第104話
「ここまでやれるとは思わなかったなー。無意識にでも見下してたのかも、反省しないとダメね」
観戦している立夏は驚いたように戦場を見ていた。
1度は戦い、僅かながら師弟関係にあったのだ健輔の実力はよくわかっている。
侮っていたわけではなかったが、自然と下に見てしまっていた部分があった。
万能系を全ての系統が使えるが、そこまで強くない、厄介だ程度の認識していなかったのも原因だろう。
立夏だけでなく桜香もだが、彼女たちは熟達の魔導師だ。
良くも悪くも魔導の常識に染まっている。
「万能系をただ全ての系統が使えるものと考えたのか、新しい可能性を見たのか。視点の違いからの奇襲ですね。一回きりでしょうが効果は抜群ですね」
「そうだな。俺も少し動きをレクチャーしたがあいつはコツを掴むのがうまかった。パターンというか癖を見抜くのがうまい」
健輔のシルエットモードや、戦闘センスも結局のところ、その観察眼に集約される。
桜香が王道に強いからこそ僅かな綻びが健輔の目に留まったのだ。
立夏から齎された情報も大きかっただろう。
桜香の基本パターンがカウンターであることなどを伝えていなければここまで食い下がれたかわからない。
桜香を研究し尽くすには健輔には絶望的なまでに時間と経験が足りていなかったからだ。
それを補ったという意味でも立夏の力は大きい。
対桜香用として時間が足りない中での練習だったが『明星のかけら』の面々が施した技術も重要であった。
そして、今日に至るまで健輔が積み上げてきた全てがこの試合で発揮されている。
葵と優香を相手にした際の動きに予想を立てて、そこからランダムに見せかけて的確に追い込んだ。
「桜香もうまく惑わされれてるな」
「もしかしたら、あるかもね。あの子、追い詰められた経験なんてほとんどないから」
大会に出るようになってからはほぼ圧倒的な強さで進んできた桜香に追い詰められてからどうすれば良いかの経験などない。
『皇帝』とは互角の戦いだったのだ、負けそうになったのは本当に最後のギリギリの部分だけであった。
こういう時に重要な経験が彼女にはない。
順風満帆、努力した成果として、一切の敗北を知らない彼女にそこから立て直す方法はわからないだろう。
冷静に落ち着いて戦えば勝てるだろうが、そんな精神状態ではない。
必然、自分がもっとも自信を持っている方法で前に出てくる。
それが健輔の狙いだとも知らないで。
「仲間の声とかはどうでしょう。一応チームなんだし、落ち着けるかもしれないですよ」
「逆効果だろうな。自分がチームを背負っているという自覚のやつが仲間に気遣われたら傍から見ても厳しくなっているってことを教えるだけだ」
「桜香ちゃんはプライドで立ってるから、そこを折るような真似は仁には出来ないでしょう」
『アマテラス』のメンツは隆志や妃里と全力で交戦しているが実力が近すぎる故に決着がつかない。
真由美も3対1で多少押されているが遠距離戦ならば彼女に分があった。
「まだ隠し玉がありそうね」
「慶子?」
「この状況まで持ち込んだのもすごいけど、まだ桜香が有利よ。そんな簡単に狂乱してくれるなら世界第2位にはなれない」
全てなのかはどうかとして健輔は大凡想定通りに試合を進めている。
それでも、結果はまだ互角だった。
半分の確率で彼は負けるのである。
「なんとか出来る自信があるのか」
「万策尽きているのか。どうなるか見物だな」
「もしかしたら、目的の1つは達成出来るかもしれないわね」
『明星のかけら』は興奮を隠せない様子で試合に注目する。
『不滅の太陽』が沈むかもしれない。
そのことに大きな期待感と少しの寂しさを感じながら、彼らは試合の行く末を見守るのだった。
