13話
私には時間が無い。
私の魂は一ちゃんと契約してる。
契約内容は一ちゃんの力を使える代わりに、力を使う事に私の寿命が縮まること。
もう私は20歳まで生きられない。
井上くんが私に気を持ってくれるのは嬉しい。
けど、もう長く生きられない私より、井上くんを強く想ってる戸山さんと結ばれて欲しい。
それが私の望み。
「勝、どうしたの?」
井上家夕飯時間、私は考え事をしているあまり、食事の手が止まっていた。
それを心配そうに顔を覗き込んでくる戸山さん。
「ちょっと考え事しててな」
「悩みがあるんだったら聞くよ?」
「いや、いいよ」
「良くない!勝言ったよね!?お前と俺はもう家族だ!家族は助け合うのが当たり前だって!」
バンッと机を両手で大きく叩き、立ち上がる戸山さん。
私はびっくりして両目が開いたまま動けなくなっていた。
「私がいまここにいるのは勝のおかげ。落葉にも誓ったよね!?あなたの分まで生きるって!?忘れたの!?」
落ち葉?
葉っぱになにか誓ったのかしら?
「すまん、忘れてた」
その言葉が間違えだったことに私はその後すぐに気づく。
戸山さんは戸惑いと悲しみが混ざった悲痛な表情をしていた。
「勝のバカ!」
そう言ってリビングを後にする戸山さん。
ドタドタと階段を上る足音を響かせる。
残された私は呆然とするしか無かった




