登場人物紹介(国内大会後半戦メンバー)
大分長くなったので分離しました。
後半戦のメンバーをこちらに記載していきます。
チーム『賢者連合』
バックス系の技能を戦闘に組み込んだ知性派チーム。
現在のリーダー霧島武雄の存在もあり、強いというよりは厄介なチームとなっている。どんな相手でも多彩な戦術を以って相対が可能な強力なチームであり、歴史的にも結構なものを持っているため、3貴子についで学園を代表するチームと言っても過言ではない。
現在の所属者は全員男性だが、女性が主体の時もあったりと構成員で大きく印象を変えるチームでもある。
霧島武雄――3年生。流動系・創造系。2つ名『盤上の指揮者』。
魔力光『緑』。魔導機『ミットライト』。
賢者連合、現リーダーにしてチームを代表するエース。
構成メンバーの実力がパッとしない賢者連合が強豪として名を連ねている理由であり、文字通りチームの大黒柱。
飄々とした態度が目立ち、常に笑っている印象が強いが勝負事に関しては真剣そのもの。
ルールに違反しない範囲であらゆる手段を考慮、実行して勝利を狙う。
相手の力を逆用する戦術に優れており、自分よりも強大な相手、つまりは格上に対して強い魔導師。
格上キラーとして、多くの魔導師を撃墜してきた。
戦闘スタイルにもその思想が反映されており、流動系と創造系を組み合わせて敵の攻撃を受け流し、反射するのが得意。
健輔の『陽炎』と同型の人格型魔導機『ミットライト』の補助もあり、常に安定した戦力を発揮する。
弱点は強すぎ、かと言って弱くもない魔導師、ベテラン魔導師に弱いこと。
健輔に相討ちに持ち込まれたのもそれが原因だったりする。
微妙に変な感じの語尾は育ての親の影響。
おじいちゃん子だったため、祖父の喋り方が移ってしまった模様である。
小林翼――3年生。固定系・浸透系。魔力光『茶色』。
賢者連合のサブリーダーにして、常識人。
照り輝く頭が特徴的な実家が寺の魔導師である。自由奔放な武雄を支えて、チームをチームとして機能させる重要な潤滑油であり、なくてはならない存在。
あくの強い武雄と周囲の干渉材である。
現在は実力も認められて、周囲から頼られているが2年生の頃などは激しく周囲と衝突していた武雄をリーダーにまで持って行ったのは彼の功績。
そういう意味で現在の賢者連合を作ったのは彼だと言えるだろう。
戦闘スタイルは一言で言うと触手スタイルである。
魔力で生み出した触手、魔力体を固定して、操る。やっていることはそれだけである。
固定系は創造系と似ているが違う点が、いくつか存在しており、最大の相違は複雑な事が出来ないと言う点にあった。
固定系は固定しか出来ないため、生成された状態の魔力を固定。
隠蔽の術式と組み合わせて、設置型のトラップとして活用するのが彼の戦い方になる。
弱点は前衛の割に打たれ弱い事。
賢者連合の共通点としてバックスを取り入れたため多彩な戦法を使えるが、代わりに耐久力などが減少してしまい、それがチーム力を低下させてしまっている。
チーム『スサノオ』
近接戦闘能力にのみ主眼を置いた精鋭魔導師集団。
学園が誇る3貴子の1つであり、単純なチーム戦闘能力ではアマテラスを凌駕している。
高度な空間戦闘能力を鍛えるために、同じ3貴子のツクヨミとは真逆の方向に進んだチームで、天祥学園には珍しい程に上下関係などが厳しい。
現在はトラブルが発生したため、女子禁制のチームであり男性魔導師しか所属しておらず、それが『厳しい』というイメージを先行させている側面もある。
アマテラスと同じくエースに受け継がれる称号『サムライ』が存在しており、現在のリーダー兼エースがその名を引き継いでいる。
望月健二――3年生。身体系・収束系。2つ名『サムライ』。
魔力光『桃色』。魔導機『クサナギ』「サムライ」
スサノオ、現リーダー兼エース。
2年生の頃は優秀な魔導師であり、チーム内からだけでなく外からの評価も高かったのだが、リーダー就任後から実力が振るわなくなる。
理由は彼が指揮官適性を持っていなかったこと。