桜香が1年生に押されている。
予想はしたことはあったがが実際に目撃すると流石の仁も信じられなかった。
「我ながら情けない限りだ」
桜香の才覚を信じ、全てを託す道を歩むと決めた時から桜香によってこのチームは成り立っている。
そこに後悔などはないが、誰かが敗北を彼女に教えてならないといけなかったのに、仁はいの一番に逃げ出したのだ。
にも関わらず、仲間からの救援申請を彼は却下している。
もちろん、桜香のプライドを尊重してのことだが、心のどこかに彼女が負けるところを見てみたいという思いがあるのを否定は出来なかった。
勝利のみを考えるならこれは悪手なのだから。
「考え事か?」
「……そうだね。すまない、戦闘中に気を散らしてしまったよ」
「構わんよ。……俺も向こうが気になる」
友人の苦笑した様子に仁も笑い返す。
魔導師ならば誰だって桜香のようにありたい。
単体で全てを圧倒する力、誰だってそんな風に他者を蹂躙することを心のどこかで望んでいるのだ。
仁とて男である。
女よりも弱い自分に悔しい思いをしたのは1度や2度ではすまない。
しかし、どれほど呪ったところで現実は変わらない、だから割り切っただけなのだ。
挑む勇気もなく、かと言って離れて戦っていけるとも思えない、だったら最強を盛り立てよう。
言葉にすれば仁が考えていることは情けないの一言である。
そのことを責めれることが出来る人間はいないだろう。
誰だって諦める時は来るものであり、割り切ることの方が多い。
壁が高くて燃え上がる人間の方が少数派である。
だが、折れてしまったわけでもないのだ。
ここで桜香に手を差し伸べないのは背信と言われても否定出来ない行為である。
それでも仁はこれを必要なことだと考えていた。
九条桜香がより強く、より完璧になるために。
自爆覚悟の援護など、この試合を多少有利にするだけでその後には何の意味も持たない。
仁はリーダーとして、未来のために決断した。
俗な理由もある。
強く憧れの存在である九条桜香、彼女が地に落ちた時にどんな感想を抱くのか、チームリーダー以前に1人の人間として興味があった。
「隆志は自覚的に屑のような思考をしたことがあるかい?」
「ああ。妹に嫉妬する情けない兄貴だったよ」
「……そうか。だったら、どうやってそれを乗り越えたんだい?」
「簡単だ。張り合うことに意味などないのさ。結局、俺たちは違う人間なのだからな。どれほど優れていようと1人で出来ることなどたかが知れている」
「今の桜香君のように?」
「そうだ」
桜香が仮に1人でチームを背負うのではなく、仲間と真実連携していれば彼女の弱点は弱点足りえなかっただろう。
しかし、現実には彼女は救援の声すら出さずに、1人で健輔と戦っている。
ある意味で桜香はこの状況に自分自身で己を追い込んだと言えるだろう。
健輔を排除するのに桜香の力など不要だと言うのに。
「……僕はチームに手出しを許さない。『不滅の太陽』は孤高にして最強だからだ。勿論、彼女が望むならいくらでも駆けつけるけど」
「あいつは望んでいないだろうな」
「仲間を思うからこそ、非効率的な戦いも受けて立つよ。それが王者だ。挑戦者の全てを正面から粉砕する義務がある。――ああ、でも桜香君を倒しても僕たち『アマテラス』が負けるとは限らないよ」
「――わかっているとも。それでこそ王者だ。壁が高いほど俺たちも燃えてくる」
非効率的、試合なのにロマンを求めるなど意味がわからないと言う者もいるだろう。
しかし、彼らは魔導師だ。
たとえ、どれほど科学的なものであろう名は体を表す。
現代のおとぎ話の担い手として、夢を否定するようなことはしない。
