5話 少女?
すぐ近くにしゃがめば隠れられるくらいの大きさになっていた山積みの段ボールの陰に隠れ黒スーツ集団を監視すると、身長は全員170cmほどでサングラスをかけている。
女の子の後ろに背負っているリュックの中にあるものがほしいらしい。
(しかしなぜ大人数人であんな小さい子を追い詰めてんだ?)
そう思っていると女の子の声なのだろうが、少し低い声が聞こえてきた。
「そんなにこれが重要なの?」
「当たり前だ!それにこれは俺たちのグロアにとっては無くしてはならないものなのだ。」
「何言ってんのかなぁ?もともとはあたしのなんだけどこれ」
「お前が持っていたら何が起こるかわからんからな。早く返してもらおうか。」
(グロア…!!)
グロアはオルディオンたちに仕えている闇組織の中のひとつで主にハッキングを行う集団である。
警察の情報網もすべてこの集団にやられたとされている。
そんな事を考えていると、女の子が少しずつではあるが確実に追い込まれていた。
「これが最後の警告だ。返せ!!」
「何度言ったらわかるのかなこの石頭たちは。か・え・さ・な・いーだ」
「もういい。やれ」
その瞬間一気に全員が女の子に飛びかかった。
俺は近くに落ちていた石を地番近くにいた男の右手に向かって投げつけた。
石は見事に直撃し、当たった男は倒れこみ、持っていた鉄パイプが近くにいたもう一人の男の頭に当たる。
その隙に、落ちた鉄パイプを拾い、残っていた男たちの攻撃を女の子に当たらぬように受け流し軌道をそらす。
あわてた男たちが後ろに跳んだ。
「いきなり何かと思えば、邪魔をしないでくれ」
「いやいや。女の子を男5人で襲う方がおかしいと思うけど」
「何もしらねぇ奴が気取ってんじゃねぇよ!」
「まあそうやらないと奪い取れない奴らは相当な石頭の持ち主だな」
「まずはあの男を殺ってから女を殺れ」
リーダーの男がそう叫ぶとスーツにサングラスの黒づくめの男たちは俺に向かって飛びかかってきた。
攻撃はさっきも女の子に仕掛けた攻撃とほぼ同じ。
一人の攻撃をよけ、もう一人が思いっきり振りかぶって来たのを冷静によける。
その男が鉄パイプを地面にたたきつけたと同時に顔面を蹴り上げ、鉄パイプを奪い取る。
その後、先程よけた男の攻撃をよけ、がら空きになった首もとに一撃入れる。
それより少し遅れて二人の男が同時に攻撃しようとしていたので、バク宙で同時に顔面を蹴り上げた。
そして後ろにいた男の背後につき、鉄パイプをみぞおちに向かって1発入れ込む。そうすると、リーダーの男以外全員が倒れこんでいた。
(弱っ…)
そう思っているとリーダーの男が銃を構えて立っていた。
「死ね」
そういうと俺にむかって撃ってきたのだ。
それを見た俺は、父さんの形見もであるペンダントの中にある緑色の石の力を使った。
この石は『妖力石』と言い、身体が軽くなり、動きが速くなったり、敵の攻撃の軌道予測など、いろいろな効果を持っている。
残りの効果は、後で説明するとして、石の力で敵の撃った銃弾のくる場所を予測し、鉄パイプで弾きながら、一気に敵の懐に潜り込んだ。
そのままの勢いでみぞおちに鉄パイプを思い切り差し込んだ。
痛みでうずくまっている隙に壁に向かって蹴り飛ばすと、頭をぶつけ、脳震盪を起こし気絶した。
落ちている銃を取って、女の子の所にかけていく。
「だいじょぶか?」
「まぁね」
「どうしてグロアに」
「その話はあとで。汗だくだからシャワー貸して」
「ずいぶんと大人っぽいなぁ。どう見ても小4ぐらいに…うがっ!」
いきなりみぞおちを殴られ、うずくまる。
「何すんだよ!」
「あたしはこれでも18歳なんですー!!とにかく早くシャワー浴びさせろ~」
そう言うと見た目9歳。頭は18歳の女性は俺の家に一緒に行くこととなった。
今回の作品の投稿についての謝罪
いつもラスト・ジャッジメントをご覧いただきましてありがとうございます。今回の作品が1か月以上も遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。言い訳にしかなりませんが、合宿や試験が重なり、期間がかなり遅れてしまいました。今後このようなことの無いように気を付けていきたいと思います。
これからもラスト・ジャッジメントをよろしくお願いします。