ヤンデル私はイケオジのセンセイが好き!!
だったんだけど……
「咲良ちゃんはいくつ?」
オレンジ色の箱からブラウンのキューブシュガーを摘まんで微笑むのは、私の“ライバル”詩織奥様だ。
センセイはお家では完全に詩織奥様にデレデレで……
「しーちゃん!しーちゃん!」って!!
まるで飼い主の後ろをニャーニャーくっ付いて歩くお腹を空かせた子猫みたいだ。
普通なら、センセイのこんな有様を見せつけられては100年の恋も醒めてしまうはずなんだけど……私の胸の内は何とも複雑だ!!
中学の時は自他とも認める“デムパ系”少女として活躍?した私は、高校入学初日に斎藤センセイの“イケオジオーラー”に当てられて以来、その支配下に置かれている。
私はセンセイが望めば学年1位の成績だって取って見せるし(実際、この間の中間テストで証明した)カラダでもなんでも惜しみなく投げ出すつもりだ!!
もちろん、私の“欲望”のせいで、センセイのご家庭を壊すつもりもないし天職であられる教師のお仕事をふいにしてしまう様な事は絶対にしない!!
私は“デキる女の子”なのだ!! いろんな意味で!!
詩織奥様が出産で実家に戻られている時は、これ幸いとセンセイのご自宅に押し掛け、甲斐甲斐しくお世話した。(残念ながら夜のお世話までは叶わなかったが……)
この時の私の胸の切なさを想像して欲しい!!
赤ちゃんが生まれるという事は……このベッドの上で、二人は絶対にシていたという事!!
私は髪の毛1本に至るまで奥様の痕跡をきれいさっぱり掃除したベッドに三度洗いしたシーツを張り、身を投げ出した!
もちろん!私の匂いをマーキングする為にね!
何度も言うけど私、絶対!!!秘密は守るんだから!!
独り身のセンセイのお役に立ちたかったのに……
だから、奥様の枕は絨毯へ放り投げてセンセイの枕に顔を埋めて
こっそり泣いたんだ!
けどね!デキる咲良ちゃんとしては、センセイの可愛い可愛いお子様である紬ちゃんの事もしっかり考えて自粛していたの!!
そう!センセイから、スマホの待ち受けにしている紬ちゃんの画像を見せてもらっただけで我慢したんだ。
そしたら詩織奥様からメッセが来たの!
『咲良ちゃんにはお世話になっているから……一度、ウチに遊びに来ませんか?』って!!
メッセいただいて10分くらい悩んで……
『お招きありがとうございます』って返信して……
今日のこの日を迎えたの!!
こうやってお話ししてみると……詩織奥様は本当に優しく素敵な方で、私はすっかり虜になってしまった!!
「お姉様!!♡」とゴロゴロしたくなるくらいに……
この思慕と嫉妬のマリアージュをどうしよう!!!
ますます胸が焦がれるのですけど!!
と言う訳で……
私の今の“野望”は……
紬ちゃんが小学生になって
林間学校や修学旅行で家を留守にする時に
あのベッドの上で……
センセイと詩織奥様と
3Pしたいなあ!!
って事なんだ!!
おしまい
ご感想、レビュー、ブクマ、ご評価、いいね 切に切にお待ちしています!!