20 〈竜破斬〉
川辺に現れたレッサー・ヒドラをあっという間に倒してのけたジンだったが、
「くっそー、ダメかぁ。大したことないじゃん。……あ、もうダメだ。やる気失せた。」
……と言い、荷物から毛布を引っ張り出して広げると、ゴロンと地面に転がった。
「何イジケてんですか、もう……」
◆
シュウト達は随分と人の少なくなったシブヤを走っていた。今でもこの街に残っているのは別荘として利用しようと考える一部のプレイヤーや、不便を厭わないために偏屈だと思われている人達ばかりだ。多くのプレイヤーはシブヤに銀行施設などが無いことによってアキバに移り住むことになっていた。
シュウトもまた、〈大災害〉後の世界をシブヤからスタートしたため、はじまりの地獄絵図を知っている。『ここは地獄だった』と知っていることに、今では不思議な優越を感じていた。
〈カトレヤ〉に来た最初の頃、頑なにシブヤに居続けようとしている葵やジン達を不思議に思っていたのだが、今ではシュウトにもあのギルドハウスに愛着を感じるようになり、疲れたのちに帰るべき『 家 』だと思うようになっていた。だが人々の減少が止まらず、日常生活に支障を来たすほどになりつつあり、流石のジン達もアキバへの転居を考え始めている。それもどこか先送りにしているところがあったが、今回の葵のアキバ行きで少し何かが変わってしまうのかもしれない。
〈妖精の輪〉と呼ばれる転移魔法陣のところへ辿り付く。ゲーム時代には常に誰かがここに居て、転移待ちの間に雑談をしていたものだった。雑談に夢中になって5分の転移時間を逃すプレイヤーも多かった。
それが今では利用者もいなくなり、周囲に人の気配はまるで無かった。
「俺が先に飛んで、まず転移先の安全を確認する。帰還してから石丸が交替で飛ぶって算段だな。確実にどちらかがシブヤに残っていないと手の打ちようがないだろ」
「日本サーバー内なら念話が通じるので、フレンドリストを確認すれば日本かどうか分かるっス」
ジンは〈妖精の輪〉の前に立つと、振り返った。
「じゃ、先に行って来るから」
「私も行くから」
「ユフィリア、いまの説明を聞いてなかったのか?」
「分かってるけど、行くよっ。こういうのってドキドキ感の問題でしょ?」
「ユフィが行くなら、私も」
「どうしてそうなるんだ?」
「もうみんなで一緒に行けばいいんじゃない?」
「一連托生っスね」
「まぁ、いいか。どうなったとしても、どうにかなるだろ」
そう言って全員で魔法陣に飛び込む。〈大災害〉以後はシュウトもこれが始めての経験だった。転移自体は帰還呪文を使っているのでいくらでも経験があるのだが、〈妖精の輪〉による転移にはまた違った趣きがあるような気がする。などと、考える暇もなく到着していた。
「よし、と。とりあえず敵影なし。フレ(フレンドリスト)をチェック」
「うん。名前は光ってるから、日本みたい」
「あとはゾーン名称をメモるんだが、……どうだ、石丸?」
「……見覚えがあるっス。もしかするとここかもしれないっス。名前からも、たぶん北関東の何処かっスね」
「じゃあ、ここが目的地だったんですか?」
「そうではなくて、ここからもう一度ジャンプすると、1/2の確率で自分の知っている場所に行けるかもしれないんス」
「じゃあ、時間がないな。さっさと行くか」
1/2の確率ということは、タイムテーブルによる転移先がA地点とB地点の2ヶ所と言う事を意味している。一時間ごとに交互に転移先がA地点・B地点と入れ替わりになるはずだ。シブヤの〈妖精の輪〉のタイムテーブルには幾つかの転移先が設定されているため、今の時間帯を逃すと、この場所(北関東のどこか?)に戻ってくるためには、また数時間先まで待たなければならない。そのために、時間に余裕がなくなっていた。
今から一度転移してみて、ダメならばシブヤに帰還し、今の時間帯の内にもう一度ここ(北関東のどこか)まで転移して戻って来て、次の時間帯になるまで待ってから、このポイントから再度の転移を試してみればいいことになる。
「でも、本当に飛んでしまっていいんですか?」
「このパターンは議論しても無駄だろ。確認しなきゃ始まらない。 嫌なら俺だけでも行くぞ!」
「私も!」
「なんじゃココ?」
「岩肌?ずいぶんと険しいような……?」
「山だよね?一瞬だけ耳がきーんって」
「ハズレっスね」
「じゃあ、戻るぞ。帰還呪文だぞ、〈妖精の輪〉には入るなよ」
「急ぎましょう」
そうしてシブヤの街に戻り、ダッシュで〈妖精の輪〉の前へ。すぐさま飛び込み、先ほどと同じ場所に戻る。今度は余裕をみて数分待ってから、もう一度ジャンプすることになった。時間帯が変化しているため、今度は険しい岩肌を持つ場所には出なかった。
