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日本陸軍第13戦車中隊  作者: ワンステップバス
第一章 二代目の生き残り編
1/9

第零話 日本原のナナヨン達

 ここは岡山県の日本原駐屯地。

 第13特科隊・第13戦車中隊・第13高射特科中隊が駐屯している駐屯地。

 私はその第13戦車中隊の中隊長。

 最近退役が噂されてる74式戦車を運用してる部隊の隊長。

 ちょっと、嬉しいような悲しいような。


「少佐殿、ここに居ましたか」


「あれ?勝山大尉?どうしたの?」


 この子は勝山 小夜(かつやま さよ)。13戦車中隊の副隊長。私の大事な右腕。


「少佐に目を通してもらいたい書類がありまして」


「どれどれ…」


 茶封筒が渡された。

 内容は何だろう。


「……へぇ~……」


「?どうかしましたか?」


「私達、横須賀に行かなくちゃ」


「え?横須賀?横須賀って海軍の?」


「そう。海軍の横須賀基地」


「それはまたなんで…?」


「なんか上陸演習をするみたい。その演習に私達が呼ばれたみたい」


「へぇ~、そうなんですか」


「うん」


「それで…横須賀まで行軍ですか?」


「ううん。鉄道連隊で運んでくれるって」


「あの新しく出来た連隊ですか」


「うん」


「…少し心配です」


「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても」


「そ、そうですね」


 上陸演習…ちょっと楽しみ。

 今まで演習場でしか演習した事無かったから、ほんのちょっと楽しみ。

 揚陸艦…だっけ、乗れるのかな?


「移動は、2週間後みたい」


「2週間後ですか。結構期間がありますね」


「うん。多分、初めての鉄道連隊の任務だからね。鉄道会社側と色々話してるんじゃないかな」


「恐らく」


「じゃぁ、中隊の皆に話そっか」


「はい」



 20分後…

 私は中隊員を集めてこの事を話した。

 中隊員の反応は様々だった。

 驚いて声が出ない隊員に、興奮しすぎて半ば発狂している隊員、その場で震えてる隊員。

 十人十色だね。


「少佐殿、上陸演習。頑張りましょうね!」


「うん。頑張ろうね」



 2週間後…

 いよいよ横須賀に行く日が来た。

 隊員達は皆興奮してたけど、私は不思議と落ち着いていた。

 まずは新しく出来た高野貨物駅に行く。

 そこで、戦車と弾薬、それと私達を列車に載せる。


「中隊!前進!」


 ブロロロロ… ブォォォォォォ…


 正門から出て、国道53号線を西へ。

 駅に向かう。私は列車の事はよく分かんないけど、戦車や弾薬を載せるには特別な駅が必要って事位は私でも分かる。


「中隊各車、車間距離3mを厳守」


 普通の車とは違うエンジン音を轟かせながら、駅へ向かって進む。


 演習場の前を通り過ぎて、少しすると街の中に入る。

 歩いてる人達がスマホで写真を撮ってる。

 珍しいもんね。公道を走る戦車って。


「少佐殿、人気者ですね」


「そうだね、大尉」


[中隊長!今回演習に参加する部隊は何でしょう!]


「えーっとね、海軍側はまだ聞いてないんだけど…陸軍側は、私達と第8歩兵科連隊が参加するよ」


[了解!]


 第8歩兵科連隊って米子だから…もう乗ってるのかな?




 30分後… 13:12・・・ 高野貨物駅…


「少佐殿、積み込み準備完了しました」


「了解。後は列車が来るのを待つだけね」


「はい」


「列車は快適かな?」


「だと良いですね」


 丸一日の移動だから、快適な列車がいいな。

 到着は明日の朝7時になるみたい。


 フィィィィッ!


「!?」


「来たみたいですよ」


 ガタン…ガタン…ガタン…。キィィィィ…。


 迷彩色をした機関車…迷彩色をした車両…。

 これが鉄道連隊…!


 初めて見る鉄道連隊に驚いてると、列車の中から1人降りて駆け寄って来た。


「第13戦車中隊の新見少佐ですね?」


「はい。貴方は?」


「私はこの第9鉄道連隊の連隊長を務めております、大津 蒼井と申します」


「私は…既に存じ上げてるかもしれませんが、第13戦車中隊の中隊長の新見 凛です」


「新見少佐、宜しく」


「えぇ、こちらこそ。大津大佐」


「車内へご案内いたします。こちらへどうぞ」


「はい」


 私が呼びかけなくても、中隊員達は私に付いてきた。

 …快適な車内だといいな。

お読みいただき、ありがとうございます!

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(付けると作者が凄い喜ぶよ)

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