第八章 17
「それをやったら、俺は〝俺〟じゃなくなる気がするんだが?」
一瞬、部屋の空気が止まりそうだった
「……」
レイドは、小さく息を吐いた。
「そうだね、、、」
そして、少しだけ苦笑する。
「これは、確かに難しい選択かもしれないね!」
そして、表情が引き締まる。
「でも、もう一度だけ、はっきり言うよ!」
「魔界へ行くのは、かなり危険だと思う、アーマードの力があっても、歯が立たない可能性は十分にある」
一拍。
「それでも……やるのかい?」
その問いに、最初に答えたのはケンだった。
「正直、不安はある」
「俺も、バカじゃないからな、、、」
(あっ、バカじゃないんだ)
リーフは、心の中でそっと突っ込む。
ケンは、リーフの視線を感じて小さく咳払いした。
「でもなっ、逃げれば肉体は守れるかもしれないが、その代わりに〝大事なもの〟を失う」
拳に力が入る。
「人としての……誇りだ」
静かながら、強い言葉。
「それを失ったら、
肉体は生きてても、心は守れないだろう!」
「……肉体を守れれば、それが生存だと思うけどね」
レイドが、静かに返す。
その瞬間、
ジャックがケンの前に出た。
「まあ、聞けよレイド」
ニヤリと、少しだけ笑う。
「俺はコイツと違って、〝脳筋〟じゃない」
「……おい」
「俺はスラム育ちだ。
争いは、日常だった」
声が低くなる。
「だから断言する。
間違いない!アーマードは、かなりの力だ」
一拍。
「不利になったら、逃げに徹すればいい。
その判断は――俺がやる」
胸を張る。
「俺は今まで、どんな状況からも、生還してきた」
そして、きっぱりと言い切った。
「このメンバーに、アーマードがあれば、どんな状況からも、生きて帰れる!」




