始まりの春
「君らは人間じゃないんだよ、アズサ」
何だったんだろう...変な夢...
私は桜木梓。桜の木の下に捨てられたから桜木。
ちなみに弟もいる。
少し肌寒い朝。やっと桜が咲き始めました。
今日は土曜だから私より小さいみんなの世話をしなければならない。
もう、お気づきの人もいるだろうけど私は孤児だ。
夕方・・・
園長室に呼ばれた。無愛想の双子の弟、柊は呼ばれても無いのに付いてきている。しかもご機嫌斜め...この時が1番怖いんだよね...
一体何の用だろう?
「失礼します」
「どうぞ」
園長先生の優しい声が聞こえ2人中に入った。園長先生は2人で来る事を分かっていたみたい...。園長室にいたのは知らない男性。このご時世では爽やかイケメンっていう感じがぴったり当てはまる人。
「この人は柳沢蓮さんよ、アズサを引き取りたいそうよ。」
「絶対に嫌だ。兄弟だとか言うだろうがあんたは俺達の兄弟じゃないから嫌だね。それに俺達があんたと住み始めたら俺達に暴力を振るうだろ?」
口を開いたのはシュウだった。こんなに熱心に話してるのは始めて見た
びっくりし過ぎてみんな口が開いています...先生方、図星?
「なら、私も柳沢さんに着いていきません。シュウの感はよく当たるので...」
そう言って私とシュウはみんながいる所へと戻っていった。