「うん、とりあえず日本だよ?」
「どうだ?」
「見覚えがあるっス。念のためにゾーン名を確認するっス…………ここっス!」
「おお、やったな、石丸!」
「上手くいったっスね!」
「俺はてっきり、これは失敗するパターンだとばかり思っていたんだが。やるもんだなぁ。」
「ラッキーっス」
「なんか、2人だけで盛り上がってるね?」
「最後の美味しい部分に立ち会っただけだから」
「いいじゃない、苦労しないで済んだんだから。素直に喜びましょ」
「ところで、ココ、ドコ?」
「ここは、広島と岡山の境界付近っス。東に向かえば、近くの高梁川に出るハズっス」
「高梁川とか言われてもサッパリだなぁ。もしかして、石丸って鰐を食うトコの人?」
「ハズレっスが、概ねそんな感じっス」
「鰐って、ワニ革のワニ?」
「この場合の鰐ってのは、サメのことだな」
「広島の一部にサメの刺身を食べる地域があるんス」
「美味しいんですか?」
「俺も食ったことは無いなぁ」
「正月なんかは、鰐がなければ始まらないっスね」
「そうなんだ?」
「なるほど」
ここから東へ進んでミナミへと向かうことになる。シュウトは葵に念話を入れて経緯を話しておく事にした。すると『にゃはは、合流予定日に2~3日足りなかったから、助かったよ。ジンぷーならどうにかすると思ってたし』と発言していた。
(通りで、強引に出発を促がしたワケだ……)
葵の台詞をジン達にそのまま報告する気持ちにはなれず、シュウトはそっと自分の胸に留めておくことにした。どうせ後でバレるとは思うので、ここで敢えて事を荒立てなくてもいい。
程無くして高梁川と思われる川が見えてきた。
「一級河川はいいけど、どうやって渡るか?」
「橋が架かってない場合は、泳ぐか、〈大地人〉の集落を探して渡し舟を利用っスね」
「〈妖精の輪〉を使わない長距離の旅ってこれが面倒なんだよな…………って、オイ、大物だな」
「え?…………モンスターですか?」
「らしいぞ。川上方向だな」
シュウトが目を細めるようにして敵の影を探す。川の周辺は開けているので遠くまで見通しが利き易い。
「見えました。多頭竜……ヒドラですね」
「あれ? ヒドラって瀬戸内海側にも出るんだっけ?」
「そうみたいっスね」
「戦いますか? まだ逃げられそうですけど」
「レベルどれ位?」
「えっと…………76ですね。ランクはパーティ×6ですかね」
「それなら丁度いいや。俺だけで戦って来るから、ちっと待っててくれや。そろそろレベル上がりそうなんだ」
「私もいいでしょ?」
「おう、俺とユフィリアだけで倒してこような」
「おう」
「わかりました。僕らは待機で」
となれば、ジンが全力で戦うのが見られるのだろう。じっくり観るのはこれがはじめてだ。
「ユフィ、パーティアウト。2人きりのパーティにするから、俺を誘ってくれ」
「……はい、私がパーティリーダーだよ。」
「EXPポット持ってんだろ? 飲んでおけよ?」
「うん。それで、作戦は?」
「え?……えっと、開始直前に適当な呪文を掛けて、後は待機」
「呪文って?」
「何でもいいぞ。斬撃ガードでも、反応起動回復でもなんでも」
「それだけ?」
「それだけ」
「む~……」
「あるぇ?ご不満ですか? いやいや、えっとー、ホラ、なんだっけ? お、俺のカッコイイところを可愛いユフィリアさんに見てて欲しいかなぁ、って? そういう感じ?」
「んー、それなら、まぁ、しょうがないか」
「(ほっ)」
「ジンさん」
「ん?」
ユフィリアはジンの前に立つと、頭に手を伸ばしてフェイスガードを引き降ろした。
「がんばってね!」
「おう」
「(なぁ、シュウト?)」
「(なんです?)」
「(なんでアイツ、俺のフェイスガード下げたんだ?)」
「(え?……全力を出すときって、それを下げるんじゃないんですか?)」
「(え? あー、そうだったっけ?)」
「(違ったんですか?)」
「(いやいや、いいんだ。別にそれならそれで。お約束は大事にしないとな、うん)」
これ以降、ジンは全力時にフェイスガードを下げて戦うことになる。
レッサー・ヒドラ。
ヒドラは複数の首を持つドラゴンの亜種モンスターである。その名前からギリシャ神話に出てくるヒュドラを原形とするが、日本の神話に登場する八岐大蛇の影響も受けており、日本独自の亜種モンスターに仕上がっている。レッサー・ヒドラはその小型バージョンに相当する。
