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二人組の魔女

その重苦しい扉を囲む。サナートが介入しようとするのを、その剣と銃が阻止する。

扉には模様があった。円と棒で形成された何かしらの図。開け方の解説なのか、だが意味は分からない。しかし囲んだことが正解だったのか、機械的な音声が鳴り響いた。

「ピピピ……非対象者を確認。排除プロセスを開始します。」

「排除って──うわぁっ!」

突如、三体のフェクギアが降ってきて、地面を揺らす。フェクギア。有人・無人切り替え可能な、ロボット兵器。このフェクギアは無人モード。

着地の衝撃で、木がなぎ倒される。

「おい待て!!」

その混乱に乗じて、魔女が逃げ出す。すかさず、フラゴルとゼレが追い始めた。

「《火炎放射プログラム》」

「あぁっ! ……アルターのバカ!!」

火炎放射は木々を燃やし、森を更地にするつもりだ。

「早く倒さないと!」

「《ヘリオス・バースト》」

フェクギアの胸部に、爆発がクリーンヒットする。「数ではこちらがァ! 有利なんだよォ!!!」

「情熱的なことを言うじゃないかゾンマー、乗ったァ!!《ブレイズ・バースト》ォォ!!」

二連の爆破。フェクギアに隙が生まれた。

「いよっと……《天為大山壊》!」

爆音と共に、フェクギア一体の頭部ユニットが早くも潰れる。確実なダメージ。

「っし。おーい、ガキンチョ。おまえの出番はないからなー、じっとしていてくれよ……っ!」

ムボガへも声掛けつつ、攻撃を躱しカウンターを加えるなど。

「よし、パルガン! 扉をこじ開けることはできないだろうか!」

状況を見てサウラがはつらつとした口調で言い放つ。

「な、なんか試してみるよ……えぇと……あ、そうだ……」

開かない扉がある時の対処法……アルターが何か言っていた気がする。それを思い返す。

「……《開けゴマ》」

「対象者を確認 ようこそ、パルガン───」

地響きと共に、その重苦しい扉は真っ二つに割れるように開き、土煙が上がる。

「開いちゃった……!?」

「ぃよぉし! 諸君とくと聞いて頂こう! そやつらに対し──」

「わかったから早く行け!!」

ゾンマーの声にサウラが硬直する。その腕を掴み、パルガンがほとんど引きずるような形でアルターの隠れ家の中へ飛び込んで行った。

「ラト!」

「分かってる……《エフェクテッド・オーラム》」

空気中に、なにか光の粒のようなものが飛散する。それが、フェクギアの動きを鈍らせた。

「今だ!《ブレイズ・バースト》ォォ!!」

「──敵を討ち滅ぼさん』《多赤色魔法 - へイリオス・バースト》!!」

巨大な火球がフェクギア一体に集中砲火される。そのフェクギアは爆ぜ、煙を上げて動きを止めた。

「脅威度レベルを測定……最適戦闘パターンを算出……脅威度:最大……戦闘パターン:《א(アレフ)》」

「なんだァ今のは!?」

「はっはっは、どうやらこやつらのお眼鏡に適ったらしい!!《ブレイズ・バースト・スカイ》!」

「「《迎撃プログラム》」」

フェクギア2体の背中のミサイルポッドが開き、大量の小型ミサイルが空を飛ぶブレンネン目掛けて放たれる。

「《ブレイズ・バースト》!!」

ミサイルを迎え撃つブレンネンの火球。ミサイルを誘爆させる。

「《螺旋嵐光奏》」

ベラーノが斧を回転させると、生み出された旋風が、その爆風が地上に届くのを防ぐ。

「《光線プログラム》」「《格闘プログラム インプット》」

片方は頭部からブレンネンを倒すべく光線を放つ。ブレンネンは速度を上げて避ける。

もう片方は木を薙ぎ倒しながら地上を蹴散らさんとする。

「ダァァッ!!」

ムボガがそのフェクギアを抑えた。

「『天翔る姿、以て是となる迅勝万雷の戦神。其の力よ我が許に宿り、粛正の一撃を与えん。』《多赤色武技 - アブソリューション》」

好機に、ベラーノが飛び上がり隕石のごとき一撃をフェクギアに与える。

「損傷……レベル……甚大……動作……停……止」

「ふぅーっ、じっとしとけつったのによー、まぁ助かったけどな。」

残るフェクギアにも、空のブレンネン、地上のゾンマーが挟み込むように火球をぶつけ、もう破壊されそうなところだ。バリアが張られては居るが、長くは持たないだろう。

「さてと、あの少年(パルガン)を追うべきか、魔女を追うべきかね……」

──思考を遮ったのは、その瘴気だった。瘴気と呼ぶしかない、衝撃波と共に感じたその不快感。

ちょうど、フェクギアが爆ぜ、動作を止める。

