入学①
小町 白雛 藤の双子の姉
小町 藤 (こまち ふじ) 白雛の双子の弟
小町 笑美 藤と白雛の母
ジリリリリジリリリリ
「んーもう朝?眠いー二度寝しよ」
そう思って瞼を閉じようとした時、ドンドンドンっとドアを叩く音がした。
「白雛朝だぞ起きなよ、起きないと今日の飯抜きだって」
なにっ?それはまずい
「なにっ?それはまずい」
それを聞き思いっきり布団から飛び出し、階段を降りていく
「おはよー」
「あら、おはよう、今日は早く起きれたのね」
「うん、ご飯なくなるって聞いたから」
この優しい雰囲気全開の美人な人は私の母小町 笑美だ。もういい歳なのにまだ30代に見える、私の母美人だな
「起こしてあげたの間違いだろ」
こっちの生意気なのは私の双子の弟小町 藤だ、可愛い名前に反して見た目も性格も全然可愛くない、だが弟としてはとても気に入っている。
「まぁね、流石に入学初日に遅刻なんてしたくないしね」
そう、私たち二人は今日から高校生になるのです
「そういば父さんって今日来れるの?」
「一応来れるように奔走してるみたいよ、間に合ってくれると良いわね」
私たちの父はそこそこ有名な会社の本社で部長をしているのでなかなか家に帰ってこられないくらいには忙しい、だから今日も来れるのか心配なのだろう
「来れなかったら可哀想だけど、お母さん一人で楽しんじゃうだけなんだから」
と母は意気込んでいる、そんな感じで準備をして家を出る時間になった
「おーい白雛そろそろ出ないと間に合わないぞ」
「えっ、もう家出る時間じゃん早くしなきゃ」
「行ってきまーす!」
「行ってきます」
「うん、またあとでね」
今日から新しい生活が始まる
家を出て20分くらいしたら学校に着いた
「到着ー!結構早く着いたね」
坂道きっつー長すぎ、死ぬかと思った
「ああ、もう少し遠いかと思ったが結構近くだったな」
さすが体力バカ住んでる次元が違う
「ねぇあれ見てすっごいかっこよくない」
「それな、あの女の子も超美人」
「あんた達知らないの小町さんだよ!中学の時から美形だって有名だったじゃん」
「あ、そうだった」
苦手だなああいう噂話、確かに私は自覚出来るくらいには自分の容姿が優れていると分かるし、藤だって身長高いし、顔も整っているので世の言うイケメンという部類に入るのだろう、それは実際嫌な気分にはならないがその噂が独り歩きして事実と異なる内容になるのが気に食わない
「あんなの気にするな、悪口でも無い噂話に振り回されるな、これからもっと質の悪いのが増えていく可能性もあるから今のうちに慣れとけ」
「うん」
こういう時双子の相手が藤で良かったと心底思う
白雛の名前について
最初は雛にするつもりであったが白雛が生まれた時、肌がとても白く、母と父は白という漢字を入れないといけない使命感が生まれこの白雛になった