基本性能は洋の東西を違わず首の数の多さと、再生能力の高さが最大の特徴である。西洋のヒドラであれば複数の蛇が胴体から生えており、たとえ切ったとしても、切られた部分から分かれて2倍の頭を生やして再生してくる。このため、切断面を焼くなどして再生を阻止することが必要になった。今回の日本型ヒドラは太くて長い首を持ち、首の数こそ倍々に増えて行かないが、首の数だけ胴体の再生回復力が高まるため、首を先に落としていかなければならない。(それぞれの首のHPは胴体とは切り離されている)
首の数が多いために必然的に目の数も多い。目の数が多いというのはなんということの無い特徴の様で、意外と厄介な性質である。背後などに死角を持たず、命中精度にも高いボーナスを与えられていた。その戦いにくさは実戦を経験してみなければ分かり難いものだろう。多頭竜は種類によっては首ごとに別々のステータス異常攻撃を持っているため、その命中精度の高さと相まって、モンスターレベル以上に苦しめられる場合も少なくない。腐っても最強の幻獣たるドラゴンの端に連なるもの、ということだろう。
ヒドラはその図体に関わらず、素早く距離を縮めて来ており、既に戦闘距離に入っていた。ジンが片手を挙げて戦いを開始する。ユフィリアが何かの呪文を投射。ジンは割と強く戦う時にするように〈フローティング・スタンス〉を発動させると、するすると無造作な接近を始める。
シュウトはもう少し良い位置で観戦するべく飛び出してゆく。残り数秒で接触だ。間合いは明らかにレッサー・ヒドラの方が広い。見るまに、前方の首がムチのように獲物に目掛けて飛んだ。一瞬早くジンの姿が消える。同時に初撃が加えられていた。その姿を目で追えば、青く輝く一撃を加えてそのまま切り抜けていくところだった。
(なんだ……?)
何をやっているのかよく分からない。しかし、目で追えないほどのスピードではなさそうだ。続くレッサー・ヒドラの反撃は苛烈である。素早く反応し、野太い首が次々とジンに襲い掛かる。何かの液体を吐き掛ける首まであるのだ。それらを躱し、防ぎ、一呼吸の後にまた青の斬撃が飛んだ。しかしそのままではかなりの速度でダメージを回復させるはずだった。既に初撃の傷口周囲の肉は盛り上り始めている。まずは再生力を下げるために首から落として行くのがセオリーなのだ。それでもジンは構わずに3撃目も同じく青い光を放ち、切り抜けていく。その衝撃にヒドラがグラ付いた。
「おっと、終わったかな?」
「え? もう終わりなの?」
待機して来るべき出番を探っていたユフィリアがキョトンとしていた。それもそのハズだ。
「うっし。…………おーい、剥ぎ取りたのむわー!」
レッサー・ヒドラの巨体が力なく地に沈んでいくのをシュウトは信じられない気持ちで見ていた。何しろ開始からまだ10秒経っていないのだ。
「何だ、それ…………」
分かっていたつもりだったが、やはり信じられない。次元の違う戦闘力に呆然となる。
「じゃ、頼むな?」
「了解」
レイシンが自慢の『剥ぎ取り包丁』を手にレッサー・ヒドラに向かって行った。装備関連の素材よりも食材の方が確率的に多く手に入りやすい代物ではあったが、仲間内ではレイシンの剥ぎ取りが一番良い物が手に入るのだ。
「早かったね?」
「というか、強過ぎませんか?」
「そうか?……石丸~。今のレッサー・ヒドラってHPどのくらいだ?」
「5万点以上っスね。多くても8万点で、9万には足りないぐらいじゃないっスか?」
「そうだよなぁ……」
「くっそー、一撃あたり3万弱、2万2千~2万8千のあいだってことか~。なんだよ、ぜんっぜん大したことないじゃん。……あ、もうダメだ、やる気失せた」
ジンは荷物から毛布を引っ張り出して広げると、体に巻きつけるようにゴロンと地面に転がり『イジケ虫』になってしまった。
「こんちくしょー、ふざけんなよ。やってられっかってんだよー」
「何イジケてんですか、もう……」
「ジンさん、元気だそ?」
「無理…………てか慰めるつもりなら、一緒に寝てくれ」
「別にいいよ?」もぞもぞ……ピトっ
「おおっ、女の子のぬくもり!柔らかさ!……って、鎧があったら意味ねぇじゃねーか。ぐおー!パージだ!鎧をパージさせろぉぉ!!」
「元気っスね……」
「時々、度を越してバカよね……」
ニキータが容赦なくユフィリアを引き剥がしに向かった。「もうちょっと~」とお情けを縋るジンの情けない声が周囲に響く。
「大体、アサシネイトの2倍以上のダメージがあるのに……」
「いえ、実際にはもっと凄いっス。今の攻撃ペースだと、約2~3秒に1回っスね。2.5秒毎だとすると、1分間なら24回の攻撃が可能っスね。2万5千点計算で、……分間60万ダメージっス。」
