第五話
説明回というかこの話は要らなかったんじゃないかなぁ〜と思いました。
この世界の設定を知りたいという方はどうぞ
まぁ、割とテンプレな感じですので、飛ばしても大丈夫と思います。
「えーと、どっちが指南書だ?」
やたら古めかしい本と、逆に装飾の綺麗な本とが2つあった。
てか、どっちも新品のはずだろ?
なんでこんなにボロっちいんだ?
いや、あの女神様のことだ、わざと古くしたに違いない。
きっと、古めかしいと趣があっていいとかそんな理由だろう。
あっ、古い方に異世界の指南書って書いてるみたいだな。
さて、じゃあ一気に読みますか!
「ふぅ…」
いやぁ、結構時間かかったなぁ〜
でも、たくさん知りたいことについては分かった。
全部は言うことはできないが、いくつか掻い摘んで紹介しよう。
・俺の体は健康な状態になっており、年齢は病気にかかる前につまり、17歳になっている
気づいてなかったが、さっきより身長縮んだ気がしなくもない。
もともと178、9cmくらいはあったはずだ。
まぁ例え縮んだとしても、また3年すれば、元に戻るし、とにかく健康な身体をくれた女神様には感謝だ。
・この本は女神様が書いた
これは紹介しなくてもよかったかも知れないが、実はこれあの人が全部書いてるみたいだ。
しかも、女の子らしい可愛い字で書かれていて、読み進めて3秒くらいで家宝に決定された。
当たり前だろう?
他にどんどん紹介しよう。
・この世界は魔法と剣の異世界である
これは、分かりやすい。
説明も書いてあったが特に必要ないだろう。
・たくさんの人種がある
簡単な例を挙げるなら、獣人とかだろうか?
人間の体に動物の耳とか尻尾があるらしい。
もっと色々これについては説明があるが、ここでは省かせてもらう。
・異世界語は完璧に出来るようになっている
これも女神様の贈り物の一つだろう。
ありがとうごさいます!
あの人の宗教があれば即座に入信しよう。
・金貨1枚=1万ペコ=1万円
ペコはこの世界のお金らしく1ペコがだいたい1円くらいらしい。
まぁ、そもそも価値が違う物もあるだろう。
それにしても、なんという親切設計だろうか。
他には銀貨、銅貨があるらしい。
というか、俺はあの人から10万円ももらったのか…
何かしらの方法でいずれ返そう。
・元の世界にはない様々な職業がある
場所が変われば、必要とされるものも変わるということだろうな。
例えば、ここには冒険者というのがあるらしい。
彼らの主な仕事は人々の依頼をこなすことだ。
それには、草むしりから命を懸けた仕事まで様々らしい。
・魔獣もしくはモンスターと呼ばれている凶暴な生物がいる
この世界では色々な要因があって生み出された怪物のような生物がいるみたいだ。
魔獣を倒すのも冒険者の仕事だったりする。
出来れば会いたくないな…
・今は季節は初冬くらいで、1年は365日、1日は24時間で12月と地球とさほど変わらない
ちなみに俺がいるここは大陸はエルドラ大陸と言ってそれなりにデカイらしい。
特におれがいる近辺では温暖湿潤気候で四季が存在する。
要するに日本とはあまり変わらない気候だ。
これは暮らしやすくて助かるな。
まだまだたくさんのことが書いてあったが、それはまた追々でいいだろう。
しかし、写真や絵まで載せてあって分かりすいなあ〜(絵は上手いのだが、魔獣なんかも可愛らしく恐ろしさがイマイチ伝わってこない)
ぐぅ〜
そういえばここに来て結構時間が経ったなぁ…
お腹はすいたが俺にとって食事は苦痛だ。
味覚が完全になかったのだ。
いや、あったことはあったがどれも同じ様な味がしたのだ。
病院にいたころには、そもそも喉に飯が通らなかったしなぁ…
けど、今ならどうだろうか?
健康な身体でこっちに来たんだ、なら試す価値はあるだろう。
「食料は……これか?」
そこには、まるでカロリー○イトみたいなカロ○リーメイトがあった。
いや、カロリーメ○トだわこれ。
しかし、よくよく見てみたら味が見たことないものだった。
「天にも昇る様な味」
…さっきまで死んでたからシャレにならんのだが…
怪しいものがないかと裏を見てみた。
<私、カロリー○イトすっごい好きなんですよね!多分、1か月くらいならこれだけでも大丈夫と思ってこれにしました!でも、さすがに栄養価的にマズイかなぁ…>
いや、ダメでしょ。
カロリー○イトだけとか俺死んじゃうよ。
あっ、まだ続き書いてる
<で、そんなあなたにこちら!カロリー○イトの天にも昇る様な味!私が直々に改良して飽きない、栄養が偏らない、太らないの3つが揃ったものを作りました!>
マジかよ…
日本で発売したら大変なことになるぞ…
<あと、あなたの味覚障害は恐らく精神的なものです。でも、そのカロリー○イトなら普通食べれますよ>
これには驚いた。
まさかそこまで考えてくれたとは。
<けど、あなたが本当に食事を摂れるまでの繋ぎでしかありません。天にも昇る様な味って書いてますが、味覚障害が治るまで最低限の味しかしません。やっぱり食事は友達と美味しいものを食べるのか一番ですから。>
あの人は治ったときのことも考えてくれたのか…
俺はすると、一袋開けて食べてみた。
もぐもぐっ
「本当に最低限だな…」
今まで遥かにマシだが…
でも、全然美味しいとは思えなかった。
けど贅沢は言えないよな!
「よし、腹も結構満たされたな!」
そして、俺はもう一冊を手に取った。
いよいよ、初めての魔法に俺は出会う。
実は作者はあまりというか全くカロリー○イトは好きじゃありません。
でも、もしこんなのあったら食べちゃうかなぁ?