例外なく彼らはロマンが大好きである。
何より、彼らがやっている『魔導競技』は授業でもあるのだから。
常に学びを意識しているのだ。
「いくよ! はああ!」
「来い! たああ!」
桜香の魔導師としての経験は長い方である。
内部生であった彼女は必要最低限とはいえ、中学生の3年間も魔導に触れ合ってきた。
戦闘経験も1度は世界大会まで戦い抜いているのだ、対峙している健輔の倍は軽くあるだろう。
「来るッ……、ううん、違うの?」
だからこそ、似たような状況に追い詰められたことはあるのだ。
気配を読むこともできず、視界のみならずサーチを潰された状態で戦った。
そして、勝利をしたのだ。
健輔の実力を侮ったことなどなかった。
桜香は彼女に出来る最善を尽くして、ここに臨んでいたのだから。
負けるかもしれないと考えてはいた。
常に可能性だけは考慮してきたのだ。
なのに、いざ敗北が迫ってきた時、香は未知の恐怖を感じていた。
相手のことがわからない。
自分が追い詰められていることがわかる、しかし、認められないのだ。
心臓が高鳴り、時間の流れが遅く感じる。
桜香という魔導師が完成してからついぞ縁のなかったものがここぞとばかりに彼女に襲い掛かってきていた。
「どこから……、来る、来ない?」
魔導で創造されたこの霧は魔力を拡散させる。
サーチを潰すための特性だろう。
魔導砲撃クラスならば問題なく発動させれる、散らすと言ってもそこまで強力なものではないからだ。
桜香には今の状況を作り出した健輔の意図がわからない。
サーチを潰しているということは当然、健輔にも桜香の場所はわからないはずなのだ。
本人すら把握していない状態でどうしてそこまで自信に溢れて行動しているのかが桜香には欠片も理解出来ない。
そして、把握されていないとわかっているはずなのに、狙われていることわかってしまうことがさらによくわからない。
見えない恐怖が桜香を覆い尽くそうとしている。
いつ来るのか、来ないのか。
思考のループに陥りそうな状況は唐突に終わりを告げるのだった。
「おりゃあああ!」
「――ッ!? 後ろ!」
叫び声を上げて突貫してくる健輔を驚異的な反射神経で察知する。
敵を見つけさえすれば、体は問題なく行動を起こす。
声を上げたことは失策だったと、常の桜香ならばあり得ないほど楽観的な思考で相手をそう断ずる。
健輔を冷静に観察した上での判断ではなく、願望が混じった主観で本質を穿つことなど不可能だ。
そして、甘い願望は冷徹な現実に容易く打ち砕かれる。
「貰いました!」
『否! 回避推奨』
「――え」
魔導機からの警告に攻撃態勢に移行する間際で体が止まる。
同時に振り向いた先にいたはずの健輔がまるで幻の如く掻き消えた。
自分が謀られたこと、こんな単純な策に引っ掛かったこと、様々なことが脳裏に過る。
状況は彼女を思考に浸る余裕を与えない。
「これは、優香の!」
健輔の意図を察した桜香だがもはや遅い。
桜香の左斜め上の方向から無言で忍び寄っていた男が幽鬼の如く一切の気配を遮断して攻撃を仕掛ける。
九条桜香は嘘偽りなく、天才であり、努力家だった。
その実力は間違いなく国内最強であり、世界第2位というものに相応しい。
しかし、そんな彼女でも人間である以上、当たり前のように人体の限界に束縛される。
桜香の剣は両手持ちとなっていて彼女は右利きだ。
いくら彼女が万能に近かろうと咄嗟の動きは左方向の方が鈍い。
また、斜め上という角度が曲者だった。
剣は振り下ろすためのものだ。
魔導の力でパワーが上がっていようと振り下ろすのと斬り上げるの、どちらの威力が上かなど論ずるまでもない。
