最終章 5
「も〜うっ!私って、本当にお嬢様なのにっ!」
リーフ、ぷくっと頬をふくらませる。
「まあ、お嬢様なのは認めるけどな……」
ジャックが肩をすくめる。
「でももう、こういう世界に踏み込んじまってるんだろ?」
「諦めるしかないんじゃないか?」
ニヤリ。
リーフ、じと目。
3人は、ゆっくりと壊れた入り口へ歩き出す。
そのとき――
〝私は、ちょっと用事があるから少し離れるよ〝
〝済んだら、また合流するからね!〝
レイドの声。
「わかった!」
「了解!」
「オッケー!」
手を振る3人。
もう、小細工は不要。
真正面から。
堂々と。
突入すればいい。
それだけだ。
・・・・・・・・・・・・
もはや、細かい連携など関係ない。
出たとこ勝負。
糸が切れたわけじゃない。
だが、今は――
小難しい作戦よりも、瞬発力。
敵かどうかすら不明。
まずは接触。
それしかない。
前へ進む。
「そういえば、ナゴル呼ばなくてよかったのか?」
ケンがふと聞く。
「ここはクロスで十分でしょ?」
リーフ、即答。
「まあ、そうだな」
ケン、軽く頷く。
・・・・・・・・・・・・
3人は建物内へ。
破損した壁。
焦げ跡。
崩れた天井。
静まり返った空気。
3人とも変化済み。
アーマードが光を反射する。
足音を抑え、慎重に進む。
だが――
どれだけ注意しても。
不測は起こる。
曲がり角。
次の瞬間――
バッタリ。
武装集団の一人。
「うわっ!」
「わあっ!」
双方、完全に不意打ち。
一瞬の静止。
「お前は何もんだっ!」
ドガガガガガッ!!!
銃口が火を噴く。
至近距離。
弾丸が雨のように飛ぶ。
キンッ!キンッ!キィンッ!
だが、アーマードが弾き返す。
火花が散る。
壁に跳ね返る弾。
「うわっ、あぶねぇって!」
「ほとんど当たってるぞ今!」
ケン、半歩下がる。
「おじさん、もうちょっと落ち着いたら?」
「弾もタダじゃないんだから」
リーフ、冷静。
「なっ……なんなんだ、お前達はっ……」
男、完全に腰が抜ける。
銃口が震えている。
「あんた、実戦慣れしてねぇな」
ジャックが首を傾げる。
リーフ、ニコッ。
「とりあえず、しばっとくね」
シュッ!!
鞭が伸びる。
ヒュンッ、パシィッ!
あっという間に腕と脚を拘束。
壁に固定。
「うそだろ……」
男、呆然。
3人は視線を交わす。
まだ始まったばかり。
奥で、複数の足音が響く。
次が来る。
空気が一気に張り詰めた。
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