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第11章 30

しかし――

認識としては、すべて見通せる。


これは、演出だ。


気づいた時には――

ケンは、シールドのような障壁に包囲されていた。


「何だっ……!」

「俺は、隔離されているのか……?」

「いつの間に……」


得体の知れない不安が、胸を締めつける。


周囲を見る。


皆、驚いている。


――全員が、個別に隔離されていた。


もはや、直接の会話は成立しない。


「や、やべ〜〜ぞっ!!!」

「これは……一気にやられるパターンだっ!!!」


言いようのない寒気が、背中を這う。


その時。


レイドの様子がおかしかった。


かろうじて視認できていた霊体が――

さらに、薄くなる。


揺らぐ。

溶ける。


そして最後に、何かを託すように――

じっと、ケンを見つめ。


静かに、すべてが消えた。


「レイド〜〜〜ッ!!!」


届くはずのない叫び。


だが、浸っている暇はない。


他のメンバーも――

それぞれの姿勢のまま、停止していた。


……死んでいるわけではない。


ただ、活動が止まっている。


まるで、時間を凍結されたかのように。


そして――


その状況を作り出した張本人。


バギラは、微笑みを崩さない。


「キミに、集中できる環境を用意してあげたよ」


「さあ――準備はできるかな?」


軽い指示を出した気配。


その瞬間。


ケンを囲んでいた障壁が、霧のように消えた。


ケンは、ゆっくりと一歩前へ出る。


「色々やってくれたみたいだな?」

「で、俺はどうすればいい?」

「礼でも言えばいいのか?」


怒りは、沸点寸前。


「いやっ、それには及ばないよ」

「必要だと感じたから、やっただけさ」


「それより――戦う準備をしてほしい」

「そのために、ここに来たんだろう?」


と、バギラ。


「ふっ……言われるまでもねぇ」

「最初から、そのつもりだっ!!!」


怒気が滲む。


「で、そのまま待っててくれるのか?」

少しだけ、冷静に問う。


「もちろんさ!」

「それは、こちらも望む展開だ」


「でもね――できれば早めにお願いしたい」

「キミにはそれなりに期待してるけど……ほんの少しだ」

「あまり時間を取られると、その期待が消耗してしまう」


笑顔のまま。


「安心しろ」

「そんなに時間はかからない」

「せいぜい、二、三分だ」


ケンは、異様なほど冷静だった。


(今は――二、三分を稼いでくれる仲間はいない)


ここで刺激すれば、

その二、三分は、自分の死亡カウントになる。


「わかった。宜しくお願いするよっ!」


バギラは楽しそうだ。


ケンは、湧き上がる怒りを押し殺し、

変化に集中する。


一瞬だけ、周囲を見回す。


止められた仲間たち。


(少しだけ待っててくれ……)

(ほんの、少しだけだっ!)


そして――


変化、完了。


青く輝く鎧。


その手には――

青空を閉じ込めたような光を宿す、青いブレード。


確かに、握られていた。



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