戦闘だけに集中すれば良いエースと違ってチーム全体を考えながら戦うという作業に致命的なまでに向いていなかった。
戦闘スタイルは刀型の魔導機を用いた正統派の近接型。
鞘型の補助魔導機と組み合わせることでトリッキーな攻撃も可能であり、実力を全て発揮させることが出来れば国内の前衛でも1、2を争う実力者となる。
万全の状態ならば、葵よりも実力的には上。
国内総合魔導師ランク第3位は伊達ではなく、歴代のスサノオエースの中での最上位の実力者。
彼が実力を発揮出来なくなったのは顕著な事例だが、学園側も重く受け止めており、チーム内での役割分担を推奨するようになるなど、地味に大きな影響を与えている。
固有能力――『魔導相殺』
自身の生成した魔力と同量の魔力事象を打ち消す能力。
数ある固有能力の中でも扱いが難しい類の力だが、決して弱くはない。
魔力事象、つまりは固有化や物質化などの性質変化系の魔力でも保有量と同等ならば消滅させる事が可能。
対抗手段が大量の魔力を集めるしかないという単純故に破り難い能力である。
これと健二の近接能力が組み合わされることによって、戦闘において大きな力を発揮してきた。
チーム『暗黒の盟約』
始まりはただの趣味人の集まりだったのが、気付けば学園最強クラスになっていたある意味でこの学園を象徴するチーム。
自己の信仰する形を追い求める求道者の集まりであり、強いというよりも厄介という形容詞が良く似合う。
自分の好きな事を追い求めているため、魔導との相性が極めて良く、近年は強豪としてよく名前が上がっている。
安定して上位ランクに近づく魔導師を排出するチームでもあり、いろんな意味で注目株。
宮島宗則――3年生。浸透系・創造系。魔力光『緑』。魔導機『ウンターガング』。
自称2つ名、滅殺者。公式名『風撃の暗殺者』。
暗黒の盟約を総べるリーダー。
チーム最強の魔導師でもあり、世界でも最高クラスの創造系の使い手。
イメージだけで属性を創造するという難業をあっさりとやってのける怪物魔導師。
そんな経歴に反して、意外と指導者として優れており、現在のメンバーは彼の薫陶を受けたため花開いたものも多い。
同学年に優秀すぎる真由美や固有能力が強力な星野勝、総合力に優れた立夏などと優秀な人物が多かったため、キャラの濃さや実力に反して目立たない不遇の存在。
バトルスタイルは『風』を用いた戦闘法。
遠近どちらにも対応出来る上に発動速度にも優れる戦い方なのだが、世界ランク上位10名には入れなかった。
理由としては完全に上位互換の『女神』、速度でぶっちぎりの『疾風』の存在がある。
いろんな意味で運がない人物だが、気にせずに日夜『風』を極めるために上を目指している。
大隅龍牙――3年生。破壊系・身体系。魔力光『灰色』
暗黒の盟約のサブリーダー。
基本的には剛志と同系統の魔導師であり、実力的にもほぼ互角。
真っ当な破壊系としては最上位の魔導師であり、剛志を実力で上回る。
割と好き勝手やっている宗則に輪を掛けて滅茶苦茶なためサブリーダーとしてはほとんど役に立っていない。
戦闘スタイルは割と普通だが、精神的なぶっ飛び度はチーム内でも随一のため、メンバーも偶に扱いに困っている。
紡霧瑠々歌――1年生。身体系・収束系。魔力光『薄いピンク』
1年生では珍しい大会出場選手。
実は成績、特に魔導の実技で優香に次ぐくらいの魔導師である。
代わりに記述が壊滅しており、筆記の成績は健輔よりも悪い。
戦闘スタイルは番外能力も組み合わせた近接戦闘スタイル。単純な格闘能力に限るならば、優香に比する領域にいる。
性格はノンビリとしており、行動もふわふわしている。
年下のように扱われる事に微妙に不満を持っており、背伸びした様子を見せるのだが、それが却って周囲から暖かく見られる事になるとは本人は気付いていない。
番外能力――『コードブレイク』
術式を分解する空間を展開する創造系由来の能力。瑠々歌本人は創造系を使えないが、生来の性質として獲得した能力である。