「ろ、60万って……〈暗殺者〉が60人分ってことじゃないですか」
「より正確にはアサシネイトの再使用規制時間の5分で考えないと計算が合わないっス。ジンさんは5分で300万ダメージっスね。暗殺者は最初の1秒で1万ダメージが可能だとして、残り4分59秒でどのくらいダメージが出せるかって話っス。仮に9万点だとすると、アサシネイトを加えて10万点となるので、ジンさん1人で〈暗殺者〉30人分といった具合っス」
「約5分で9万点ですか……5分が300秒だから、えっと1秒でダメージ300点だと思えば、もうちょっと行けそうですけど、それでも敵の強さや状況にかなり左右されるでしょうね」
「単純攻撃力で〈暗殺者〉の10~20人分といった規模っスね」
ユフィリアを引き剥がされ、泣く泣く立ち上がったジンが溜息を付き、毛布を叩いてバッグにしまっていた。
「おっとレベルが上がったな。どりどり」
「レベルアップおめでと。どう?……ってジンさん?……あれ、動かなくなっちゃった」
「ジンさん、大丈夫ですか?」
「……いや、ヤバいかも。 予想より上がり幅が大きいのな。 これで100レベル近くまで上がるとなると、とんでもないことになりそうだぞ」
「20レベル近く残ってますもんね」
「それって、どうなるの?」
「んー、俺、力に溺れちゃうかも。 こりゃ、キッチリ修行しないとマズいなぁ」
(今より更に強くなるのか……)
〈大災害〉時に既に上限レベルに到達していたシュウトは、まだレベルアップの経験がない。アキバでも91レベル到達のニュースはまだ流れていないのだが、自分だってその内に、ぐらいは思っていた。
「剥ぎ取り、終わったよ~」
「おっ、お疲れさん」
「……ところで、さっきのアレはどうやったんですか?」
「ん? アレってドレのことだい?」
「とりあえず、あの消えるヤツは何なんですか?」
「消えた? 俺が?」
「攻撃前に急加速したヤツっスね? 消えてはいないっスが、一瞬目で追えなくなる感じっス」
「はーん、縮地のことか。 別にいつも使ってんじゃん」
「そうなんですか?」
「まぁ特技とかじゃなくて、武術のリアル縮地なんだけど、切り抜けの始動でいつも使ってるぞ?」
「どうやるんですか?……というか、何でそんなこと知ってるんですか?」
「別に、普通に雑誌に書いてあったし。やり方の説明はムズいけど、キックしないで両足同時に身体を前に滑らせるんだ。こんな感じ」
「って、30センチぐらいしか移動してないじゃないですか」
「特技じゃないからだって。難しいし、まだまだ下手なんだよ。種明かしをしちまうと、〈フローティング・スタンス〉を使ってないと、こんなもんだね」
「それ、教わってもあまり意味なさそうですね」
「初動の加速アップ効果はあるし、俺には重要なんだけどな」
「じゃあ、攻撃の方はどうなってるんです?」
「何だ、知らなかったのか? あの青いヤツは、みんな大好き〈竜破斬〉だぞ?」
「やはりトータルダメージ系っスね」
「そうか、ブーストさせるのはそっちなんですね。でも、それだともっと強い技を使えば更にダメージが出るんじゃ?」
「……まって! 最近、お話が難しいと思うの。もしかしてイジワルなの?イジワルしてるの?」
「そんなつもりは……」
「申し訳ないっス」
「じゃあ、簡単に説明してよね? 簡単にだよ?」
「そんなの、どっから説明すればいいんだか」
「じゃあ、〈竜破斬〉って何?」
「えっと、〈竜殺し〉のサブ職で追加される戦闘系特技3点セットの1つだ。構えである〈フローティング・スタンス〉、防御アップの〈竜血の護り〉、そして最弱系攻撃特技の〈竜破斬〉だな」
「〈竜破斬〉は特に威力の低い攻撃特技で、普通に使えば通常攻撃と大差ない威力しかないはずなんス」
「何で弱い特技を使うの?」
「もともと、弱威力の攻撃特技は平均ダメージを高めるためにあるんだ」
「例えばっスが、〈暗殺者〉の〈絶命の一閃〉は全職中でも最大ダメージの特技っスが、再使用規制が5分っス」
「うん。そっちは何度も聞いて知ってる」
「トータルダメージをアップさせる場合、その5分間に強・中・弱威力の攻撃特技をローテーションさせるだろ?」
「ローテーション?」
