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外伝その6 会議は踊る、されど進まず、、、

ここは、バギラ城・王玉の間。


魔王軍にとって重要な会議が――

開かれていた。


魔王バギラは中央に座し、

ぼんやりと会議の様子を眺めている。


「でっ!今日の議題はなんなんだ!」

「我は忙しいのだっ!些末なことはお主が済ませろと、いつも言っておるだろう!」


ややご立腹、ドラン。


「あなたねぇ……」

「私はあなた達の雑用係じゃないのよ!!!」

「忙しさなら私が一番上なのよっ!!!」

「その空っぽの頭に糠味噌でも詰めて、よく聞きなさい!」

と、クリュシュ。


この会話だけで、彼女の日常が想像できる。


「い、いっ?本日の招集は私ではありません!」

「バギラ様がお呼びになったのよ!」


バシッ!


丸めた紙の棒で、ドランの頭を叩く。


「いてっ!」


「無駄口を叩く暇があったら、耳くらい使いなさい!」


そして、くるり。


ニコッ。


「では、バギラ様。お話をお願いいたします」


敬愛オーラ全開。


バギラ、微笑む。


「皆んな、忙しいのに集まってくれてありがとう」


「今日はちょっと、お願いがあってね」


「で、そのお願いとは?」

ガルダンが身を乗り出す。


「我々に関係する件ですかな?」

バルドールが静かに問う。


「うん……前に“目障りな集団”がいるって言ったよね?」


「解放への道標、とか名乗っている愚か者達ですね」

クリュシュ笑顔で、即答。


「そう。そいつらがまた人集めしてるみたいでね」


「変なヤツらを拾ったらしい」


「だから、確認してほしい」


「つまらなかったら掃除」


「面白そうなら連絡」


淡々。


「つまらなかったら掃除でよろしいのですかっ!!!」


ドラン、笑顔で前のめり。


「その仕事!この破壊王ガルダンに!」


「いやっ!ここは粛正王バルドールに!」


「俺が先に名乗ったんだゾッ!!!」


立ち上がるドラン。


「はいっ!!!そこの3人!!!うるさいっ!!!」


パコッ!

ポコッ!

スコーン!


「いってぇ〜〜〜っ!!!」


見事な三重奏。


なお、丸めた紙には魔力が込められている。

岩も砕ける仕様。


「決めるのはバギラ様でしょ!」


満面の笑み。


「ねぇ〜っ、バギラ様〜っ!」


「えっ、別に誰でもいいんだけど……」


頬杖バギラ。


「で、では是非わたくしにっ!」

ドラン、手ブンブン。


「四天王トップのわたくしにっ!」

ガルダン。


「誰がトップだっ!!!誰がっ!!!」


「四天王主席のわたくしめに!」

バルドール。


「もうっ!うるさい!!!」

パコッ!、スコッ!.....


クリュシュ、乱れ打ち。


バギラ、さすがに面倒くさくなる。


「じゃあ、くじ引きかアミダで決めたら?」


「まあっ!さすがバギラ様!ご名案ですわっ!」


爆笑みのクリュシュ。


「いやっ!殴り合いの方が――」


スコーン!


「殺し合いの方が――」


スコーン!


ついでにバルドールも――


スコーン!


「なんでだっ!!!」


ややオコ、クリュシュ.....


「お黙りなさい!」


「くじ引きかアミダです!」


「わかったの?ドラン!」


・・・・・・・・・・・・


返事は、ない。


「あのヤロう……」


クリュシュの顔が歪む。


ドランは――


身代わりの分身を残し、

すでに消えていた。


「くっそう!!!抜け駆けしやがって!」


真っ赤なガルダン。


「よくあいつにこんな知恵が……」


バルドール、感心。


「あいつは自分の楽しみのためなら、とんでもない力を出すのよ!」


激おこクリュシュ。


「まあ、いいんじゃない?」


バギラ、ニコニコ。


「ドラン君が城でうろうろしてると、廊下が瓦礫のやまになるからね」


「歩きにくいんだよね」


・・・・・・・・・・・・


その頃――


ドランは意気揚々と魔界を進んでいた。


大量のお供を連れて。


「あの……ドラン様、どちらへ?」


部下が恐る恐る尋ねる。


「うんっ?」


「…………。」


「聞くの忘れてたっ!」


ガッハッハ!!!


「誰かクリュシュに聞いてこい!」


「あっ!ひとりで行くなよ!」


「4〜5人で行け!ひとりも戻れんぞっ!」


「えっ、ええ〜〜っ?」


部下たち、蒼白。


「どうした?早くせんと我にやられるぞっ!」


「えっ、ええ〜〜っ?」


究極の二択。


行っても地獄。

行かなくても地獄。




※活動報告にイラストショップ開設のお知らせを掲載しています。

ぜひご確認ください。




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