第二章 6
(あの野郎……殺す……! 絶対にだ……!)
俺は心の中で叫びながら、急いでアイコンを選び、タイマーをセットした。
そして、ダッシュで二人の元へ戻る。
「はいはいはいっ!! ポーズだっ!!!」
俺はそのまま、リーフの肩に手を回した。
しかも、遠慮なしに!
ジャックの腕の“下”に、無理やり自分の手をねじ込んで、しっかりポジションをキープする。
もちろん――
手には堂々の〝Vサイン〟だ!
その瞬間。
〝カシャッ!!〟
シャッター音が洞窟に響いた。
「よっしゃあああっ!!!」
俺は、会心のガッツポーズ!
モニターを覗き込む。
そこに映っていたのは――
微笑むリーフの肩に手を回し、満面の笑みでVサインを決める俺。
そして、その横で、完全に予想外の展開に驚いた顔をしているジャック。
……完璧だ!
まさに、ベスト・アングル!
「なっ……なんだよこれっ!!!」
ジャックがすぐさま食ってかかってくる。
「今のナシ! 取り直しだ、取り直し!!!」
「無理無理っ!!」
俺は即答した。
「タイムオーバーだし! 次行かないと怒られるし!!!」
ガキの喧嘩だった・・・。
「くそ〜〜っ……!」
ジャックは悔しそうに歯ぎしりする。
その横で、リーフはくすくすと笑っていた。
「ふふっ……なんだか、すごく楽しそうな記念写真だね!」
その一言で、俺はすべてが報われた気がした。
こうして、俺たちは一枚の〝記念写真〝を手に入れ、
次の観察ポイントへ向かうため、再びメインルートを歩き出した。
この時はまだ――
この洞窟が、ただの楽しい実習の場所だと、誰も疑っていなかった。