「アサシネイトみたいな極大攻撃を何度も使いたい場合、再使用の規制時間があるから、初っ端に使うんだ。一度の戦闘はだいたい5分~10分、長くても15分ぐらいだから、最初に使えば2~3回使えることになる。そしたら、次は強攻撃特技を使う。これも1~2分とかの長めの再使用規制があるわけだ。またまたその間に中攻撃特技を使う。このパターンで同じように弱威力特技を使って、それも無くなったら通常攻撃だな。そのうちに再使用規制が解けたら弱や中威力の攻撃を使って~を繰り返し、また強威力特技を使い、無事に5分が経過したら、最初に戻ってもう一度極大攻撃を使うわけだ」
「うんうん」
「実際には、状況に応じて使用特技を選択しなきゃならないから、こんなに単純な話じゃない。MPの節約の話もあるしな。でもまぁ、一番影響がデカい部分はショートカットだな。殆どの場合、ショートカットに登録している範囲でローテさせることになるから、使用特技は登録数が上限になってる」
「ふむふむ」
「余談になるけど、味方のショートカットの内容を覚えることだったりとか、敵対プレイヤーが登録しているショートカットを把握することが戦闘の初歩では重要なポイントになるんだ」
「うーむむむ」
「本当に理解してるのか怪しくなって来たぞ……」
「要するに、トータルのダメージを上げようと思ったら、なるべく強い威力の特技をはじめの内に使いつつ、一番回数を多く使う攻撃の威力を底上げする必要が出てくるわけだ」
「特に弱威力の攻撃特技は再使用規制時間が短いので、何度も使えるってことっス」
「攻撃特技は沢山あるけど、ショートカットに登録できるものはその中でも限られてしまう。その結果、通常攻撃を使わなければならなくなる……」
ニキータが話を纏め、確認するように呟く。
「〈竜破斬〉は通常攻撃の代わりに使うものなんだよ。技後硬直や再使用規制もほぼ無いし、MP使用量も極微だ。コストは最高の技だからな」
「コストパフォーマンスじゃなくて、コストの良い技ですよね。通常攻撃並みの威力しかないのに僅かとは言ってもMPまで使うのはバカらしいって意見が主流ですけど」
「その分、見映えがいいんだがな。青のライトエフェクトが美麗だべ」
「あれはキレイだよね」
「さっきの質問に戻りますけど、もっと威力の高い技を使えば、最大ダメージも高くなるんじゃないんですか?」
「いんや、変な話だけど、俺の持ち技だと〈竜破斬〉が最大ダメージ技だな。80レベルまでの手持ち特技をいろいろとブーストしてみたけど、強大な物理限界の壁を突破できたのはコイツだけだったわさ」
「わさ?」
「物理限界、ですか?」
「んー、俺はそういう名前で呼んでる」
「それはどういうお話?」
「簡単に言うのは難しいんだけど、物理ダメージ系の攻撃特技ではアサシネイトだけが突出して強いんだよ。もう殆ど緊急特技クラスの強力さなんだ」
「5分毎に使える緊急特技みたいなものっスね」
「そうそう。何しろ発動から発生までにタメだのなんだのの余計な手順が一切ない。一瞬で攻撃しておいてダメージ最大とかどんだけチートなんだって話で……」
「それをジンさんが言いますか?」
「つまり、状況的にみてアサシネイト以外の技って、物理限界に阻まれているように見えるんだよ。この場合の物理限界ってのは、イメージが難しいけども、ナイフでの攻撃はナイフの長さまでの深さにしか刺さりようがないだろ?その長さが最大ダメージ量を決めているって感じなんだ」
「じゃあ、デッカい武器ならデッカいダメージになるんだ?」
「理屈としてはそうなんだけど、一番デカい武器を使っても、そのダメージ量はアサシネイトの半分にも満たない。物理限界に阻まれてるからだ」
「〈暗殺者〉はそんなに大きな武器を使うわけでもないですしね」
「現実世界だと一部の臓器を破壊すれば連鎖的にその他の臓器も破壊されて死に至る。心臓を壊せば血流が脳に届かなくなって意識を失い、死亡するわけだ。だけどゲームの場合は生命力がHPとして管理されていたから、臓器ごとの関連性などがかなり低い。逆にこれを利用していて、巨人やドラゴンなんかは足を叩いているのに殺せたりしたわけだ」
「そうか、足を叩いても倒せるんだね?」
「今はゲームが現実化したことで微妙な感じだけどな」
「話を戻しますケド、〈竜破斬〉は物理限界の無い技なんですか?」
「たぶん。んっと、こっちも正確に話そうと思うと難しくなるんだけど、もっと物理攻撃じゃなくなってるって感じかな」
「特技や通常攻撃で同じレベルの、例えばゴブリンとドラゴンとを殴って比較すると、その結果、威力に大きな差が生じる。……ドラゴンに対してはかなり威力が減じられてしまうわけだ。防御力の差も勿論あるんだが、サイズ補正その他もろもろの側面が大きいんだな。つまり巨体の連中は相対的に武器で殴られても痛くないんだ。ナイフが全部刺さっても、巨体だから傷が小さいっていうかね。その概念を表現しているものを、防御力とは別に、物理抵抗とか防御率とかって言う。ドラゴンはこの物理抵抗とか魔法抵抗もだけど、そういうのが一番高い種族なんだよ」
