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商業区 ストラバ

衛兵というのだろう。ここまでThe中世の衛兵です!って感じだとは思わなかった。

もっとこうオリジナリティあふれたファンタジーな衛兵を頼む!

「チェンジで!」

聞き慣れない言葉を話した俺に顔を向けて

何言ってんだ?とでも言いたげなドンテ。彼は俺を無視して

「あぁ~仕入れだ仕入れ。中に入れてくれえー」

と衛兵に呼びかけた。

はっはっはと笑いながら衛兵は荷車に近づき中身をよく確認する。

「お!俺が頼んだやつ入ってる!」

業務中というのに若干の私情が混ざった。

「そうだぞ~俺が中に入れなきゃお前が頼んだものも手に入らないぞぉ~」

「中にどうぞ!!」

「ちょっとまてぃ!」

どこかで聞いたような突っ込みがさく裂した。

「一応規定だ。顔見知りとは言えさすがに許可証がないと困る。」

しかしドンテすでに首から許可証と思われる証をぶら下げそれをずっと指さしていたのだ。

「えぇ!あぁぁああ。お通りください!」

「ちょっとまてぃ!!」

次は最初に中に通そうとしたほうが突っ込む。

「少年。お前はなんだ。」

俺は少年といわれるような年なのか?

「あぁこいつは流浪者だ。身分は俺が保証するってことで中に入れてくれないか。たまにあるだろ。迷い人ってやつだよ。」

「ふむ…召喚以外での迷い人は聞いたことがないな。」

「召喚したということすらも聞いちゃいないぜ?」

「「どうもあやしいなぁ!!」」

ドンテに詰め寄るが。

「拾っちまったんだ仕方ねぇだろう?あそこで野垂れ死にされたら寝覚めがわりいってもんだ。」

「悪い奴じゃないと思うことにしよう!」

「身分登録をするからいろいろ教えろ」と言われ、俺はその門を管理する詰所のような場所に通される。ドンテからは夕刻に噴水広場にいるから月が上る前にはいろよと言われて一度離れた。


「うむー」

「どうですか?こいつ怪しくないですか?」

「んーーー。わからん!わからんので大丈夫!早くカードを作ってやれ!」

なにをそんなに疑っているのかさっぱりわからない。最近この辺りは物騒なのか?

「はいよ。お客人。いんや迷い人というべきか?おぬしはタイミングが悪くて悪くてしょうがない奴だな!ドンマイ!」

「それはどういうことなんだ?」

聞くと女児というほか表現方法が浮かばない彼女は答える

「いやなに。この国は今戦争中でな。」

「それが何か?」

「戦争中に得体のしれない人間が入り込んだ。ってだけ言えばあとはもう分かるだろ。」

「わからないということがわかったが?」

「あぁ。そうだ。私も今しがたわからないことがわかったぞ。まぁギフトカードすら持っていない時点でお察しだが。」

聞けば、この世界で生まれ、生後3か月のころに儀式を行う。その時に一緒に渡される自らの名前が彫られたカードが一緒に渡されるらしい。世界からの祝福を意味する「ギフト」のカードとしてギフトカードという。そしてギフトカードはその人の頭から生えてくるのだとか。頭髪か?

「それじゃあなんで俺は大丈夫なんですか?」

「んー。まぁ…悪いやつじゃなさそうだし。ギフトカードないしなぁ。迷い人じゃなく稀人ってやつかなぁと。」

言ってることわかるか?と言われるがしっくりは来ない。

そもそも稀人ってなんかすごいやつじゃなかったか?

「まぁ深く考えなくていい。私らはこれで十分君を信用できるって話なの。」

んじゃね。と彼女は椅子からぴょいと跳ねるように飛び降りそのまま部屋から出ていく。それと入れ替わるようにおじいちゃんが来た。

「ホ?ホォ~…ホ?なんじゃ。こっちを見るでない!!!!恥ずかしいじゃろ!!!!!」

じろじろと見たのはお互いさまではないか…

見なりはいかにも神官という風貌だった。こいつが俺のギフトカードを作ってくれるってわけか。一体いくらのギフトカードをくれるんやら。満額100000円ってとこでどうだ?

伝わらないだろうけど…

「だからぁ!!!!見るなといっておろう!!!!」

理不尽極まりないジジイが。と思った。


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