第2話 北郷一刀の変化
正直に申し上げます。
小説書くの、すんごい難しいーー( ;∀;)
できるだけ早めに投稿できるように頑張ります!
あと1、2話ぐらい日常が続く(なんとか終わらせる)と思います。
一階に降りると、久しぶりに見る両親がいた。
両親の姿を見て、思わず涙ぐんでしまった。
『ほら、何突っ立てるの?早く朝ご飯食べなさい!学校に遅れるわよ。及川君もあと少しで来るんだから。』
『一刀~。お前、また夜更かししてたな~。早く寝ないから、起きれないんだぞ。』
二人の言葉を聞いて、青年は慌てて服の袖で涙を拭った。
「ごめんごめん、おはよう!お父さん、お母さん!!』
青年は笑顔でそう言い、席について朝ごはんを食べ始めた。
『なんだ?今日はやけに元気だな。何かいいことでもあったのか?』
『そうねぇ~。たしかに、いつもよりも調子がいいみたい。』
「べ、別に何もないよ………そういえば、一葉は?」
一葉とは青年より2コ年下の妹のことである。
『一葉なら、一刀が降りてくる少し前に出たわよ?それがどうかしたの?』
「ううん、何でもないよ、ありがとう。」
その後、朝ごはんを食べ終わり、歯磨きなどを済ませた。そして、玄関で靴を履き
「じゃあ、行ってきまーす!」
『はーい、行ってらっしゃい!』
『おう、気をつけて行くんだぞー!』
そして、青年は数年ぶりの学校に向かった。
家を出てすぐに、アイツがいた。
『おーっす!かずぴー。おはようさん!』
及川佑、青年の親友の一人で、昔からの付き合いの長い友達である。
「おー、おはよう!及川。」
『ほな、行きましょか!』
二人は取り留めのないことを喋りながら、学校に向けて歩いていった。
『なぁー、かずぴー。今週の土曜日一緒に遊ばへん?』
「ん?別に構わないけど……」
『よっしゃ!なら、その日はよろしく頼むわ!』
及川は何故かその場でガッツポーズをした。
青年はある考えが頭をよぎり、尋ねてみた
「まさかとは思うけど、女子とかも誘ってないよな?」
『ま、まさか…そんなことあるわけないやん。」
「………図星だな。」
『堪忍してや~、かずぴー。かずぴーが来ないと女子も来ない言うとるんよ。』
「知らん。お前が勝手に女子と約束するのが悪い。俺は関係ないからな~。」
そう言って、青年は及川を置いてきぼりにして、先に進んでいった。
『ちょっ、置いていかんでよ~、かずぴー!』
及川は青年の後を追って走っていった。
授業中、青年は物思いに耽っていた……
"やっぱり、あれは夢だったのか……?"
"いや、夢にしては、はっきりと覚えているから不自然だ"
"向こうでは数年間過ごしていたはずなのに、どうして、こっちでは1日しか進んでいないんだ?"
"考えても謎が深まるばかりだな~"
『………お………い ………カ…………ん……』
"でも、三国志の世界に飛ばされる直前は登校してたから、現実だよな"
"ヤバい、ますますわからなくなってきた……"
『おーい!かずぴー。なんで頭抱えとるん?』
青年の思考はそこで打ち切りになった
「どうしたんだ、及川?なんかあったか?」
『もう3時間目、とっくに終わったで。次は体育だから、とっくにクラスの皆は更衣室で着替えてグラウンドにおるで。あとはかずぴーだけや。はよせんと、授業に遅れるで。』
「えっ!まじで!?」
青年が腕時計で時間を確認すると、授業開始まであと5分を切っていた。
「やっば!おい、及川走るぞ!」
『あっ、待って~な、かずぴー。足速すぎやで。』
この時、一刀を追いかけていた及川は、ふと思った。
(あれ?かずぴーって足、こんなに速かったけ?)
なんとか授業開始ギリギリに二人はグラウンドに到着した。
授業の内容は持久走だった。トラック一周200mを10周走って終了だと体育教官から言われた。上位10人のタイムは発表するとのこと。
これを聞いて、青年と及川の二人は声を揃えて、『うわ~、ダルいわー。』と言った。
2クラスの男女全員がスタートの位置に立ち、教官のホイッスルが鳴ると、全員走り始めた。
ダルいと感じつつも本気で走ろうと青年は思った。
青年は意識を切り替えて走ることだけに集中した。この時、青年は周りのことを意識せずに、走ることのみに意識を傾けた。
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しばらくして、青年は10周を走り切りゴールした。タイムを聞きにいくために、青年は教官のもとに走った。
すると、教官は驚愕の目で青年を見ていた。
『か、‥‥一刀、お前、いったいどうしたんだ?』
「はい??」
教官の言葉の意味が分からず、首を傾げていると、教官から信じられないことを言われた。
『お前、タイム‥‥‥‥、ぶっちぎりでトップだぞ。』
「え!?俺が?」
青年が自分のことを指差すと、教官は頷いた。
青年が信じられないのも当然である。
今、体育で持久走をしている2クラスの中には陸上で全国区の人が数人もいるのである。
当たり前のごとく、その人たちが常に1,2位を争っている。
その他にもサッカーやラグビーなどといった運動部の人たちが上位を占めている。
青年も運動部だが体力に自信はなく、持久走では常に中間の下あたりだった。
教官と話していると、ぞろぞろと走り終えてきた人たちがやって来た。
皆、口を揃えて『アイツってあんなに速かったけ‥‥』と言っていた。
しばらくして、及川が走り終わり青年のもとに来た。
及川は青年を見つめて
『かずぴー、どないしたん?むちゃくちゃ速くなっとるやん。秘密の特訓でもしてたん?』
と言った。
青年はそれを否定しようとしたが、あることに気付いた。
自分は学校では体力がない方だったはず‥‥‥
しかし、現在では陸上部に勝つほど、体力が上がっている。
‥‥やっぱりアレは夢じゃなかったんだ!
大剣を振り回す春蘭から逃げたり、地獄の調練に参加してヘトヘトになるまで訓練させられたりして、体力が付いていっていたのか!
"華琳たちと過ごした出来事は夢なんかじゃなくて現実だったんだ!"
疑問だったことが確認できると、青年の目から涙が溢れた
『えぇぇー!?かずぴー、どうしたん?いきなり泣き出したりして‥‥』
青年が泣いている姿を見て、及川はオロオロしてしまった。
「よかった~、夢じゃなくてほんとによかったぁ~。」
青年はしばらくの間、そう呟いていた。
ちなみに余談だが、
この時、周りにいた人たちは及川が一刀を泣かせたと勘違いし、及川の学校での評判が一段階下がった。
一刀の妹の一葉、名前だけ出して登場はしません。
男性の登場人物、あの熱血医者以外だと及川だけになりそう………と思ったら、三国志のチンピラ三人組いたわ(^_^;)
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(o^-')b !
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