第九章 3
そして、ジャックは震える声で、しかし諦めたような表情で片言のように告げた。
「そっ……そのとおりだっ!……俺に逆らったら、こっ……こいつの命の保証は……しっ、しないっぞっ?……」
その瞬間、偉そうなドワーフの顔が怒りで真っ赤に染まる。
「なっ!!!なにを言っておるのだっ、貴様っ!!!」「クリスティーナは、現・女王なのだぞっ!!!」
声は地を揺るがすかのように轟き、周囲の空気を張り詰めさせた。
その時、ケンとリーフが間に割って入る。
「まぁまぁ、そんなに事を荒立てずに!」ケンは冷静に手を広げ、威圧を和らげようとする。
リーフも柔らかく微笑みながら補足する。
「あいつは、とっても悪いヤツなんです!……危険なんです!……ここは、下手に逆らってはいけません!」
偉そうなドワーフは、少し戸惑いながらも問い返す。
「おっ、お前達は?」
リーフは親指を立てて
「私達は、あいつの仲間ですっ!」
ドワーフは、速攻で命じた。
「こいつらを、確保しろっ!!!」
たちまち、ケンとリーフは押さえ込まれ、身動きできなくなった
「ええ〜っ!」
「あれ〜っ!」
棒読みのセリフで、捕まる二人、、、
偉そうなドワーフは、不敵な笑みを浮かべる。
「ふっふっ、見よ犯人!!!お前の仲間は確保した。クリスティーナと交換だっ!!!」
ジャックは目を鋭く光らせ、さらに宣告する。
「ふっ、とりあえず、そいつらはお前に預けておこう!!!変な事をすれば、こうなる!!!ようく、覚えておく事だっ!!!」
ジャックは光弾を錬成し、近くの大木へ放つ。
大木は一瞬にして木っ端微塵に吹き飛び、辺りには焦げ臭い煙と破片が舞い上がった。
そして、
(レイド、いるかっ……!)
頭の中でジャックは叫ぶ。
〝ふっ……なあにっ!誘拐犯!〝
レイドは、少し笑いながら応える。
(俺と、クリスを街の外へ転移してくれっ!)
ジャックは頭の中で、レイドに頼んだ
〝もうっ!人?使いあらいんじゃない?〝
そう言いながら、レイドは実体化し、街の喧騒の中に姿を現した。




