族が塀を囲って暮らしている。勇者召喚も普通になされて、様々な世界の文化が混在する。アルフィンの住むアルゴ王国では、勇者召喚はされず、代わりに転生者の知恵を自国の発展の為に利用している。銃や大砲、飛行船が混在しながら生活レベルは中世のような生活とアンバランスな様々な力学の上で成り立っている世界である。


◎世界アース:岩木正文がいた地球である。魔法がなく、文化が発展している。神々は姿を隠している。


◎世界ゲルドニア:神々が去っていった世界。魔法があり、人族と魔族が戦っている世界。それは昔、神々の楽園と呼ばれた世界では、神々の禁忌と呼ばれた異種族の交配が盛んになり、異形の人種が多く生まれた。異形の人種は互いに殺しあり、奪いあい、犯しあった。長く人々に恩恵を当てていた神々もその荒廃に目を背け、遂にこの地を捨てて行ったのである。神々が去っても争いは続いた。その様々な怒りや憎しみや恨みは大地深くに眠らせた邪神を目覚めさせた。その邪気は地上まで昇り、一種族を魔族へと変え、魔王が誕生する。魔王は魔族を連れて世界を蹂躙し、100以上のあった国家のほとんどを崩壊させた。残された人族は神々が残した恩恵に縋り、そして、世界に誕生した賢者に導かれて、魔王を討伐し、一時の平和を取り戻している。


【普通の城壁市の案内図】

挿絵(By みてみん)


・東南から北西に延びるメイン通りを中心に、中央に大聖堂がある中央区、

・最も奥に伯爵邸があり、

・東側が農業地区と演習地区、

・西側が貴族区、商業区、歓楽区、居住区、工房区に分かれています。

〇伯爵邸:400人(直家臣、従者、下人などを含める)、謁見の間や武器庫などが揃う、王宮のない城のような場所。

〇中央区:約1000人、大聖堂をはじめて、軍隊が駐留する広場や講堂、旅館(安宿から高級宿まで多数)、各種ギルド、食堂や酒場(複数)、図書館など中継地として必要な機能が揃っている。(作業員は居住区から通います)

〇演習地区:約2000人(兵士300人、その家族と従事者(食事や馬の世話係など)家族を含む。150軒600世帯3.3人家族)、領軍の砦の側に4軒長屋の居住区があり、農家と背中合わせであり、すべて領軍の砦を囲う塀の中にある。(砦は領軍と農民を守る為に最初に作られた)

〇農業地区:約3600人(150軒600世帯6人家族)上流の貯水槽から水路が畑まで引かれている。

〇貴族区:約2000人(150世帯、貴族500人、その子供500人、妻・従者・下人1000人)、上級貴族は家族が多く、下級貴族ほど子供は1人のみ。妻も貴族である場合が多い。従者も下級貴族では一人のみになります。

〇商業区:約2000人(50屋号、大店の家族と弟子が住んでいる)主に貴族を相手にする大店が集まる。10人くらいしか弟子を取らない店もあれば、200人近く弟子(奉公人)を預かる店もある。

〇歓楽区:1000人(100件、)料亭など高級な料理を提供する店から風俗的な店まで並ぶ。家族で経営する店もあれば、大店ではオーナー家族の他に従業員と奴隷がいる。(風俗はこの地区以外ではご法度である)

〇居住区:約17000人、市街番道(3本)と区画(6区)に分かれ、1番区から18番区まである。将来的には市街道が6本まで増やせるようになっている。

・番区の基本建築は4軒長屋であり、30棟が2列で240世帯が番地になる。2棟1組で上水道の井戸と下水路が設置されており、上水道は上流から貯水槽に移動してから地下埋設で井戸水として供給する。雨などでは水門を閉じるので、雨でも井戸水は濁らない。下水路は河川から直接引き入れて水路であり、下流に汚物を溜める貯水槽を4基あり、汚物の大半は回収する。(18区画で各240世帯4人家族過程でして、17280人が居住区に住んでいる。実際、1・7・14番区は商業区のような店と貴族区のような家が混在する地域で人口が少なく、6・12・18番区は貧乏人の子沢山な状態である)、住民の多くは土木作業や運搬、農家に雇われた作業員などの肉体労働者である。

〇工房区:約300人(50工房、家族6人)作業員は住民区(約5000人)からやってくる。

〇スラム地区:約700人?


【普通の国(主な地名入り)】

挿絵(By みてみん)


11話は明日、投稿です。

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