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第六章 8
翌日――
室内は相変わらず暗く、朝だという感覚もないまま、俺たちはなかなか目を覚まさなかった。
レイドはすでに起きていて、暗い室の中央に静かに座り、瞑想をしていたらしい。
俺たちが昼近くになってようやく動き出すと、レイドは照明を点けてくれた。
「……おはよう」
俺は目をこすりながら声を出す。
「ふわぁ……おはよう!」
起きたばかりだというのに、リーフはやけに元気だった。
「……おはよ」
ジャックはまだ半分眠っているような声だ。
「おはよう、みんな」
レイドは穏やかに微笑んだ。
「よく眠れた?」
「まあ……それなりに」
俺は正直に答える。
「なによ、それなりって」
リーフは少し不満そうに言った。
「私は、ぐっすりだったわ」
「俺もだ」
ジャックが大きく伸びをする。
「久しぶりに、ちゃんと寝た感じがする」
地下の静けさと、しっかりした寝床のおかげだろう。
ここへ来てから張り詰めていた緊張が、少しだけほどけた気がした。
しばらくは、何も起きない。
そんな当たり前の時間が、妙に新鮮に感じられた。