さらには左右上下には咄嗟に対応できようとも斜めは難しい、ましてや右側に振り抜こうとした状態で止まった体を左へ向けて、さらに斜めに切り上げるのは難しいというほかない。
万全の奇襲、防ぐという選択肢も破壊系をちらつかせることで健輔は潰している。
彼は全てを完璧に運んだ。
そう、一切の落ち度はなかった。
しかし――
「舐めないで!」
「なっ! ま、マジか!?」
「くううううう!」
健輔が姿を見せた瞬間、超反応で桜香は彼を見つける。
そこまでは想定の範囲内だった。
右に振り抜こうとして、急に止まった体の状態で左側の斜め上から奇襲をかける。
この状態を防ぐことはできない、それが健輔の見立てだったのだから。
健輔もある意味で相手を甘くみてしまったのだ。
相手は『不滅の太陽』九条桜香、世界で2番目の女がそんな常識的な手法で敗れてくれるはずがない。
「正気かよ! 素手で受け止めるとか!」
咄嗟に魔導機を投げ捨てて、素手で『陽炎』を受け止める。
魔力の身体強化に物を言わした無理やりな防御で桜香の体が悲鳴を上げるが魔力を流し込むことで無視している。
「一度、接触していまえば! 来なさい『天照』!」
「まだだ! 『陽炎』!」
『準備完了』
「なっ」
素手で受け止めるのは予想外だったが、あの攻撃で終わるとは健輔は微塵も思っていなかった。
桜香のポテンシャルならば健輔程度の攻撃を防げないはずがないと信じていたのだ。
「電気……? 2度もそんなもので!」
この戦いで最大、最後の切り札を健輔は披露する。
既に1度見せ札として使用しているそれを桜香が正しく判断してくれると信じて。
主の意思を受けた『陽炎』は何も言わずに術式を発動させた。
1度雷に変換した魔力を再度取り込み、もう1度変換を掛けて内部に循環させる。
これによってより自身と親和性が高い魔力を生み出し、そのまま内部に留めることで爆発的な力を引き出す。
これで魔力の性質が『雷』ならば、時間制限と引き換えに圧倒的な力が手に入るだろう。
かつて健輔が打ち破った相手、今は弟子とも言える彼女から貰った少し早い誕生日プレゼント。
その名をこう言う――ライトニングモード、と。
「なっ」
桜香が『天照』を呼び戻し、受け止める刹那に発動する切り札。
桜香の予想を遥かに超える速度で振り下ろされる剣。
一閃、また一閃と今までの健輔とは次元が違う基礎能力。
桜香の反応すらも遥かに超える素早い斬り返しは通常の障壁を容易く切り裂き、彼女の本体に直撃する。
『九条選手、ライフ30%!!』
「ぐっ、まだぁ!」
「これで、終わりだ!」
周囲を覆っていた霧は2人の攻防で徐々に晴れていく。
観客たちの目にも徐々に戦う2人の姿が見えてきた。
「どうして!」
「っおおおおお!」
魔導機を呼び戻した隙を突かれて、ライフが同じ領域に来てしまう。
態勢が崩れている桜香と勢いに乗る健輔、どちらかが優勢かは火を見るよりも明らかだった。
それでも、猶――
「私はッ、『アマテラス』のエースなんだからッ!!」
「な……」
――超えることは出来ない。
桜香の体が自然と見出した攻撃の間隙を付いて桜香の一閃が健輔に決まる。
『佐藤選手、ライフ30%ッ!! わからない! どちらが勝つのかわかりません』
『すごい……』
「こ、これが」
「貰った!!」
本家本元には負けるが健輔のライトニングモードは健輔に莫大な力を与えている。
そして、それだけの力を使っても桜香を超えることは出来ない。
桜香は5つの系統を使え、固有能力、番外能力も合わせればまさに無敵と言っていいだろう。
たった一瞬、そして僅か一撃で流れを引き戻されたのだ。
だが、健輔もこれで終わりではない。
「『陽炎』!!」
『流動系へシフト。術式転換』