「……エフェクテッドオーラムが相殺された。」

「は……おい、そんじゃ助けに行くって次元じゃないぞ」

エフェクテッド・オーラム。隠された効果として、瘴気……死文明のモヤなどを相殺する効果もある。つまり、死文明の敵がいる──と、ゾンマー達は判断した。

「なに、ベラーノ、お前は2人を見捨てろというのか!」

その瘴気は、明らかに魔女とフラゴルとゼレが向かった先から放たれていた。つまり、魔女が放った攻撃。

「見捨てるも何も、相手は死文明、超世界の人外だろ!? 共倒れになっちゃどうもこうもないだろうよ、ゾンマー、どうする? 退避って言ってくれるよな?」

「……わかった……! ブレンネンに背ェ向けんのは胸糞悪ィけどな……」

「ゾンマー。」

ラトがゾンマーに手を差し伸べる。ゾンマーはその手を握った。

「「キャンサー レオ ヴァルゴ リブラ スコーピオ サジタリウス カプリコーン アクエリアス ピスケス アリエス タウラス ジェミニ」」

詠唱が進む。空気感は一変し、逆巻く風が起こる。

「待て、サウラと言う者はどうする」

「あいつはどうせ神の加護で離脱できるから大丈夫だ」

魔法の有効範囲に近づいてきたベラーノが説明してくれた。

「《多色魔法 - テレポーテーション》」

光を放ち、一瞬目が眩んだ後に彼らは消えてしまった。

そして、再びの瘴気。

今度はムホガが壁となって防いだ。

「ムボガ!」

気を失ったのか、ムボガは元の姿に戻って動かなくなる。ムボガはモヤに蝕まれ、斑点が浮かぶ。

「……今行くぞ、ゼレ、フラゴル!」



「《誘導弾》」

木々の間を縫い、魔女に向かって放たれた銃弾。

「《爆》」

投げナイフがその銃弾を撃ち落とす。ナイフの先が小さく爆ぜ、弾丸の勢いを帳消しにした。

魔女は、森を縫うように逃げる。ナイフも巧みに操り、邪魔な木、草葉を退けながら、スムーズに進んでいく。

「ちくしょう! いつまで逃げやがる!」

殲滅剣とはいえど、木を切ってしまえば根を伝って森が更地になる可能性がある。となれば近づかなければ倒せない。

「はぁ、弾も無限じゃないんでね、そろそろケリをつけたいが……!」

だが、魔女の動きは素早く、的確に銃弾を木々で受けていく。あるときは、投げナイフの正確な投擲で撃ち落としていく。

「《誘導弾》!」

最後の誘導弾。船に戻らないと補給は無い。

「《爆》」

だが、その誘導弾さえも、易々と撃ち落とされてしまう。

「さっきからよ、銃弾を投げナイフで落とすとか、人間離れしすぎだろうが!」

「まったくだ、魔女がこちらに攻撃してきたらと思うと、ゾッとするね!」

そう、魔女は逃げるばかりで攻撃をしない。その正確無比な投げナイフなら、あっという間に2人程度仕留められてしまうだろう。

「あくまで善人気取りを貫き通すつもりか……!」

「フラゴルくん、どうやら森を抜けられそうだ……!」

鬱蒼とした木々が遮っていた光が見える。木の間隔が、丈が、小さくなっていく。

ゼレは二丁の銃を、合体させる。

「《モード:アリストテレス》……《チャージリロード》……照準に……捉えた」

もう一歩で草原に出ようかというところ。ゼレの拳銃が、メンシュを捉える。

「《高速弾》」

亜光速の弾丸が放たれる。それはゼレの切り札だった。射撃後即着弾……代わりに射撃後はしばらく銃が使えなくなる、切り札。

「──!」

時が止まったかのような衝撃だったろう。メンシュの足を撃ち抜いたその弾丸。草原に飛び出るようにして、木々や石による裂傷を伴って、メンシュが倒れる。

「お姉ちゃん!! お姉ちゃん……!!」

サナートが駆け寄っていく。銃を向けながら、剣を構えながら、やっとの思いで追い詰めた魔女を捉える。

「近づくな!!」

サナートはメンシュの前に立ち、小さな身体を広げ、庇う。手にはナイフが持たれていた。

「これじゃどっちが悪者かわかんねぇよ……」

「いいやフラゴルくん。悪者といえばゼニス・ワンダラーに決まっている……人を消すのだからな。」

その言葉を聞いてか、サナートが放った言葉は、耳を疑う言葉だった。


「人を……?」


そんな疑問。おかしい。おかしな疑問だ。

「おいおい……今更そんなすっとぼけが効くような次元じゃないぜ」

「なに言ってんのか分かんない……! 証拠も無いクセに、好き勝手言うなよ!!!」

声が裏返りながら。泣き叫ぶ。見れば、サナートの顔は崩れ、怒りに濡れていた。

「……おい、ゼレ……どういうことだと思う……?」

「時間稼ぎ……と切り捨てるにはあまりにもだな……」