厳密には特定の魔力を分解する空間を創造するものであり、術式だけを解除するものではない。
戦闘に応用するために、いくらかの制限を設けており瑠々歌の能力向上に合わせて、さらに成長する可能性を秘めている。
研究評価はBランク。
大黒梢――2年生。浸透系・創造系。魔力光『緑』『青』2重色。2つ名『近接殺し』、『スライムマスター』。
2年生、近接系魔導師の鬼門、物理攻撃を無効化する厄介な魔導師。
あらゆる近接系魔導師にとって最大の脅威とも言われる防御特化の存在であり、葵クラスの能力ですら相性次第では完封することが出来る。
反面、破壊系との相性は壊滅しており仮に剛志辺りなどとぶつかれば3分もたない。
魔導師の相性というものを体現した存在であり、特定の相手にはめっぽう強いが、僅かでも不利な点があると絶対に勝つ事が出来ない。
直接的な攻撃力は低いが、相手の打撃力を衝撃に変換することが出来るため、敵の攻撃力に応じて力が上昇する。
水守怜――2年生。創造系・収束系。 魔導機『フェッセルン』。魔力光『青』。
暗黒の盟約の次代のエースとして名高い女性。
総合値が高く、遠近のバランスに優れている。能力的な面での不足は特になく、2年生にして3年生レベルの能力を持っているが、同時にそれ以上の魔導師ではない。
本人にも自覚があるらしく、暗黒の盟約にしては現実的な戦術眼も備えている。
同年代の葵などと比べると、器用故の切り札の不在が大きいと言えるだろう。
潜在的なスペックでは、それこそ葵にも劣らぬため後は切っ掛けがあればエースの領域に来れるだろう魔導師である。
バトルスタイルは鞭を基本形としたカウンター。
攻撃、防御のどちらも行える優れた型であり、魔力の加工も得意なため弾丸の生成なども行える。
鈴村慶――3年生。遠距離・創造系。魔力光「不定」。
豪快な範囲攻撃が特徴の爆撃型の魔導師。
味方ごと吹き飛ばすため、戦域を特定しないと危なくて使えないが、その分の面制圧力は圧倒的である。
魔力光は精神と回路の両方から決定されるのだが、それが不定という珍しい人物。
能力値的には3年生の平均を少し超えた程度だが、研究的な価値は高い人物。
三上憲剛――2年生。収束・収束系。魔力光「無色」。
稀有どころかほとんど存在しない系統を単一に絞った存在。
極限まで圧縮した魔力を投げつけるのが技。基本的に役立たずだが決まるとダメージは極限。魔素をほぼ魔素としたまま活用するため、長ずれば化ける可能性はある。
回路の性質が無きに等しいため、白でもなく魔力光に色が存在していない。
実は世界最強の魔導師と同じような系統の選択をしているため、可能性だけで言えばとんでもないことになる確率は一定レベル存在している。
御室幸太郎――2年生。浸透・創造系。魔力光「紫」。
健輔とも戦った手品師。
テクニックで敵を制するタイプであり、戦い方自体はそこまで珍しくはない。
弱くはないが、種に気付けばあっさりと突破されてしまう辺りはまだ戦い方をものに出来ないということでもある。
敗北の後は思うところがあったのか、バックス系の研究を行い来年に備えている。
切っ掛けがあれば、まだ伸びる余地のなる有望株。
如月拓真――3年生。身体・創造系。魔力光「藍色」。
相手の機動力を削ぐタイプの戦い方をする魔導師。
基本的に自分を高める魔導師の中では珍しい仲間ありきのタイプであり、だからこそ決定力を持っていない。
趣味人が多い暗黒の盟約の常識人であり、彼の胃を犠牲にして戦術などをチームは組み立てていた。
どちらにも寄っていない故の視点を持つ、隠れた実力者。
水無月流華――3年生。流動・身体系。魔力光「緑」。
魔力を受け流す戦闘に長けた特化型の魔導師。
傾向こそ違うが、ツクヨミなどに所属する魔導師たちと同じようにある程度自分を割り切った形の強さを持っている。
自分を信じている暗黒の盟約の中でも珍しいほどに戦いを現実的に捉えていた人物。
3年生のベテランとして過不足ない実力を持っており、ほぼ独学でここまで来れた辺りに才能を感じる。