「そういう訳で、〈竜破斬〉を使ってゴブリンを殴るのとドラゴンを殴るのではダメージ量の変化・減少が小さいんだ。だから、元々のダメージは低いんだけど、ドラゴンだのの物理抵抗の高い敵に使っても威力が変わらないから、通常攻撃よりもダメージのある攻撃技になるって寸法だな」
「それは対竜属性攻撃だからじゃないんですか?」
「それもあるんだろうけど、技の元ダメージが小さいから、対竜属性だけだと通常攻撃との有意差が生まれなかったんじゃないかな。それで色々と無視する攻撃になっちまってるんだと思う。〈竜破斬〉は、第3の攻撃なんだ」
「第3……って?」
「物理でも、魔法でもない、第3の特性攻撃。無属性ですら、ない。非属性とでもいうべきかねぇ。より純粋な『ダメージ』に近い概念の攻撃かな。まぁ、普通に使う分には威力が低いから何の問題も無かったんだろ。それを俺の擬似特技〈極意〉を使って、『第3攻撃特性』性をブーストさせてるんだよ。これで物理攻撃特性が薄まって、物理抵抗も物理限界も弱まっているんだと思う。要するに毎時クリティカル的な勢いってことだな。その他にも『極撃』、『手首クッション問題の解決』、『〈フローティング・スタンス〉の運用』、『移動斬り』、その他モロモロ合わせてるから、ほとんどオリジナル技になってる」
「……盛り込み過ぎじゃないですか、それ?」
「そうなんだけどなぁ。普通に連続使用してもダメージは出ないし、ブーストの準備に2秒近く掛けても威力が出るほうがいいかなって」
「あと面白いのは、物理限界を無視するようになると、逆に部位破壊が発生して足を切っても死ににくくなったことだな。その意味じゃアサシネイトの方が使い勝手のいい技だと思うね」
「でも、アサシネイトは足とかはあんまり斬りませんよ?ガイドラインが出ますから、首筋とかに」
「そうなのか? ……直死の魔眼っぽいなぁ。やっぱり概念攻撃なのかな?」
「うーん。分かったような?分かんなかったような?」
「大丈夫、僕にも半分ぐらいしか分からなかったから」
「私もね」
「分かりにくいかぁ。まぁ、しょうがないな。 このぐらいてんこ盛りにして、ようやっと2万点越えだからなぁ」
「さっきの『極撃』って何ですか?」
「重撃と鋭撃の合成で極撃。造語だよ。ハードパンチとソリッドパンチの合成みたいな話だな。俺も練習中だから、完成度は5割強だと思う」
「それは難しいんですか?」
「合成するのはな。理論上は喧嘩しないんだけど、やるのは流石にムズい。だけど、シュウトは鋭撃は分かっているハズだ。アサシネイトこそ鋭撃そのものだからな。〈暗殺者〉は鋭撃系のキャラだから、重撃の習得は苦手かもしれない」
「それなら後回しですね」
「じゃあ、『クッション問題』って何ですか?」
「そいつは説明すると長いぞ。武器攻撃は手首がクッションになるって話だ」
「簡単に!お願い、簡単に!」
「〈守護戦士〉の武器は片手持ちが基本だろ? 盾で防御するのが実質メインだからな。 これのせいでパワーはあるんだけど、武器攻撃力が弱いんだ。二刀流と同じで、武器の片手持ちはあまり威力が出ない」
「剣道でも二刀流は使えないと言われているっス」
「剣道の場合、小手を打ったり、その小手を防いだりするのに手首のスナップ、いわゆるハンドスピードが必要なんだ。大体は『手首は固めろ』って教えてるはずだけど、競技特性からするとあんなの嘘だからな。『小手先の技』って言葉が戒めとしてあるんだけど、二刀流を使えないものと判断している以上、小手先の技が重要な意味を持つのが今の競技剣道なんだよ」
「ふぅ~ん」
「じゃあ、なんで手首を固定しろなんて教えるかってことだけど、実際の日本刀なんかを使って巻き藁で試し切りをする場合、手首を固定しないと切れないからなんだ。手首がクッションになっちまうんだな。剣先~手首~ヒジで作る角度が90度を超えるほど広いから、必然的にクッションが大きくなるし、それで手首の固定力も足りなくなるんだな。片手持ちなら尚更だ。 『座頭市』みたいに剣を逆に持てば角度が狭くなるからクッション性は下がるけど、攻撃範囲がとても狭くなってしまう。座頭市はその場で居合い切りをしていたけど、アレは本来は忍者みたいに移動切りするための持ち方なんだ」
「ダ●の大冒険っスね?」
「ア●ンストラッシュだな」