銃は向ける。だが、トリガーにかけた指から、力が抜ける、

「なぁ、もしかしてなんだが……ゼニス・ワンダラー全員が悪いやつってことは……ないんじゃないか?」

フラゴルのその言葉。

「残る敵ってのは……例のサルファとか言うのと……シアノとか言うやつ……だけなんじゃないか……?」

力が抜ける。混乱する。

「いや、フラゴルくん──」

ゼレが言葉を発そうとしたその瞬間。クリフォトが現れる。

「──っ!! 引っ込め!!! 引っ込めぇぇ!!!」

「おいおい、ヒステリーここに極まれりだな。」

「クリフォト……」

ナイフが投げられる──はずだった。投げられたナイフは、サナートの手元を離れてない。……サナートは、ナイフを投げられなかったのだ。

「なんで、なんでぇぇ!!!!」

サナートの悲痛な叫び。クリフォトはフラゴルの方を向き、話し出す。

「パッション・ワンダラー……無限の力が欲しいんだったな」

「あ、あぁ。」

叫びは段々と強くなる。だが、クリフォトの声に、その叫びは段々と消えていく。クリフォトの声だけが、澄んで聞こえてくる。

「無限の力は実在する……それを手に入れるためには……」

木々のざわめきすら、聞こえなくなる。意識の中に、クリフォトの声だけが。


「全てのセフィラを解放しろ。


……つまり、ゼニス・ワンダラーを全員殺せ。」


クリフォトが、微かに微笑んだ気がした。サナートの声が枯れる。激しくむせるサナートを、メンシュがさする。

静かに、銃を向ける音がした。

戦場に響く、鳥の(さえず)りのような、か細い声。

「殺さないで……」

「君たちは人を消す時に命乞いのチャンスを与えてきたのか?」

皮肉。そしてそれは、宣告。

トリガーに力が込められ……銃声。

「フラゴルくん、油断はするな。パルガンくんの推測によれば、我々の攻撃でゼニス・ワンダラーを仕留めることは出来ない。」


「サナー……ト……咲…………愛してる──」


だが、予想に反してかその肉体は、モヤのような物になり、実体を保たなくなっていく。

「な、なんだ……? 死んだのか……?」


「私の……よくも……私のお姉ちゃんを……よくも……よくもよくもよくもよくもよくもよくも……何も知らないクセに……私のお姉ちゃんを……よくもぉぉぉぉ!!!」


サナートの慟哭が、段々とノイズのかかった声になっていく。それは喉のせいではなかった。メンシュだったモヤが、サナートを包み込み、ひとつになる。

「ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない──」

その言葉は、言葉ではなかった。音にはなっていない、魂の叫びだった。だが、それが思考を妨害するように、瘴気となり、頭痛となって現れる。

「や、やばいぜこれは!」

ゼレが、黙ってその姿を見つめる。何かを、感じ取る。

「──ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない」


「ゆる……さない……」


どうしてだろうか。その(クリファ)はゼレの弾丸では砕けようの無いものだった。


だが、クリファは破壊され、セフィラが顕現する。


考えうる理由としては、彼らはパッション・ワンダラーとして……葬送刀の『日食』と、それが取り込んだ殲滅剣の『根』が繋がっていたのだ。


パルガンが日食を使っている間……パッション・ワンダラーの攻撃にはクリファを砕ける力が宿る。


それが幸か、不幸か。


セフィラ、顕現。


「フラゴル君!」


「「《חוֹמְרָנוּת》」」


サナートから放たれた衝撃波は、怨毒を伴ったものだった。愛によって成された怨毒。それに曝露したゼレが、倒れる。


「「お前から奪ってやる……私からお姉ちゃんを奪ったお前から……全部を!!!」」


「……は?」

一瞬。一瞬の出来事だった。


ゼレに押しのけられたと思えば。呪文が聞こえ。ゼレが、倒れ込んだ。

「……フラゴル君」

「ゼレ……?」

状況が飲み込めない。心臓の鼓動が早まる。決して高揚してはいなかった。それは、狼狽だった。

「先に……もっと面白い世界で待っているよ」

「え……」

頭の回転が追いつかない。真っ白になる。

「は……?」

「今まで……ありがとう」

「「《חוֹמְרָנוּת》」」

再び。再びの、瘴気。


フラゴルのかいなの中で。


ゼレが、消える。


「……」

唖然とした表情。憎しみ、悲しみ、怒り。ごちゃ混ぜになったその表情は、サナートの方へ向かう。そして、剣を構える。

