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第九章 ドワーフの里のお姫様、、、

数日間の旅を経て、ようやくケン達一行は、ドワーフの里に到着した。


獣人たちの里とは違い、ドワーフの里は整然とした建物や石畳の広場、精巧に整えられた水路など、生活水準の高さを感じさせた。空気には石や鉄の香りが微かに漂い、木材の温かみと混ざり合って、里独特の安心感を醸している。里の周囲は強力なシールドで包まれ、外界の騒音や危険は一切届かないようだ。


獣人リーダー、〝ガザフ〝の助けもあって、ケン達は無事に里のゲートを通り抜けた。ひとまずガザフ達と別れ、彼らは里の散策に足を踏み入れる。


里の街中は活気に満ちていた。鍛冶のハンマー音、笑い声、香辛料の匂い、石畳に響く足音……あらゆる感覚が刺激され、賑やかな生活の匂いが立ち上る。


「へぇ〜っ!地表にも、こんなに賑やかな場所があるのね!」リーフの瞳は、好奇心と驚きで輝いている。


「まったくだな!」ケンも自然と顔をほころばせた。


「しかし、いやにずんぐりむっくりのオッサンが多いな……」ジャックは街の人々を観察して呟く。

「しかも、数人の美女のお供をしているヤツが、ほとんどだ……?」その口調には、軽い感心と驚きが混ざる。


「うん、そうだな……女の人は、偉い人じゃないのか?」ケンも首をかしげながら周囲を見渡す。


三人が石畳を踏みながら歩いていると、突然、路地裏から小さな足音が駆け抜け、1人の少女がケンにぶつかり、よろめいて倒れた。


「お嬢ちゃん、大丈夫か?」ケンは反射的に手を差し伸べる。


「あっ、うん、大丈夫……」少女は小さく頷き、少し周囲を警戒するように目を泳がせた。


「あなた、どうかしたの?なんだか慌ててるみたいだけど……」リーフは眉をひそめ、少し怪訝な表情を浮かべる。


「困っているなら、俺たちが相談にのるぜ!」ジャックが、優しさを込めて微笑んだ。


「……ううん、特には……」少女は顔を上げ、何かを隠すように微笑む。

「それより、お兄さん達、なんか変わった格好ね。外から来た人?」


リーフはその意味ありげな微笑に、警戒心と興味を同時に抱いた。


「うん、まあね。それより、あなたの名前は?私はリーフよっ!」リーフはニッコリ笑いながら明るく声を弾ませる。


「わっ、私は……クっ、クリス!クリスよっ!」少女は少し照れながらも、整った顔立ちと澄んだ瞳で印象を残す。


ケンとジャックは思わず目を奪われ、心の奥で軽く萌えを覚える。

リーフは、少しムッとした顔をした。


「俺は、ケンだ!」

「俺は、ジャック!よろしくなっ、お嬢ちゃん!」二人は自然な笑みを浮かべる。


やや呆れ顔のリーフ。

「でっ?何か急いでたように見えたけど、違った?」


「いえっ……そんなことは……」クリスは微笑を崩さず、元気よく続ける。

「それより、お兄さん達、ここは初めてなんでしょう?私が色々案内するわっ!」


リーフは少し怪訝な表情を浮かべた。


「そうかぁ〜?じゃあ、頼もうかなぁ〜〜っ!」二人組は満面の笑みで頷く。


「さっ!こっちへ来て!」

クリスは、少し急かすように手を振る。


三人は素直にその後ろに続く。


少し離れたところから、ドワーフの男性が数人、三人の様子を静かに伺っていた。


それに気づいたリーフは、〝ふっ〝と小さく鼻で笑い、、、そっと、ため息を漏らした。


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