「で、手首をガチガチに固定して斬るんだけど、これにも問題があって、それだと刃が立たなくなるんだよ。『刃が立つ』ってのは、刃筋がブレないようにキレイに振ることを言うんだ。試し切りでも中級技術以上。実戦だと至難だな。力任せに振り回しても力の伝達が上手くいかないから、表面にちょこっと傷を作るぐらいで弾き返されることもあるらしい。仕方がないので、フォームを固めて固めて刃筋がブレなくなるまで繰り返し練習するのが本流だけど、まぁ、無駄だろうな」
「……無駄なんですか?」
「上段から正面の振り下ろし、袈裟、横薙ぎの3つぐらいをマトモに習得するのでも数年は掛かるだろうし、それも威力だのは度外視で、だよ。そんなんだから、戦うだけなら鉄の棒で殴った方がずっと早い。人間同士だったらパカーン!と殴っちゃえば勝てるんだからな。示現流とかはもともとそんな感じらしいね。合理的だし、最強と言われる所以だな。そうやって実打撃を磨いていく内に、示現流の達人は刃筋まで立つようになり、手がつけられなくなるんだろう」
「うわぁ~」
「一応、簡単に刃筋を立てる方法もあるんだ。軽く握って、素早く振れば実は刃なんて勝手に立つんだ。でも、それじゃ手首がクッションになっちまうから切れなくなる。……矛盾だな。ついでに言えば、手のひらだけ柔らかく握って、手首だけ固める、だなんてことは人体の構造上、不可能だ」
「じゃあ、どうすれば……?」
「〈冒険者〉は、モーションがあるだろ。フォームガチガチタイプで解決してるんだよ」
「それではダメなんスか?」
「いや、別にいいんじゃない? 切れれば問題ないんだし」
「……つまりコンビニ弁当っスね?」
「そんな感じだな」
「ジンさんはどうしているの?」
「俺は柔らかく握って、クッション距離の小さい手首に近い位置でブチ当ててる。……理屈としては、刃先で斬ると作用点が遠いから、手首の固定力が数倍必要になる、とかだと思う」
「あ……」
「それって、凄いことなの?」
「いや、別に。普通のことだよ」
「?」
「だから、『切れれば別になんでもいい』んだよ」
「むつかしいよ~、いじわる~」
「ハハハ。バカでは強くなれないし、かといって屁理屈では勝てないんだな、コレが」
「それじゃ頭の弱い子はどうすればいいの?」
「頭の良いコーチを見つけりゃいい」
「そっか。……コーチ! 私、 まだ行けますっ!」
「ホントにノリのいいヤツだな。俺じゃ咄嗟に返しがでねぇぞ」
「えっと、何が問題なんだろう……?」
「……元々の話は片手剣の威力アップ方法っスね」
「片手剣は両手で持つ剣よりも手首の固定力が弱い。だからクッション性が高い。従って、威力が減じられてしまう……ってことよね」
「ジンさんの結論は『手元でブチ当てる』だから、手首のクッション性によるマイナスを最小限度に抑えているって話になるんだけど」
「んと、『切れればいい』んじゃなかったの?」
「特技の攻撃モーションを使えば、刃筋は立つ。でも手首のクッション問題は解決していないってことなのかな」
「ねぇ、その攻撃モーションって何?」
「ゲームキャラの『動作』のことだ。〈エルダー・テイル〉の攻撃モーションはかなり評判が良い方だけど、それでも魅せ技の側面が強く残っている。アーケードゲーム『バーチャファイター』以降、ポリゴンキャラを使っての格闘ゲームの時代になったんだ。この方向が発達していくと、モーションキャプチャーの技術が導入された。その初期のころ、本物の武術家にキャラ・モーションのデータを作るために協力してもらったことがあるそうだ。現実の武術家の動きを記録して、それでゲームのキャラの動きにしようとしたわけだな。
だけど、格闘ゲームなんかで使うには攻撃に予兆が無さ過ぎて、そのデータで作ったゲームだと、プレイヤーがまったく反応できなかったらしい。それじゃ余りにバランスが悪すぎるってんで、それ以降は派手で見映えの良いモーションが主流になったんだ」
「武術家は防御されないために技を磨いているわけっスから、考えてみれば当然の話だったんス。防御不能ゲームになってしまったらしいっスね」
「派手なポーズを多用するのは、そのせいなのね……」
「えー? カッコイイでしょ?」
「そうかしら」
「あの、〈冒険者〉の筋力なら手首の固定力は段違いなのではありませんか?」
「全身の筋力が高まっているから、やはり手首の力は相対的に弱いままなんだ。でも、良い視点だぞ、ニキータ。これに気が付いている人はあまり居ない。簡単な実験でそれを証明しよう」
「まず、なるべく早く歩いてみてくれ。この時、足首の力を可能な限り使うこと。グイ、グイってな」