「殲滅剣……俺に力を貸してくれ」

サナートを包むモヤが、サナートに完全に取り込まれ、消える。その姿は、サナートとは似つかない。髪は蛇、木の枝のように細い四肢。まさに、魔女。

「「お前を……いたぶって……ころしてやる……!」」

「スゥー……《日食》」

殲滅剣が、白く輝く。日食の力。不思議と、落ち着いていた。ゼレが死んだと言うのに。

諦めに近いのかもしれない。跡形もなく消えてしまった。銃だけを残して。

ゼレが先に地獄へ行ったのなら。もはや自分に生きる理由などない。生に囚われる意味もない。

右腕の篭手が、金属音を鳴らす。モヤになった腕を隠すために、ゼレが付けた篭手だ。

「「《חוֹמְרָנוּת》」」

瘴気が放たれる。篭手が音を立てて外れる。

同時に、ブレンネンが到着する。

「フラゴル!《ブレイズ・バースト》」

火球はサナートに命中し、爆炎に包まれる。

「《殲敵》」

爆炎を突っ切る、フラゴルの突撃。

「殲敵がありながら……冷静になれ! フラゴル!」

「《蛇目》」

髪の代わりに着いている蛇の目が、赤く光り、またも波動を放つ。

「動けない……!」

一時的に動けなくする、石化の能力。

「「はぁっ!」」

フラゴルを一蹴する。

「こんな……魔法如きで! 俺が止められるか!!」

フラゴルが無理やり動く。石化をものともせず。止まることを知らない。

「くそ……フラゴルが間合いを詰めていては、ブレイズ・バーストを撃つことは出来ない! おい、フラゴル! ゼレはどうした!」

「居ねぇよ!《延焼天》!」

蛇が切り落とされる。着実にひとつずつの能力を消していく。

蛇が切り落とされたことにより、ブレンネンの石化も解除される。

「好機! ハァァァア!!!」

駆け出して、サナートに接近する。

「ブレイズ・バースト・パァァァァ──」

「「邪魔!《חוֹמְרָנוּת》」」

「ぐわぁぁあっ!!!」

「っ船長!」

ブレンネンが吹き飛ばされ、地面に転がる。モヤが模様になり蝕んでいる。ゼレと同じ。もう一度喰らえば……

「はぁ……腹を……括るか」

「……? フラゴル!?」

フラゴルが、少しよたついた足取り。その顔には、完全な諦めの感情。

「すまねぇな、船長。あんたまで失う訳にはいかんからな。」

「……ま、まてフラゴル、何をする気だ……やめろ……! やめろ! これは船長命令だ!!」

「ありがとうな、船のみんな……長いようで短い間だったが……世話んなった……楽しかったぜ」

「「何をごちゃごちゃとぉぉ!!」」


「じゃあな。ゼレが待ってんだ。」


フラゴルは、モヤとなった腕を、サナートに。

その腕のモヤは解き放たれ、フラゴルと同時にサナートをも蝕んでいく。


『誰とも触れられない身体』プレェトのその呪いが。その怨毒が。パッション・ワンダラーという仲間を持つ者への憎しみ。発動する。


「「や……いや……嫌ぁ……」」


そして憎しみ。死への恐怖。怨毒。それもまた、発動する──


***


朧気な頭。霞む視界。

「……何が起きた…………」

何か、夢を見たような。そんな記憶はぼんやりとある。だが、サナートと戦ったことは確かだ。

起きあがろうと身をよじると、違和感を覚える。

「……砂?」

そこら一帯が、砂漠化していた。

「なんだよ、これ……」

ゆっくりと力を入れて、さらさらしたその地面から立ち上がる。ついた砂を払う。

立ち上がってみれば、遠くには木がある。また、創世の光のようなことが起きたわけではないらしい。なら、なおさらなにが──

ふと、一面の砂漠に、違和感を生じさせる物体が目に入る。

「……違うよな、岩……だよな」

信じたくなかった。それらは、フラゴルとゼレが死んだという意味だから。

「……フラゴルの篭手……ゼレの銃……」

本物。否定できなかった。なんとか否定したかった。だが、否定できなかった。

膝から崩れ落ちる。

そして、泣いた。

砂漠の砂に、涙が落ちる。砂の色が変わっていく。

「ゼレ……フラゴル……」

クルセイド作戦による大多数の付随一般兵が殉死。ポルボラの離脱。フラゴルの右腕がモヤに侵され、マルトが死に、そしてゼレと、フラゴルが死んだ。フラゴルが目の前で。ゼレは間に合わずに。

涙と慟哭が、森に響く。

そしてパルガンも──合流し、状況を理解し。泣いた。


パッション・ワンダラーはたった4人になってしまった。

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