「『天照』!」
『御座の曙光』
美咲が試合間際に完成させた、ぶっつけ本番、正真正銘、最後の手札がぴったりと状況に当てはまる。
もし、ここで桜香が術式を用いた魔力攻撃ではなく、魔導斬撃を選択していたら健輔の切り札は不発に終わっただろう。
もし、桜香が健輔に近接戦を挑むことを怖がらずに直接攻撃を仕掛けていたら、勝者は彼女だったかもしれない。
それらのIFはここでは意味がなく、最大の攻撃を無意識に選らんだ彼女は、最後の切り札の前に掴んだ流れを潰されるのだ。
「術式解除!!」
「そ、そんな――」
「――うおおおお!」
IFを論ずるならば他にもあった。
桜香が系統融合をもっと能動的に使っていたら状況はまったく違ったものになっていたかもしれない。
彼女の最大の敗因は『彼女が強すぎたこと』、それに尽きてしまうのだ。
人は物事がうまくいっている時には多少違和感があろうとも慣れたやり方で押し通す。
無駄や改善の余地を放置するのだ。
うまくいっているからいいじゃないか、と。
そこは桜香ですら例外ではなかった。
系統融合のより効率的な使い方など考えなくても勝てるのだ。
彼女が打倒を考えるのはアメリカの『皇帝』であり、その他の有象無象ではないのだから。
圧倒的な存在が小さな虫を踏み潰すために何か策を巡らせる必要があるのか。
今回の戦いはそういうものであり、油断はなかったが知らずに身に着けていた『傲慢』が彼女を滅ぼす。
「『天照』ッ!!」
突撃してくる健輔を見て、悲鳴のような叫び声を上げて桜香は魔導機に命ずる。
もはや、恐慌状態の彼女は攻撃を防ぐことに全力を懸けていた。
プライドを投げ捨て、彼女が勝利を狙いに来たのはこの瞬間が初めてであろう。
仕切り直しを図り、再度の攻勢を狙うのだ。
健輔など主導権さえあれば倒せるのだから。
「固有能力も全開! 障壁も最大展開! 創造系へ全てを――」
「おいおい、ここで忘れるのか? 俺は万能系だぞ。どれほど強固でも相性がある能力には負けない」
「な……」
全ての防御を一撃で破壊する。
最後の最後に岩戸に逃げ込んだ天照を扉をぶち壊して、ひっぱり出す。
もしかしたら、壊されたのは物理的なものだけではなかったのかもしれないが。
距離はわずか、お互いにライフは30%。
健輔が描いたか細い筋はなんとか最後まで道を作った。
「俺にしては上出来だろう」
桜香が仕切り直しを図ったと言うことは勝利を最優先したということもある。
それは困るのだ。
なりふり構わずに来られると負けてしまう。
だから、かつてもっともお世話になった技で健輔はここを締める。
ここままで追い込んで恐慌状態であってもも健輔が生き残りを考えれば、おそらく桜香も残ってしまう。
下手すれば先ほどのように逆転の可能性を呼び込まれてしまう可能性もあった。
だから――
「後は任せます」
『ご苦労だった。ああ、真由美にも伝えておくよ』
「っ、いや! やめて! 負けたく――」
「すまんがお断りする」
――体当たりからの自爆。
お互いのライフは30%よって――
『く、九条桜香選手、ライフ0%! 佐藤健輔選手、ライフ0%! りょ、両選手撃墜!! ふ、『不滅の太陽』、ついに沈む!!』
『お疲れ様です~』
桜香をなんとか道連れにして健輔も散る。
後に残るのは残り3名となった『クォークオブフェイト』と太陽を失った『アマテラス』。
数の上では未だに『アマテラス』が優勢である。
3名の全てを賭した思いを受け取って『クォークオブフェイト』の創設メンバーが元の所属チームと雌雄を決する。
目的を果たしてくれた後輩のためにも彼らは引けないのだ。
戦いは終盤へ両チームの意地がぶつかり合うのだった。