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最終審判(ラスト・ジャッジメント)  作者: 咲羅
探偵への道標
7/8

7話 調査開始

相馬美咲…サクから聞いていたけどこうやって会うのはこれが初めてだった。


美咲先輩は、サクに「潜入」の極意を教え込んでいたらしい。


サクにさっき聞いた話だけど、美咲先輩は「潜入」で主席、そのまま認定試験も合格した。


だからサクは「潜入」を主席でいけたんだと今さら思う。


探偵育成所では、「剣術・体術」「狙撃」「潜入」の三つを習得する事ができる。


この三つの合計が合格点を越えていれば、次に進むことができる。


まぁ、一つがずば抜けてできていれば、合格なんだけど…


ちなみに私は「狙撃」で二番目となり、この認定試験に臨んでいる。


さて、話は一旦ここまでにして、今回の未解決事件を解決していきますか。


サクは断ったんだけど、美咲先輩がサクの出来を見たいというので、手伝ってもらうことになった。


私、サク、美咲先輩の三人は、事件ファイルを一通り読み込んで、内容を整理する事にした。



「えっと、社長さんは、大動脈が破裂したことで死んじゃったんだよね」

「あぁ。この内容からすれば、そうなるな」

「でも、こんなにタイミング良く倒れたりするかしら?」



確かにこんなにタイミング良く倒れるなんて、普通に考えてもおかしい。


暗くなった時に何かあったとしか考えられない。



「でも、暗くなった時に何か起こったとすれば、どこかに証拠が残っているはずだよね…」

「なら現場を再現して探しますか」

「うん。…えっ!?」



サクに言われたことをあまり理解せずに会釈してしまったが、その後に頭の中がハテナで一杯になった。


(再現…?どうやって?)



「こっちきて」



サクにそう言われてついて行くと、トイレや浴室のある廊下の突き当たりの扉まで来た。


ここは、よくサクに開けるなと言われている扉であった。


その扉を開けると、先ほどいたリビングの3~4倍近くある部屋が現れた。


私が呆気にとられていると、サクは扉の近くにあるセンサーに事件ファイルについていたバーコードをかざす。


すると、部屋の角についていた投影機が動き出した。


数秒のうちに、何もなかった部屋に事件現場が再現された。



「これどうなってるの?」

「父さんが家を出ることが出来ない時のために、自分で作ったらしいよ」

「ひぇー。凄すぎる」



私が感心していると、美咲先輩も驚いた口調で言った。



「これ壁の傷まで再現されてない?」



美咲先輩の持っている写真を見ると、確かに全く同じ位置に全く同じ大きさの傷がついていた。


どんな証拠も見逃さないサクのお父さんらしいところだ。



「はい!感心するのはそこまで。さぁ。調査を開始しよう。セナ、美咲先輩一緒に頑張ろう」

「サク君。事件の調査の時は、先輩だとしても、あだ名で呼ばなきゃいけないはずだよ」



探偵事務所の法律に、事件の調査時は名前がばれるのを防ぐためあだ名(通り名)で呼ばなければならないとある。


サクは少しためらっている様子だったが、



「はぁ~。分かりました。では改めて、セナ、マミさん頑張ろう」

「「おぉー」」



こうして、私たちは探偵への道を歩み始めた。



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