第二話 猫のお世話
前回のあらすじ:日本海軍の一航戦・二航戦との上陸演習を終えた中隊。
すると、戦車の中に猫が紛れ込んでいる事に気づいた。
そしてその猫は基地で育てる事となった…。
12月27日… 日本原駐屯地…
「ニャー!」
この前の演習の時に戦車の中に居た猫ちゃん!
名前どうしよっか。
「皆~名前どうする?」
「名前は大事ですからね。良く考えないと」
「大事ですからねぇ~、名前」(ナデナデ)
猫ちゃんはずっと野浦の腕の中。懐いちゃってるね。
「名前どうしましょうか…少佐殿」
「折角だからなんか…陸軍由来の名前とかいいんじゃない?」
「陸軍由来…ですか」
「そ!」
陸軍由来って言ったのはいいんだけど…あんまり思いつかないね。
人の名前を付ける訳にはいかないし…。
「野浦、この猫、いつから居たの?」
「え?気づいたら居たよ」
「気づいたら…?」
「あぁ」
「…この猫、絶対神津島の猫でしょ…」
そう言われてみればそうかも。
空母の中に猫が紛れ込んでる訳無いしね。
「そうだね、空母の中に居るのは考えずらいしね」
「やはり現地の猫ですか…」
3時間くらい皆で悩んで「チハ」に決定!
これから宜しくね!チハちゃん!
翌日… 12:44…
チハちゃんの寝床とトイレ、ご飯も水飲み場も用意し終えた!
「ニャ~」(スリスリ)
チハちゃん、ベッドにスリスリしてる。可愛い。
きっと自分の匂いを付けてるんだよね。
「チ~ハちゃん」
「…………」(スリスリ)
「チハちゃ~ん」
「…………」(スリスリ)
私が呼んでも一生懸命ベッドにスリスリしてる…!
可愛い!
「撫でさせてよ~」
「………」
まだまだ警戒してるみたい。
そりゃそうだよね。
「少佐殿、チハちゃんはどうですか?」
「ん?まだまだ警戒してるよ」
「やはりそうですか…」
「でも、居心地はいいみたいだよ」
「環境は重要ですからね。それだけでも十分ですね」
「うん」
ガチャ
「やぁ、やっとるかね?」
「司令!はい!」
「ニャ~」
「ほぉ~、これがチハちゃんか~。ほれほれ~」
司令が猫じゃらしを振っている…。こんなの買ってたんだ…。
「!!」
バッ!
「おぉ~元気な子だ~」
「し、司令?」
「ん?」
「司令って猫飼ってたり…?」
「おう!飼ってるぞ!良く分かったな~」
「すぐにチハちゃんが飛びつきましたからね…」
「それは…俺の体質じゃないか?」
「体質…ですか」
「おう。俺、良く野良猫が近いづいてくるんだよ」
「はぇ~」
意外だね。むしろ逃げてく気がしてた…。
こんな感じで、駐屯地の皆でチハちゃんを育ててく。
取りあえず、今月はうちの担当!
頑張らなくちゃね。
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