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プロローグ4

結果として自称神ことライラの説明は10分ほど続いた。


その間口を閉ざしていた太一だったが、話が終わると同時に口を開いた。


「つまり…あんたは信仰を力の源とする神で、地球が持つエネルギーを管理していた。

 それが、日に日に信仰が弱くなっていくんで力が足りなくなり

 結果として地球から溢れ出した力を持って生まれたのが俺っていうことか?」


「ざっくりといえばそうなるね。

 力の源は純粋な感情ならなんでもいいんだけど、

 僕に向かってくるのは信仰ぐらいなものなのさ。

 力及ばず君に負担をかけてしまった事、本当に申し訳なかったと思ってる。」


「…それなら責任があんたにあるとは思えない。

 思ったのはこんな所まで不景気なんだなって事ぐらいだ。部屋も狭いしな」


相変わらず落ち着いた口調でありながら、


心境を表すかのように弱弱しく点滅する彼女に太一は部屋の第一印象を突きつけた。


怒りに任せて不感情をぶつけてしまいたいという思いもあったが


低姿勢で謝罪を続ける相手に対して口からでたのは皮肉だった。


「べっ、別にいいじゃないか!これぐらいの方が落ち着くんだよ!!」


予想以上に動揺する彼女にしてやったりと思う太一だったが、


狭い理由が維持できないからでなく広すぎると寂しいからだという事には気づいていなかった。






「とりあえずあんたが神って事には納得することにした。信じてはないけどな」


「・・・太一君?後ろのは言わなくてもいい事なんじゃないのかな?」


「神様ならどうせ心ぐらい読めるんだろ?」


咎めるように言うライラに適当に答えながら


声と違って見た目は本当に分かりやすいんだなと、納得するの所で嬉しそうに揺れ、


信じてはないの所で停止したライラを見て太一は思った。






ライラは「相手に信頼がないと・・・」とかいじけているが太一はきっぱりと言った。


「正直あんたが神かどうかなんてどうでもいいんだ。

 話を聞いたのは言い分を聞かなきゃ分からない事もあるだろうと思ったからで

 俺が聞きたいのはあんたが俺に何をさせたいのかだ。

 まさか俺がここにいる理由が世界の外はここしかないからだなんていわないよな?」


「太一君、それは余りにも穿った・・・いや、僕が言えた事ではないね。

 確かに僕は君にやって欲しい事がある。

 でもね、何もない空間を漂っていた君を呼んだのは

 ここでなら君にしてあげられることがあるからなんだよ」


「何ができるんだ?力が足りないとか言っていた以上は

 力をなかった事にしてもといた場所に戻すなんて事はできないんだろう?」


「うん…確かにそれはできない。

 はっきり言って君の力は現時点の僕がどうこうできるものじゃない

 だから僕にできる事っていうのは君に選択肢を示すことぐらいだ」


「選択肢・・・何があるんだ?」


「僕が君に提示できる選択肢は3つだ。

 そしてこれは君にやって貰いたい事にも関係しているんだ。

 1つ目が元の世界に戻ること。力をなかった事にはできない。

 2つ目が別の者として転生すること。君は力を手放し、記憶を無くす。

 最もこの選択肢は君がいなくなるのと同義だ。

 そして3つ目が僕の管理するもう一つの世界に転移することだ。

 この選択肢を君が選ぶなら僕は君に頼みたいことがある。

 そして...もしかしたら君の願いも叶うかもしれない」






選択肢として提示されたものの太一の答えは決まっていた。


元に戻るだけでは意味がないし、自分が亡くなるなどもっての外だ。


「3つ目…3つ目の選択肢について詳しく教えてくれ」

異世界にたどり着かない・・・

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