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取り留めのない読書論と、ついでに冬純祭の宣伝

 



 最近マイブラザーが冬純祭なる純文学的な物がメインの企画を立ち上げまして、ガチな純文学なんてぼくちんの柄じゃないとは思いつつも、生来のお祭り男の習性か、いてもたってもいられなくて、参加表明致しました。


 それで、まあ勉強も兼ねて、青空文庫で近代文学の中でも、今まで読んだことのない二作品をチョイスして読んでみたのですが、


……それが面白くないこと、面白くないこと。


 お前なんかにそれの良さはわかんねーよって言われちゃうんで、誰の何て作品なのかはここに書きませんが、著名な文豪の作品も、肌が合わなければ、こんな物かと思いました。


 推理とか、バトルとか、胸キュンとか、萌えとか、そう言うエンターテイメントな要素があまり無い作品が多いので、余計に好みが合うか合わないかが、如実に出るのだと思います。


 あらすじだけ話しても、全く面白く無い作品が多いんです(例外もありますが)


 それでまあ、話がすこし変わりますが、小学生のころ給食の時間、お昼の放送で芥川龍之介の羅生門が、小学生向けに簡単な言葉でアレンジされ、お昼ご飯食べてる間に終わるくらいのサイズで放送されていました。


 子供ながらなんて詰まらないストーリーだろう! と思ったんです。そんな盗っ人の話なぞ誰も聞きたくないですし、盗っ人たけだけしいみたいな教訓が説教くさくて嫌だった覚えがあります。


 ところがです。大人になり、何かの拍子で本物を読んだ時、なんだこの美しい小説は! って感じたのです。


 羅生門のストーリーに美しい要素はありません。寧ろ気持ち悪いです。そんな生理的に気持ちの悪いストーリーが美しく、つまらなかったお話が面白い。文章によりストーリーの印象さえも塗り替えられたのです。


 そらー賞の名前にもなりますわ。好きでないストーリーを、文章の書き方により好きにさせられたのですから。


 そして小説が映像に勝つには、これしかないなーって感じたんです。ぼくなりにそれがそれこそが純文学なのかと思ってます。


 だけれどぼくは現在、別に芥川龍之介推しではありません。芥川は幾つか読んで、どれも凄く良かったけど、所詮幾つかだけで、全て読む気なんてさらさらありません。現代という時代を生きるぼくは、芥川よりもっと時代に合うものを多く読みます。現代の家庭だったり、現代のお仕事だったり、昔はなかった携帯電話とか出てきちゃうやつを多く読みます。


 カビの生えた百年近く昔の人が書いたものより、今を生きる隣人の考え方や生活の方が、気になるからです。


 ぼくはなろうで書き始めてから、読書量はかなり減りました。きっと笑っちゃうくらいしか読めてません。そんなやつが作者気取ってなにやってんだかです。


 そもそもぼくは一人が苦手で、一人の時間の孤独を埋める為の読書なので、みんなが構ってくれた途端に、現金なもので読む量が減るんです。減って満足であり本望ですが、そんなやつが何を語っても説得力に欠けますね。


 しかしタイトルに書いちゃったので、それ通り冬純祭の宣伝をしようと思います。


 見る人がみたらベタベタ馴れ合いのくだらない催しかもしれません。


 だけれど今を生きる恐らく小説をお金にしていない人たちが書いた、精一杯の等身大が読めます。


 カビ臭い過去のご高名な文豪でなく、今まさに息をしている、採れたてぴちぴちの新鮮な人生が読めます。


 きっと貴方やわたしと同じような、或いはよく似た隣人たちが、人生を切り売りし精一杯生み出した、拍手したいぐらい上手かったり、素人丸出しだったり、野心丸出しだったり、綺麗だったり歪だったりする読み物が読めます。きっと貴方やわたしの孤独を満たしてくれます。ぜったい後悔はしません。


 はい、今現在まだ投稿されていないようですが、夕凪もぐらさんっていう、無名の幼女が書いた作品が特にオススメです。

 




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