第三話 ナナヨン達の正月
前回のあらすじ:上陸演習の時に紛れ込んでいた猫のお世話をすることになった彼女ら。
その猫の名前は「チハ」と名付けられ、可愛がられる事となった。
今回は短め…
日本原駐屯地… 2023年… 1月1日… 20:11…
今日は元日!
皆テンションMAX!
それもそのはず!何て言ったって今日は元日だから!
「2023年だ~!ヒャッホーイ!」
「ほれ~!飲め飲め~!」
「皆よく飲むね~」
「酔いつぶれないか心配です…少佐殿…」
「大丈夫でしょ~みんな肝臓強いんだし」
「そ、そうですね…」
うちの隊の男達は若い隊員も、中年隊員も皆揃って酒飲み!
1ヶ月に1回は飲み会をするし、その度に泥酔する隊員が出てくる。
でも、それもうちの個性!
「俺も混ぜてくれないか?」
「おっ!司令!」「勿論ですよ~!さぁさぁ!」
あっ、司令も酒飲みだった。
それも、うちの隊員を軽く超える。
…この基地のお酒の3割は司令のお酒だったり…。
「ん~?まだ12本だけか~お前らもまだまだだなぁ~!」
「我々は司令程飲めませんよぉ~」
「そうかそうか!」
大笑いしてる司令。
酒臭いね。
外…
外は雪が沢山降ってる。
ナナヨン達が皆雪に埋まってるね。
「皆雪に埋もれてるね」
「そうですね。何処か寒そうな雰囲気が感じ取れますね、少佐殿」
「ね。なんだか可哀そうだよ」
「しかし車庫に入れようにも修理中のナナヨンが居ますからね…」
「ん?」
「どうしましたか?」
「ねぇ、あれ見てよ」
「はい?あ、完全に雪に埋もれてますね」
完全に雪に埋もれてるナナヨンが居る。
「少し払ってあげよう」
「はい、そうしましょう」
近づいて雪を払おうとすると…。
ボフッ!
「「!?」」
「こ、これは一体…!」
「もしかしてこれ…雪に埋もれたナナヨンじゃなくて…」
「雪で出来たナナヨン…?」
そうとしか思えないね。
それにしても凄いよね。誰が作ったんだろう。
「まさか雪で出来たナナヨンが出現するなんてね…誰が作ったのかな?」
「さぁ…?ですが、特定する必要は無いでしょう」
「そうだね。このまま溶けるまでここに置いておこうね」
「はい」
こんな物作る人がうちの駐屯地に居たんだね。
なんだか驚き。
遠くから見たら、ホントに戦車に見えそうだね。
兵舎の方から酒盛りをやってる皆の声がここまで聞こえてくる。
さぁ、片付けが大変だぞ~。
「少佐殿」
「ん?」
「今年も、宜しくお願いします」
「うん、宜しくね!」
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