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第11章 34

(しかし……その弱体化は一時的じゃないのか?)

(その後は、どうするんだ?)


〝うん、確かに一時的だ〝

〝でもね、ヤツのエネルギー量は桁違いだ〝


〝その“桁違い”を回復するには、相応の時間がかかる〝

〝その時間、ヤツは最強ではない〝

〝“手が届かない最強”ではなくなる〝


〝むしろ――〝

〝四天王が全員で敵対すれば、なんとかできる程度には落ちると思う〝


〝そして、そんな好機を、四天王が逃すとは思えない〝


〝以前ドランに聞いたことがある〝

〝破壊王を名乗る〝ガルダン〝とは、馬が合うらしい〝

〝ドランとガルダンが組めば、残り二人を圧倒できると言っていた〝


〝つまり――〝

〝バギラを弱体化できれば、あとはドランが動く〝


〝私は、彼を信じている〝


(……確かにな)

(ドランはバカで悪いヤツかもしれないが……)

(そこまで腐ってはいないかもな)


〝そうだね〝

〝じゃあ、ここまでの説明はいいかな?〝

〝重要なポイントだから、忘れないでほしい〝


(わかってる)

(失敗は、許されない)

(……じゃあ、次は夢の件だな?)


〝そう〝

〝ここからが本題だ〝


〝難しくはない〝

〝夢の世界へ導く〝

〝ドアを開ける〝

〝その先を見る〝


〝問題は――中身だ〝


〝そこに隠された“真実”を、キミがどう受け止めるか〝

〝それが鍵になる〝


(わかった)

(全部、受け止める)

(やってくれ!)


・・・・・・・・・・・・


気づけば――

ケンは再び、真っ暗な世界に立っていた。


ふっと、微笑む。


向こうに、例の〝子供部屋〝。


懐かしい。


だが――


もう、立ち寄る必要はない。


静かに、背を向ける。


振り返ると――


手には、懐中電灯。


そっと灯す。


闇の中に、ドア。


あのドア。


ゆっくり、近づく。


今度は、迷わない。


取手に手をかける。


開く。


そこは――明るい部屋。


昔の我が家の居間。


中央に、母。


腕の中には、小さな子供。


……あれは、俺だ。


幼い、俺。


泣いている。


母は、優しくあやしている。


頭を、何度も、撫でている。


何かを、呟いている。


「うん、大丈夫」

「あなたは悪くないっ!」

「悪かったのは……その出来事だけ」


胸が、ざわつく。


覚えのある光景。


忘れたはずの、原点。



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