ジンとレイシン以外の全員が早歩きする。足首の力だけでも飛び上がれそうなので歩くよりも弾む感覚に近い。これは通常の早歩きのイメージそのままの動き方だ。
「じゃあ、次。足首の力は使わずに、カカトで早歩きしてくれ」
サッサッと足の動きが鋭くなった印象を受ける。
「もっと足の回転を早く!」
「えー? でも、走っちゃうよ?」
「いいぞ、そのまま走っちゃえ!」
少し回転を速めただけでスムーズに小走りのような動きになっていた。
「最後は、足の回転はそのままに、足首をちゃんと使ってみ」
「あれ?」
「……これって?」
良く分からないのだが、少しチグハグな動きになってしまう。
「変なかんじ~」
「そうだろ?……つまり、足首をちゃんと使おうとすれば、回転が遅くなり、回転を早めると足首が間に合わなくてチグハグな感じになる。これがクッション問題の足首バージョンだ」
「足全体のパワーが、足首のパワーよりずっと大きいことで起こる問題っスね」
「そういうこと。だから、動き出しの数歩はカカトで蹴り出せばいい。ちゃんと使えるようになれば、〈冒険者〉の強大な筋力、特に脚力がダイレクトに地面に伝達されることになる。 カカト歩きをしていて、回転を早くしたらスムーズに走ってる状態になったろ?そのぐらい伝達効率が改善されてるんだよ」
「なるほど」
「そんでさ、これでシュウトなんかはアキバ最速の〈暗殺者〉になったかもしれないわけだよ」
「たったのコレだけで、ですか?」
「元々トップグループだろ? みんな筋力は同じなんだから、後はカラダの使い方で差が付くかどうかだ。 ちょっとあの木まで走ってみろよ」
「カカトダッシュですよね?」
「もちろん。リラックスして、つま先の力は抜けよ?」
軽く深呼吸してから、カカトでダッシュしてみる。
「消えた!」
「凄い……」
「そりゃ、戦闘モードで見ないと目が追いつかないさ。それが〈暗殺者〉の全速なんだ」
戻ってきたシュウトに対して、ジンとレイシンが声を掛ける。
「うーん、すまん。アキバ最速はまだ無理だったな。あの位なら何人か他にいるかもしれん。というか、まだレイの方が速いからなぁ」
「いやぁ、でもかなり速くなったと思うよ?」
「そうですか」
「私、見えなかったよ!」
「もう少し教えてもらえば、本当にアキバ最速になれるかもね」
「そうだな。もうちょっと色々と教えないとな」
「……動いてみて、ちょっとだけ分かりました。モーションデータが限界を作ってしまうんですね?」
ジンはニヤっと笑ったきり何も答えなかった。
「でも、なんでこういうのを、もっと早く教えてくれなかったんですか?」
「そうだな。こういうのを色々教えたら、それだけで強くなれると勘違いさせちゃうかもしれないから、だな」
「うっ、……すみません」
「いやいや、物事には順序があるってだけだよ。そろそろ頃合だろうと思ってさ。本当に強くなれるのか疑問に思われる前に、小技をひとつかふたつ、覚えて貰おうかなってさ」
「そうですか……」
素直に喜んで良いものではないのだと、理解する。
(いや、今のタイミングなら喜んでもいいのだろう、たぶん満足さえしなければ)
「そろそろ出発しよう。川を渡る方法を見つけないとな。……ダメなら泳いで渡ろうゼ?」
「水着が目的でしょ? ジンさんのエッチ~」
「そ、そげなことねぇっぺさ。あれだよ、シュウトだってあんな澄ました顔してるけど、ありゃかなりのムッツリだぜ?」
「そうなんだ……」
「なんで、そこで引き合いに出すんですか!」
「若いんだから、しょうがないわよ……」
「若いもんね……」
「……コーラーとして宣言します。橋か、渡し舟を探します。ダメなら上流まで迂回して、泳がなくていいポイントを見付けます」
「え~、面倒くさいじゃん」
「決定事項ですから」しれっ
「ホラ、ムキになっちゃった。ジンさんのせいだよ?」
「お前のノリの良さが原因だろ?」
「出発しますよ!」
「はい、はい」「ハーイ」
――こうしてミナミへの遠征は始まってしまった。
この時、僕達はまだ何も知らなかった。これから起こる運命の分岐と、その後の決定論的な出会いのことを。いま暫くはただ時を待たなければならなかった。
20話で切りが良さ気だったのでこんな形で〆てみました。
説明回なので、合わない人にはつまらないかもですが、仕様というか、作風でもありますので、その辺りはご容赦願います。<(_ _)>
新展開はミナミ行となるわけですが、大雑把なタイムテーブルは原作を守るつもりでおりますので、アレとかアレが発生します。……そうです、牛ど(以下略)
たいへん失礼いたしました。<(_ _)>