第七章 5
〝ところで……キミたちには、ひとつ聞いておいてほしいことがあるんだ〝
〝えっ……なんでしょう?〝
と、俺は思わず身構えた。
〝実は……アルメニアには、彼らに害をなす存在がいるのだ〝
と、先生は低く告げた。
〝現時点では……その存在に、アルメニアの誰一人気づいてはいない〝
〝キミたちに、これを伝えるのは……非常に心苦しい〝
〝だが……今のところ、この事実を託せる相手が、キミたちしかいないのだ〝
その言葉に、場の空気が一気に重くなる。
〝あの……それは……どういう意味でしょうか?〝
と、ジャックが慎重に問い返した。
〝うん……〝
〝実は、地表が壊滅した時……地下へ逃げ延びたのは、アルメニア達だけではなかった〝
と、先生は静かに続けた。
〝アルメニアほどの大規模な集団ではなかったが……〝
〝当時、アルメニアとは明確に考え方を異にする集団が存在していた〝
〝彼らは、その頃……アルメニアとは比べものにならないほど、高度な科学技術を持っていたんだ〝
と、先生は語った。
〝我々は、彼らを『ロー・ヘビー』と呼んでいる〝
〝ロー・ヘビー……?〝
と、俺はその聞き慣れない名を、頭の中で反芻した。
〝そうだ……〝
〝彼らの物理的な科学技術は、非常に高い水準にある〝
〝しかし……彼らの波動はかなり低い〝
〝その思考は、欲望に満ちているのだ〝
その言葉には、はっきりとした警戒の色がにじんでいた。
……しばしの沈黙。
〝実は……〝
〝アルメニアの《ランドローネ計画》の中枢技術は……彼ら、ローヘビーの科学力によるものなのだ〝
〝だからこそ……ランドローネは、あれほど短期間で完成した〝




