きっと見つめてる
ようやく見つけた
三日月よ
見失っていた
その中で
探し出す
雲の切れ目
高いマンションの右上
鋭利なその姿
光るのは
ここにいるよと囁く声
けれどそのまま
またどこかに隠れてしまうのか
旅人のような
夜空の月
きみもひとりぼっちなのかと
思わず呟く
自分が立っている
その地の存在を忘れ
笑う
ひとりではないと
気がついて
誰しもが
ひとりではないと
この三日月を
見つめている人が
この世界に存在するという
その心強さといったらない
きっと見つめてると